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【imase】音楽未経験から1年でメジャーデビュー!“凡人なりの戦い方”とは?

  • 2024.5.14

「ほぼフル尺未経験なのに、次の曲のストックがない」今よりも初期の方がプレッシャーがあった

imaseさん

──5月15日に発売される初アルバム『凡才』。どんな思いを込めて名前をつけましたか?

imase「僕は音楽を始めたときキーボードもギターも弾けなかったんです。それでもたくさんの方々に自分の楽曲を聴いてもらいたくて、凡人なりの戦い方で、自分なりにいろんな工夫をしてつくってきた楽曲が詰まったアルバムになっています。そんな意味を込めた『凡才』と、国内外問わず愛されてほしいという思いから、海外でも人気が高い『盆栽』をかけてこのタイトルをつけました」

──凡人なりの戦い方とは?

imase「僕は音楽知識ゼロからスタートしているので、純粋にメロディーのよさ、サビのキャッチーさを大切にしています。すぐにメロディーが浮かぶときもあれば、たくさんつくってもいまいち納得がいかないときもあります。キャッチーさは感覚的なものだからこそ自分一人ではわからなくなってくることもあるので、スタッフさんやいろんな方に聴いていただいたりしてキャッチーかどうかを見極めています」

──初期の駆け出しのときと、ヒット曲を生み出し続けていろんな人の期待を背負っている今では、曲づくりに対するプレッシャーは変わりますか?

imase「そう考えると、初期の頃の方がプレッシャーはありました。最初に曲をリリースしたときは、まだほとんどフル尺をつくったことがない段階で。次の曲のストックもなかったので、『次はどんな曲をつくろう』『これからどんな曲をつくっていけばいいんだろう』という不安でいっぱいでした。最初の曲をリリースしたタイミングやその前後の方が、今よりプレッシャーが強かったと思います」

──作詞作曲は何から着想を得ることが多いんですか?

imase「基本的には、つくりたいと思ったジャンルの楽曲をたくさん聴いてイメージを膨らませることが多いです。音からつくり、その後に歌詞をのせていきます」

タイアップ曲をつくるようになって、昔よりも表現の幅が広がった

imaseさん

──最近タイアップ曲も増えてきましたが、自由に作る曲、ライブを考えた曲に違いはありますか?

imase「テーマを自由に考えられるのも楽しいですが、最近はライブも増えたので、ライブに来てくださる方がどうやったら盛り上がれるのかを考えて制作することも増えました。みんなで一緒にクラップできる箇所や歌えるパートをつくったり。音のつけ方が違うのも楽しいなと思います」

──言葉はどこからインスピレーションを得ることが多いんですか?

imase「自分の中のイメージや、インターネットから着想を得ることも多いです。たとえば『Nagisa』は80年代のシティポップを意識していて、そういう曲を聴き漁って言葉の置き方や選び方の着想を得ました」

──初期の頃は抽象的な言葉が多く、最近は直接的な歌詞に変化していますが、それは意識してそうなったんですか?

imase「音楽を始めた初期の頃は抽象的な言葉がいいと思っていたのですが、タイアップ曲をつくらせていただくうちに、もっと直接的な表現をしたいなと考えが変わりました。いろいろな経験を経た今は、曲のイメージやどういう届け方をしたいかによって歌詞の抽象度を変えています。ただ、昔も今も語感のよさを第一優先につくっています」

──今は、音楽にもいろいろな聴き方があると思います。imaseさんにとって、デジタル配信とレコードやCDアルバムなどのフィジカルで聴く音楽の違いは何ですか?

imase「どちらもいいですよね。サブスクは道中でも思い立ったらすぐに聴けるのがいいところ。反対に、レコードやCDは、より音楽に没入できる行為なのかなと思っています。フィジカルは音楽を聴こうとしないと聴けない分、音楽に浸れるしそういう空間がつくれる。より音楽を楽しむために、僕のアルバムも手に取ってもらえたらいいなと思います」

──このアルバムはimaseさんの3年間が詰まっているものになっていると思います。このアルバムがimaseさんの第一章であり、ここから第二章が始まるんですか?

imase「そうですね。僕のスタートラインであり、3年間の集大成のようなアルバムです。いままでの振り返りとこの先の延長になるような曲も入っているので、一つの区切りというわけではないですが、ぜひ多くの方に聴いていただきたいです」

──今後はどんな楽曲にチャレンジしていきたいですか?

imase「シティポップはもちろん、ヒップホップなど、ジャンルにとらわれずいろいろつくってみたいなと思っています。それに合わせて歌い方もチャレンジしたいですね。それこそ、ファルセットじゃない曲もでてくるかもしれないですし、楽しんで挑戦できたらなと思います」

──これからどうなりたいですか?

imase「もっともっと国内外問わず聴いていただける曲をたくさんつくれるようになりたいなと思っています。もう一つは、今年はライブも増えてきているので、ライブのクオリティを上げて会場を見に来てくださった方に心から楽しいなと思っていただけるようなアーティストになりたいですね」

PROFILE

imase
2000年11月9日生まれ、岐阜県出身。2020年に音楽活動をスタートし、わずか1年でメジャーデビュー。キャッチーなメロディと心地よい裏声を武器に、日本だけでなく海外にまでリスナー層を広げ、Z世代を中心に人気が爆発。『NIGHT DANCER』では韓国配信サイトでTOP20入りを果たし、J-POP史上初の快挙を成し遂げる。5月15日に1st Album『凡才』が発売。

撮影/大橋友樹 ヘアメイク/向井大輔 取材・文/池城仁来

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