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世界からお届け!SDGs通信ミラノ編。女性起業家2人のスタートアップによるデジタル介護サポート

  • 2024.5.15
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世界からお届け!SDGs通信ミラノ編。2人の女性起業家のスタートアップ〈UGO〉によるデジタル介護サポート

在宅介護におけるイタリア初の、デジタル・オンデマンド

イタリア保健省は、高齢者介護の第一の場所を「家庭」とすることを目的として、2026年6月までに、65歳以上の人口の少なくとも10%が在宅介護支援を受けられるよう、30億ユーロの投資を決定した。支援拡充には、在宅ケアの遠隔サポートやデジタル化が課題となるなか、2018年に、女性2人の共同経営で立ち上げたスタートアップ企業の〈UGO〉が、イタリア初の在宅介護オンデマンドのデジタルサービスを発展させている。同社の共同創立者フランチェスカとミケーラが、社会の変革とともに急増する高齢者介護の需要と、介護者の人材不足改善に役立てることは何かを考えたときに、思いついたビジネスだという。

同行、おつかい、付き添い、この3本柱を主軸にした同社が提供するサービスは、多岐にわたる内容が含まれる。自宅での生活補助、送迎、病院の付き添い、薬の配達、スーパーでの買い物、高齢者の孤立を防ぐための話し相手、遠隔医療のオンライン診療補助など。高齢者、要介護者、がん患者、その家族も利用が可能。寄り添うサポートを行うことで、要介護者だけでなく、家族の介護疲れも軽減することができる。

オンライン見積もり、予約、決済までが可能という迅速さと、個々の要望に寄り添った対応「Su Misura (ス・ミズーラ)」(いわゆるオーダーメイド)式というのがアドバンテージと言えるだろう。現在500人を超えるケアギバーのネットワークがあり、病院、製薬会社、介護サービスの非営利団体ともパートナーシップを築きながら、5年間でサービス提供可能都市を国内に10都市以上拡大を続けている。

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予約や決済はオンラインプラットフォームで完結する。
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ケアギバーとのコミュニケーションにはチャットを活用。
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散歩の同行や高齢者の孤立を回避する同伴も重要な介護の要素。

Information

UGO

ウゴー/予約の確認などは公式ホームページで。間際予約もリクエストで対応する。

HP:https://hellougo.com/

profile

佐々木志保

ささき・しほ / コーディネーター。日本の旅行会社で7年間勤務し、ツアー企画等を担当。2005年に渡伊。ミラノの出版社に入社。現在はフリーランスで通訳・コーディネーターとして活動。

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