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仕事を休むほどじゃないけど不快・・予防って何をしたらいい?口内炎のお悩みについて松村先生にお伺いしました。

  • 2024.5.14
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病院に行ったり、仕事や学校を休んだりするほどではないけど、とにかく不快・・・な口内炎。
なぜできる? どうすれば早く治る??
今回は、まつむら歯科クリニック 院長の松村賢先生に口内炎についてお話を伺いました。

口内炎が出来る理由

口の中やその周囲の粘膜に起こる炎症をすべて「口内炎」といいます。
口内炎の原因はさまざまです。
ストレス、疲労、睡眠不足、ビタミンB群・ビタミンCなどの栄養不足などによる免疫力低下口腔乾燥、口の中を噛んでしまう(咬傷)、入れ歯の不具合などの物理的刺激、ウイルス、細菌、真菌(カビ)などによる感染、特定の食べ物、薬物、金属の刺激によるアレルギー反応、喫煙習慣により口の中が長期間熱にさらされることなどが考えられます。また、他の病気の一症状として口内炎が起こる場合や原因不明な場合もあります。

早く治す方法は?

口内炎は1~2週間の自然治癒が普通ですが、病院で処方される薬や市販薬を使うと完治までの期間をさらに短縮できる可能性があります。
そのまま放置して治るまでの時間に苦痛を感じるならば、薬を使って治療しましょう。
日常生活のストレスを減らして疲労を回復させること、睡眠時間を確保することも免疫力を向上させ、口内炎を早く治すための重要な要素です。
また、ビタミンB群やビタミンCなどを含む栄養バランスのとれた食生活を送ることもポイントです。
食生活だけで改善を見込めない場合は、ビタミンを摂取できるサプリメントの利用もおすすめです。
口の中が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなるため、乾燥を極力防ぎましょう。
定期的に水分補給を行うと有効です。また、ある研究では、「味覚」における「うま味」を感じる事で、唾液分泌促進効果があるそうです。
水分補給の際、時々だし汁で水分補給をおこなうことをおすすめします。

予防方法はある?

入れ歯の不適合でできる口内炎には、まず歯科医院を受診し、入れ歯を調整してもらいましょう。
歯茎にあたる面を調整し、緩んだ金属を締めなおすことで入れ歯がしっかりとフィットするようになり口内炎の再発を防ぐことができます。
お口のケアは口内炎の予防に欠かせないものですが、なってしまった後も細菌の増殖を防いで悪化させない、また治りを早めるために口の中を清潔に保つことが大切です。
正しいブラッシングの仕方など口腔ケアの方法を見直してみると良いでしょう。
口腔内の粘膜を傷つけないように、硬すぎない歯ブラシや刺激の少ない歯みがき粉を選ぶのもポイントです。

病院に行ってもいい?何科で診てもらえる?

口内炎を専門で診療するのは主に耳鼻咽喉科とされています。
また、歯科口腔外科や内科、皮膚科の病院やクリニックで診療していることもあります。
虫歯や詰め物、入れ歯など、歯が原因と思われる口内炎なら、歯科を訪ねましょう。
子どもの口内炎は、まずは小児科医への受診が基本です。
たかが口内炎程度で受診していいの?なんて思わず、痛みがつらいときや日常生活に不便を感じるようなときは受診しましょう。

危険な口内炎はある?なかなか治らないときはどうする??

危険な口内炎の代表としては舌がんがあげられます。
初期は口内炎と全く見分けがつかないものもあります。
舌がんは、他の癌に比べると、メディアに取り上げられる頻度が低く、馴染みも少ない病変です。
口内炎は通常、1~2週間程度で自然に治るとされています。
しかし、症状が悪化してなかなか治らないときは、舌がんなど他の病気である可能性があります。
2週間以上経っても治らない、痛みがひどい、逆に痛みがまったくない、熱があるなどの症状がある場合は、病院受診を検討するとよいでしょう。

痛くない水ぶくれができた・・・これも口内炎?

痛くない水ぶくれは「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」の可能性があります。
唾液はお口の中の唾液腺で生成され、分泌されます。
そして、唾液腺から管が出ており、その管を通って、お口の中に分泌されます。
管が傷つき、詰まり、もれたりして、唾液が正常に分泌されずに粘膜の下に溜まってしまうことあります。
これが水ぶくれの正体であり、粘液嚢胞です。
粘液嚢胞は、自然につぶれて小さくなることもありますが、再発することが多く、放置しても治ることは少ないです。
気にならない場合は放置しても特に問題はないのですが、大きくなってしまったり、再発を繰り返したりする場合は、歯科医にご相談ください。

口内炎ができたときにおすすめの食べ物は?

口内炎が出来た時、又は予防のために食べた方がいいものとしては、ビタミンB群を多く含むものがおすすめです。
ビタミンB2を多く含む食品としては、レバー、赤身肉、サバ、サンマ、ブリ、うなぎ、納豆、卵、きのこ類、海苔、わかめ、牛乳などがあげられます。
ビタミンB6を多く含む食品としては、レバー、鶏のささみ、かつお、まぐろ、鮭、バナナ、さつまいもなどがあげられます。
また、水分を多く含む物や柔らかいものも食べやすいのでおおすすめです。
反対に、熱いもの、辛いもの、酸っぱいもの、固いものなど、口腔内に刺激があるものは避けた方が良いでしょう。

[執筆者]


松村賢先生
まつむら歯科クリニック 院長
地元である宮城県大崎市にて「いつまでもおいしく食べる」を合言葉に、予防歯科に重点をおいた治療をおこなっています。

<経歴>
奥羽大学歯学部卒業(医師免許取得)
古川民主病院 臨床研修終了
東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了(歯学博士)
仙台市内⻭科クリニック 分院長
まつむら⻭科クリニック開院

まつむら歯科クリニック
https://matsumura-dental-clinic.com/

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