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改変が天才的で原作超え…最も成功した「漫画のアニメ化」(3)ぶっ飛び設定が最高!アニメで魅力爆発したのは?

  • 2024.5.13
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© 四葉タト・小川亮・講談社/「パリピ孔明 Road to Summer Sonia」製作委員会

昨今、ヒットした原作漫画をアニメ化する流れができている。その中でも、改変や、アクションシーンなど、アニメ化したことで原作の売り上げが伸びたや、世間でバズりを作ったアニメが数多く存在する。今回は、原作に負けず劣らず評価の高いアニメをセレクト。原作と比較しながら、アニメ版ならではの魅力を解説する。第3回。(文・へーボン)

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『パリピ孔明』
監督:本間修
原作:四葉夕卜、小川亮
シリーズ構成:米内山陽子
出演:本渡楓、置鮎龍太郎、福島潤、千葉翔也、花江夏樹、小林ゆう、木村昴、山村響、石上静香、佳穂成美、遠藤大智

【作品内容】

四葉タト氏によって『ヤングマガジン』(講談社)で連載中の漫画。2019年から連載開始し、2023時点での累計発行部数はなんと200万部以上。2022年にはアニメ化、2023年には向井理を主演に迎えドラマ化し、いずれも人気を博している。また、アニメオープニング曲に起用された「キチキチバンバン」は本作がきっかけでヒットし、オープニング映像はYouTube上で1700万回以上再生されている。

三国志の天才軍師・諸葛亮孔明は、西暦234年の五丈原の戦いで命を落とした。しかし次の瞬間、なんと現代の渋谷ハロウィンに転生してしまい、世界の変わりように驚くことになる。偶然出会った月見英子に保護された孔明は、シンガーソングライターである英子の歌声に魅了され、恩に報いるためにも英子の軍師(プロデューサー)となる音楽サクセスストーリーとなっている。

【注目ポイント】

本来堅苦しいテーマである三国志と、現代日本のパリピを組み合わせるという異色の作品。孔明は英子をスターにするべくプロデュースすることになるのだが、その方法は「さすが孔明!」と言いたくなるような斬新なものばかり。三国志の時代に培った戦術のノウハウを、上手いことプロデュース業務に落とし込んでいる。三国志ネタも多いがサクセスストーリーとしても面白く、三国志を知らない人でも楽しめる作品なのは間違いない。

今作は、音楽を題材にしているだけあり、アニメ映えするだろうと、アニメの決定にファンは歓喜しただろう。ストーリーの面白さは原作通りながら、ライブシーンではアニメだからこその臨場感が味わえる。

主人公・月見英子の歌担当として、声優とは別に歌い手である96猫(くろねこ)がキャスティングされたことでも注目を集めた。

彼女は、「ニコニコ動画」の人気コンテンツ「歌ってみた」で人気を博していた歌い手で、ソニーよりメジャーデビューを果たしたことで、昨今の歌い手の中で最も人気のあるアーティストとなったため、月見英子のサクセスストーリーに似たものを感じたファンも少なくないはずだ。

英子がライブに向けて動き出すも問題が発生し、それを孔明の奇抜な知恵で切り抜ける。そして大迫力のライブシーンを迎える…という流れが、映像作品として完璧である。劇中歌も聞きごたえのあるものばかりで、音楽好きにはイチ押しのアニメである。

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