1. トップ
  2. 恋愛
  3. 人気VTuber・懲役太郎の新刊『裏社会から人生を守る教科書』が面白い! 元女囚がおすすめするポイントとは?

人気VTuber・懲役太郎の新刊『裏社会から人生を守る教科書』が面白い! 元女囚がおすすめするポイントとは?

  • 2024.5.12
人気VTuber・懲役太郎の新刊『裏社会から人生を守る教科書』が面白い! 元女囚がおすすめするポイントとは?の画像1
『アウトロー系YouTuberが伝える 学校では絶対に#教えてくれない 裏社会から人生を守る教科書』(さんが出版)

覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

目次

・人気VTuber・懲役太郎さんの新刊がおすすめ
・悪いことをしたらどうなるかを教えてくれる
・若い女の子たちへの対応を考えさせられる

人気VTuber・懲役太郎さんの新刊がおすすめ

人気VTuberの懲役太郎さんが、なんと若い人向けに本を出されました。『アウトロー系YouTuberが伝える 学校では絶対に#教えてくれない 裏社会から人生を守る教科書』(さんが出版)です。

贈っていただいたので、連休に読ませていただきましたが、ちょっと……ガッカリしましたね(笑)。もっと若い時に読んでたら、もしかして瑠壬もムショに行かなくてよかったかも!てなりました。

まあ瑠壬も懲役をきっかけにテレビに出たり、連載の機会をいただいたりしてるんで、それはそれでアリなんですけど、若い時に読んでたら別の人生を進んでたかも? てマジ思いましたね。

これは中学2年生くらいから読めると思いますが、太郎さんは「若い人だけでなくお父さん、お母さん、おじいさん、おばあさんにも読んでほしい」とおっしゃってます。その通りですし、学校の授業でもぜひ取り上げてほしいです。裏社会にいた懲役さんだからこそ、の詳しさです。

悪いことをしたらどうなるかを教えてくれる

最近は、若い人たちのクスリ(=違法薬物)や闇バイト、売春とかの犯罪が問題になってますが、ネットやテレビでしょっちゅう目にしてるから、「みんなやってるし……」みたいな感じで、あんまり罪悪感がないのかもしれませんね。

でも、軽い気持ちでクスリに手を出したり、闇バイトで「オレオレ詐欺」や強盗の手伝いをしたり、売春をしたりしたら、人生に「消せないキズ」がつきます。

単純な話ですけど、「これ(=犯罪)をやったらどうなるか?」とは、学校では教えてくれません。先生方もムショなんか行ったことないエリートさんばっかりで、「悪いことをしたらダメです」て言うだけ。どれがどんなふうに悪いことで、やらかしたらどうなってまうのか……。ここを懲役さんは教えてくれてるんです。

たとえば彼氏にバイクの後ろに乗せてもらってる時にスピード違反で捕まったら、彼女はどうなると思います? 答えは本に書いてます。

ありそうでなかった本ですし、懲役さんもムショに行ってる人ですから、リアルさと説得力が違います。タイトルどおり「人生を守るため」の知恵が満載です。文章もやさしくて、読みやすいから、ぜひ読んでみてください。

若い女の子たちへの対応を考えさせられる

特に「居場所は、自分の気持ち次第で作り出すことができる」とか、「君はどう生きたい? 本当はどうしたい?」にはビビビッときましたね。

「居場所がない」って、最近よう聞きます。新宿歌舞伎町のトー横に集まる子どもたちの大半は家や学校に居場所がないんでしょう。トー横の子どもたちを狙ってやってくる大人の餌食になるよりも、自分でなんとかする。難しいけど、やりがいはありますね。

そして、本の最後に「僕は、絶対に若者を見捨てない」とも書いてあって、さすがと思いました。瑠壬もお店をやってるから、若い女の子からの「悩み相談」もしょっちゅうですが、やっぱり厳しくしがちです。

瑠壬が厳しくするのは、その子を応援してるし、心配してるからでもあるんですが、怖いだけだと意味ないですよね。懲役さんみたいな人に「僕は君を見捨てないから」とか言われたら、心強いです。瑠壬も対応を考えないとなーとも思いました。

あと、この本の特徴はもうひとつあります。毎日すごい事件が起こってますから、本や雑誌は話題がすぐ古くなっちゃいますが、この本はQRコードから懲役さんのYouTube動画に飛んで、最新の情報が(タダで)見られるんですね。これはすごいアイデアです。

子どもさんだけでなく、シニアさんでもタメになりますよ。

中野瑠美改め瑠壬(作家)
1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。

元記事で読む
の記事をもっとみる