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【『光る君へ』の世界】 平安貴族は偏った食事で早死に続出!? 現在のスポーツやゲームにあたる遊びも紹介!【蹴鞠、すごろくetc.】

  • 2024.5.12

紫式部が主人公の大河ドラマ『光る君へ』により、彼女が生きた平安時代への注目が高まっています! 今回は、平安貴族の雑学。平安時代の食事や遊びについてご紹介!


平安貴族のミニ雑学

食事は1日2食で、栄養は偏りがちだった

平安時代の食事は、基本は1日2食でした。朝は巳の刻(午前10時)前後、夕は申の刻(午後4時)前後との記録が残されています。当時の貴族が新鮮なまま食べられたのは野菜や山菜、果物くらいで、その他の副食は干物が多く栄養が偏りがちだったため、早死にする貴族が多かったようです。また、年中行事などで宴会を開く時は、大きい食卓にたくさんの料理を盛った大饗料理[だいきょうりょうり]が供されました。その際、食べきれなかった分は庭先に出し、下々に食べさせたといいます。

大饗料理とは?

①生物
キジ、コイ、マス、タイ、アワビ、サザエ、ホヤ、カニ、ウニほか16種。 ②四種器[よぐさもの]
塩、酢、酒、醤[ひしお]の4種の調味料。 ③唐菓子
唐の菓子にならった小麦粉などを用いた菓子4種。 ④干物
アワビ、タコ、鳥、魚の4種。 ⑤木菓子[きがし]
木菓子とは果物のこと。ナシ、干しナツメ、ミカン、キウイの4種。

平安貴族の遊びは、和歌を詠む、楽器を演奏するための教養や鍛錬!

もっとも身近な娯楽は詩歌管弦[しいかかんげん](漢詩や和歌、楽器をたしなむこと)だったため、和歌を詠んだり楽器を演奏したりするための教養や鍛錬は、当時の貴族たちにとって必須でした。また、現在のゲームやスポーツにあたるような遊びも行われていました。

【屋内】

現在の囲碁とほぼ同一のゲーム。『源氏物語』の「宿木」(四十九帖)にも今上帝と薫が囲碁を楽しむ場面がある。

物合[ものあわせ]

集まった人を左右2 組に分け、双方が持ち寄ったもので競い合い勝敗を決める。和歌をつくって競う歌合のほか、絵合、香合、扇合、花合など、様ざまなもので競った。

双六[すごろく]

木製の盤に白と黒の駒を15 個ずつ並べ、出たサイコロの目によって駒を進め、早く相手の陣地に並べると勝ち。賭双六も。

【屋外】

蹴鞠[けまり]

鹿の皮でつくった鞠を蹴り上げて落とさないようにする遊び。鞠を受けた人は、次の人に渡すまで3 回蹴る(トラップ→リフティング→パスのイメージ)というルールがあった。

打毬[だきゅう]

2 組に分かれて騎乗し、紅白の毬をスティックですくい取り、自分の組のゴール(毬門)に投げ入れる遊び。騎乗しない場合もある。

競馬[くらべうま]

2 頭(数頭の場合も)の馬を走らせて勝負を争う競技。神事の側面が強く、現在も京都の上賀茂神社では「賀茂競馬[かものくらべうま]」が行われている。


吉田裕子監修「紫式部と源氏物語見るだけノート」

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監修=吉田裕子 イラスト=木村 誠 ※GLOW2024年4月号より

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