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横浜FMに敵地逆転負けも「希望を失っていない」アル・アインの“元・蔚山”MFパク・ヨンウが示す自信

  • 2024.5.12

アル・アインの元韓国代表MFパク・ヨンウ(30)が、横浜F・マリノスとのACL決勝第1戦を振り返るとともに、ホーム第2戦への“自信”を明かした。

5月11日、横浜国際総合競技場で行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦では、ホームの横浜FMがアル・アインに2-1で勝利した。

試合は前半12分にMFモハメド・アッバス(21)の得点でアル・アインが先制するも、横浜FMが後半27分にMF植中朝日(22)が同点弾をマーク。そして同39分、途中出場のMF渡辺皓太(25)が値千金の逆転ゴールを突き刺し、先勝に成功した。

同郷の先輩ナム・テヒは「本当に上手くて…」

この日、中盤でMFヤヒア・ナデル(25)とコンビを組んだパク・ヨンウは、横浜FMの同郷MFナム・テヒ(32)をマンツーマン気味にマークするなど守備で奮闘。逆転負けこそ喫したものの、最終ラインの1列前で攻守を繋ぐ役割を果たした。

試合後、アウェイでの90分間を「本当に簡単ではなかった」と振り返ったパク・ヨンウ。「今回の試合に向けてしっかり準備していましたが、ここまで遠征に来たので時差適応などもあり、完璧ではない状態だったと思います」と伝えた。

また、「チームの戦術がマンツーマンだったので、運動量などの面で自分たちにかなりダメージがあったと思います。それに、相手は多く交代をして力のある選手が入ってきましたが、自分たちは交代が一度だけだったので、選手たちが多少苦労したと思います」と、体力面で苦戦した点を明かした。

ピッチ上で頻繁にマッチアップしたナム・テヒとは、「試合前日、道を行く途中でバッタリ会いました。そこで挨拶をして、“会場でまた会いましょう”と話しました」という。

「いざピッチ上で対峙してみると本当に上手くて良い選手でしたし、偶然にも自分がマンツーマンで付くことになりましたが、動きに合わせることが難しかったですし、良い選手だということを改めて感じました。(第2戦に向けて)アル・アインでまた会おうと話しました」とパク・ヨンウは語った。

パク・ヨンウ、ナム・テヒ
(写真提供=2024 Asian Football Confederation/AFC)ナム・テヒ(右)とマッチアップしたパク・ヨンウ(中央)

アル・アインとしては前半に先制しながら後半2失点で逆転負け。交代も後半アディショナルタイムの1枚のみと厳しい状況下での敗戦となったが、「次はまだホームゲームが残っています。自分たちがホームで良い試合を見せられれば、良い結果を得られると思います」と、来る26日(日本時間)のホーム第2戦に向けてパク・ヨンウは自信を明かす。

「選手だけではなく、すべての人がまだ希望を失っていません。ホームではアル・アインのファン、サポーターが本当に大きな応援をしてくれますし、とてつもない熱気があるので、相手も多少ひるむのではないでしょうか。そのような部分から自分たちも力を得て、良い結果に繋げたいです」

横国の雰囲気は「とても良かった」

プロ入り前は春川(チュンチョン)機械工業高校サッカー部でユ・サンチョル監督(当時)の指導を受け、大学もユ・サンチョルさんの母校である建国(コングク)大学に進学。その後FCソウルでデビューし、2017年から蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)に6年半在籍して昨夏にアル・アインへ移籍したパク・ヨンウは、Kリーグ時代もほぼ毎年のようにACLに出場し、日本勢との試合を経験してきた。

実際、ソウルでは2015年に鹿島アントラーズとガンバ大阪、2016年にサンフレッチェ広島、浦和レッズと対戦。蔚山では鹿島、浦和のほかに川崎フロンターレと4度も戦っている。

そして今回、“師匠”ユ・サンチョルさんの古巣である横浜FMと対戦。観客数5万3704人を記録した横浜国際総合競技場の雰囲気について、パク・ヨンウは「以前も日本勢と試合をたくさんしながら感じたのが、サポーティングがとても上手くできている点です。今回も応援やチャントがしっかりしていて、とても良い雰囲気だったと思います」とコメント。

ただ、「自分たちのホームスタジアムに来たら、おそらくもっと違うものを感じると思います」と不敵な笑みを浮かべて見せた。

パク・ヨンウ
(写真提供=2024 Asian Football Confederation/AFC)パク・ヨンウ

何より、横浜FMは自身の古巣である蔚山を破ってファイナル進出を果たした相手だ。準決勝当時は東地区より先に決勝行きを決め、「決勝で蔚山を待っている。(準決勝で)蔚山が必ず勝ってくれることを願う」とエールを送っていたパク・ヨンウは、最後にこう話していた。

「自分は蔚山が大好きですし、蔚山でともに過ごしたチームメイトもまだそのままいて、彼らともよく連絡を取り合っています。あの試合(準決勝)を見ながら自分も悔しく感じる部分はありました。蔚山も十分良く戦っていましたし、勝てるとも思っていたのですが、惜しくも負けてしまって…だからこそ、彼らの分まで戦わなければならないという思いはあります」

次戦はホームで横浜FMを迎え撃つアル・アイン。ナム・テヒとの2度目の“韓国人対決”にも注目が集まるパク・ヨンウだが、“元・蔚山”の選手として必勝の覚悟で試合に臨んで来るはずだ。

(取材・文=姜 亨起/ピッチコミュニケーションズ)

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