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私、お酒に強いんです。全く酔わないタイプはどれだけ飲んでも平気なの?アルコール摂取について溝口先生にお伺いしました。

  • 2024.5.11

歓迎会や懇親会、お花見など、最近飲む機会が増えているという方も多いのでは?
お酒を飲むのが好きな方にとってはうれしい季節。
飲んでも赤くならない・気分が悪くならないといういわゆるお酒に強いタイプの方はついつい飲みすぎてしまうこともありますよね。
今回は、みぞぐちクリニック院長の溝口徹先生にアルコール摂取について伺いました。

お酒に強い人はいくら飲んでも大丈夫・・・とは限りません

お酒を沢山飲んでも全く変わらず、「酔い」が顔に出ない人もいますよね。
一見お酒の影響を受けていないようにも思いますが、実は“お酒に酔わない=体もダメージ0”ではありません。
肝臓や腸へのダメージはお酒の強さとは別なので飲みすぎは注意です。
お酒の影響を受けるのは主に、脳・肝臓・腸の3つです。
いわゆる「酔い」に関係しているのは脳の部分。脳神経はアルコールに対して感受性も持っており、アルコールが脳に達すると少しずつマヒが始まります。
程度が軽ければ、高揚感や陽気になる、食欲が増すなど良い面として働きますが、飲酒が進みマヒの範囲が広がっていくと、理性が保ちづらくなりいわゆる泥酔状態になっていきます。
お酒を飲んでも変わらない人はこの脳への感受性が低く、遺伝的に低い人が多いです。
中には「初めは飲めなかったけど、徐々に飲めるようになった。」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、脳はアルコールが継続して入ると耐性ができるようになり、だんだん酔いづらくなってお酒に強くなっていきます。
ですが先ほどもお伝えした通り、アルコールの影響は脳以外にも肝臓と腸に影響します。

要注意!『酔わない=ダメージ0』ではありません!

お酒は主に、肝臓で代謝し分解していきますが、いくつか関わっている酵素があります。
代表的なのは、アセトアルデヒド脱水素酵素です。
この酵素の活性が高いと分解するスピードが早く翌日のお酒の残り具合に関係してきます。
元々アジア人はアルコールを分解する活性が低い為、お酒が残りやすい傾向にあります。
お酒を飲んであまり酔わなかったとしても、翌日二日酔いになる方が多いのではないですか?
前述のように“お酒に酔わない=体もダメージ0”ではない理由はここにあります。
腸への影響ももちろんありアルコールは胃や腸の粘膜を刺激します。
さらに大腸の水分やナトリウムなどのミネラルの吸収を悪くすることで、下痢が起こりやすくなります。
翌日にお腹が緩くなりやすいのはこのメカニズムによるものです。

どんなにお酒が強くても飲みすぎには注意!
お酒を飲む時は、一緒にお水も飲んで血中のアルコール濃度を薄くしてあげるのも体の負担軽減におすすめです。
楽しい時間やコミニケーションツールでもあるお酒。
よく理解して上手に付き合って楽しんでくださいね。

[執筆者]


溝口徹先生
神奈川県生まれ、1990年 福島県立医科大学卒業。
横浜市立大学医学部付属病院、国立循環器病センター勤務を経て、2003年に日本初となる栄養療法専門クリニック新宿溝口クリニック(現:みぞぐちクリニック)を開設。
栄養療法は精神疾患の治療方法として海外から広まった経緯もあり、精神疾患の症例を多く経験している。
現在は、発達障害、不妊治療、難病など治療が困難な疾患も広く治療している。

みぞぐちクリニックHP
https://mizoclinic.tokyo/

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