1. トップ
  2. 恋愛
  3. 【5月はクマに注意!】事故が特に多い場面とは?今こそ知るべきポイントまとめ

【5月はクマに注意!】事故が特に多い場面とは?今こそ知るべきポイントまとめ

  • 2024.5.10
  • 180 views

北海道のクマとの事故が、とても多い場面があります。
4月から5月、ちょうど今の季節に増える場面です。

ことしの春も道内各地でクマの出没が相次ぎ、人身事故も起きてしまっています。
出没状況を振り返りながら、注意すべきポイントをまとめます。

連載「クマさん、ここまでよ」

【この記事の内容】
・クマとの事故が多い場面とは
・「首をかまれた、呼吸が苦しい」
・注意すべきポイント

4~5月、クマとの事故が増える理由

北海道では、2024年4月1日から5月31日までを、「春のヒグマ注意特別期間」として、強く注意を呼びかけています。

その理由は、人との事故が「春と秋」に多く起きているから。
4月から5月の春、9月から10月の秋が、例年事故が多く起きています。

それはなぜでしょうか。
実は、クマ側の事情だけでなく、人側の事情が関係しています。
平成に入ってからの北海道でのクマの事故で、ハンターが被害者のものを除いて振り返ると、およそ半数が、「山菜・キノコ採り」中の事故です。

山に入る人が増えるから、クマとの事故も増える…

Sitakke
浦河町(画像提供:視聴者)

ことしもゴールデンウィーク中、山菜採り中の事故がありました。

5月5日、北海道浦河町で、山菜採りをしていた81歳の男性がクマに遭遇しました。男性の息子から「クマに襲われた。首をかまれた。呼吸が苦しい」と消防に通報がありました。

クマに襲われた男性は、顔面や首、右肩、胸、両腕にけがをしていて、病院で手当てを受けましたが、意識はあるということです。

男性は、妻と息子の3人で、ギョウジャニンニクを採るために訪れていましたが、家族と離れて山菜採りをしていました。
男性が戻ってこないため、心配した妻と息子が見にいったところ、けがをしているのを見つけ、近所の人に救助を求めたということです。

現場は、浦河町の中心部から20キロほど離れた牧場と牧草地が点在する場所です。

警察の実況見分に立ち会った猟友会のメンバーによりますと、これまで、現場から4キロほどの牧場の池の鯉や沼地のフキなどを目当てに、クマがよく出没していたといいます。

Sitakke
去年、現場付近で捕獲されたクマ(体長約2メートル、体重約200キロ)

救助に向かった人は、「こういう牧草地にたまに出たのを見たことがある人は結構いる。地元の人なら何回か見たことはある。われわれが山菜を採りに行くときは、笛とか鈴とかそういうのつけていく」と話します。

山に入るときは…気を付けるべきポイント

クマは積極的に人を襲う動物ではありませんが、近くにいる子どもを守るためなど理由がある場合、攻撃してくることもあります。そうなると、命にもかかわります。

なので、まずは「出会わないことが一番です。

ばったり出会わないように、「人がいるよ、来ないでね」とアピールするのが大切です。
この連載と連動するサイト「クマここ」では、クマの生態にくわしい、酪農学園大学の佐藤喜和教授の監修のもと、「山に入るとき、クマに出会わないための3つのルール」をご紹介しています。

ルール①音を出す

Sitakke
いざというときに備えて、クマスプレーはカバンの中にしまったりせず、腰につけるなどすぐに使えるようにしておきましょう

クマ鈴をつけたり、声を出したり、ラジオを流したり、クマと近づく前に音で人の存在を知らせておきます。
ただ、鈴や笛を持っていても、クマと会ってけがをした人もいます。

ちゃんと音が鳴るか?ラジオの電池は切れていないか?
山菜採りなどに夢中になって、声や音を出すのを忘れていないか?
車に忘れたり、カバンの中にしまい込んだりしていないか?

「音が鳴るものを持つ」だけでなく、「音を出す」をルールとして覚えておきましょう。

ルール②ひとりで行動しない

Sitakke

ひとりよりも、複数人で行動するほうが、クマとお互いの存在に気づきやすくなり、ばったり出会って事故にあうリスクを下げられます。
もし出会って事故になってしまった際も、助けを呼ぶなどして、命まで失うリスクは下げることができます。

攻撃されたときも、仲間が助けてくれたというケースもありました。

⇒クマに攻撃されたものの、命は助かった人のインタビュー記事
【「クマだと気づいたときには、かまれていた」それでも命が助かった理由は?】

ルール③「意識」と「知識」を持つ

Sitakke
調査中、クマのフンを発見(画像提供:北大クマ研)

北海道大学のヒグマ研究グループ・通称「北大クマ研」は、クマの住む場所に通い続けて50年以上経ちますが、一度もクマによる人身事故を起こしていません。

その理由のひとつとして、「いつクマに会ってもおかしくないという意識」を挙げていました。
クマの痕跡に敏感で、新しいものを見つけたらすぐに引き返すなど、クマに出会わないために「緊張感」を持っているのです。

⇒「北大クマ研」事故ゼロの3つの理由を聞いたインタビュー全文
【クマから身を守る知恵を、52年間クマ事故ゼロの団体から学ぶ】

Sitakke
4月28日、根室市の林道で軽トラックに体当たりしたクマ(映像提供:北海道警察)

ことしも道内各地でクマの出没が相次いでいますが、去年までの出没や、対策をしている人の心構えなどを見直すと、事故を防ぐための教訓が見えてきます。

「知ること」で、防げる被害があります。
北海道の春を、読者のみなさんが楽しく安全に過ごせることを願って、ことしもSitakkeの連載や「クマここ」で、あなたや大切な人の命や暮らしを守る知恵を発信していきます。

連載「クマさん、ここまでよ」
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。

文:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は取材時(2024年4月・5月)の情報に基づきます。

元記事で読む
の記事をもっとみる