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200万円じゃ死ねない…葬儀費用の現実「死後、家族は笑顔で過ごせますか?」

  • 2024.5.10
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あなたの死後、家族は笑顔で過ごせますか?

50代、60代を迎え、ふと「もし自分に万が一のことがあったら、家族は大丈夫だろうか?」と考える瞬間があるかもしれません。特に、葬儀やお墓の準備は、遺された家族にとって大きな負担となる可能性があります。

一般的には「葬儀費用に不自由しない額」として200万円程度残せばよいとされています。しかし現実は500万円以上かかることもあり、そこまで単純でもないようです。

今回はFPの筆者が、葬儀をはじめとした諸々の費用について、具体的にいくら必要なのかを解説します。

■葬儀費用だけでは足りない

万が一のことがあった場合、葬式をあげれば終わりというわけではありません。

●葬儀費用の平均は約110万円

2022年の葬儀の平均価格は110.7万円でした。ただし、2022年は新型コロナウイルス感染症の影響により大人数での葬儀が敬遠される傾向にあったため、今後は多少費用が増えるかもしれません。

また、結婚式など、他の冠婚葬祭と同様、お葬式も参列者が多ければ多いほどお金がかかります。

●お墓購入は約150万円

お墓はどういうものを選ぶかによって費用がかなり異なります。2023年の昔ながらのお墓の平均購入費用は152.4万円とのことでした。樹木葬の66.9万円、納骨堂の77.6万円と比べると、かなり高めです。

●その他の費用

お葬式やお墓以外にも、こまごまとした費用はかかります。

まず、仏教式で法要を営む場合、法事のたびに3~5万円をお布施として包まなくてはいけません。納骨やお墓の開眼供養を行う場合は、さらにそれぞれ1~5万円が必要になります。具体的な費用は地域の習慣によっても異なるため、都度確認しましょう。

神道・キリスト教で葬儀を営んだ場合は、仏教式の法要にあたる行事は簡略化されるため、費用はだいぶ抑えられます。

また、仏壇を購入したり、故人が住んでいた自宅を片付けたりなどの諸費用も必要です。

■多めに用意して安心して旅立ちたい

この世を去り家族とお別れするのは悲しいものです。けれど自分が死んだあとも、大事な人がニコニコ暮らしていることを思うと安心して旅立つことができます。

少し多めに費用を準備して、自分が死んだあとも家族が余裕をもって過ごせるよう、願うことができたらいいですね。

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、貸金業務取扱主任者(試験合格)

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