あなたの職場は“ゆるブラック”？「昇級しづらい」「やりがいを感じられない」を上回った理由、1位は？転職希望者＆改善法…300人の“本音”

20～50代の会社員に、残業や厳しいノルマなどはなく働きやすさはあるものの、自身の成長やスキルアップが見込めない、いわゆる「ゆるブラック」な会社が存在します。経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を行っている識学（東京都品川区）が、「“ゆるブラック”に関する調査」を行い、結果を紹介しています。

調査は、4月12、13日にかけて、従業員数10人以上の企業に勤める20～59歳の会社員にインターネットで行い、2353サンプルの内、選別した300サンプルを元にランキングなどを作成しています。小数点第2位は四捨五入しており、合計が100％とならない場合があります。

インターネット調査で、2353サンプルに「あなたの職場は“ゆるブラック”かどうか」と聞いたところ、37.8％が「“ゆるブラック”だと思う」と回答。「性別や年代別で比較しても、突出して高い層はなく、性年代関係なく、約4割近くの会社員の方が自身の職場を“ゆるい”と感じている」ということが分かったとのことです。

「“ゆるブラック”だと思う」と回答した300人に、「どういった点が“ゆるブラック”だと思うか」と質問したところ、最も多かったのが「収入が増えない」で67.0％、続いて、44.0％の「やりがいを感じられない」、43.0％の「昇級できない・しづらい」という順番でした。

次に、「あなたは今の会社で働き続けたいと思いますか」と聞くと、「働き続けたい」が7.7％、「どちらかと言えば働き続けたい」が33.3％で、計41.0％の人が働き続けたいと考えていることも分かりました。

また、「“ゆるブラック”な職場環境であるために転職を考えるか」についても聞くと、「時期を決めて転職しようと思っている」が18.3％、「時期は明確ではないが転職しようと思っている」が39.3％、「すでに転職が決まっている」が3.0％と計60.7％の人が転職を考えているということも判明しました。

「どのような点が改善されれば、“ゆるブラック”が改善されると思いますか」という質問では、3位はが「キャリアアップが見込める」で29.0％、2位が「明確な評価制度」で30.7％、1位が「福利厚生の充実」で31.3％という結果でした。

「この会社に“所属してよかった”と思えることができたり、“自己研鑽ができる”という理由」での「福利厚生の充実」、そして、「この会社に“所属し続けたい”と思わせるために必要」な「明確な評価制度」と「キャリアアップ」が、“ゆるブラック”を改善することに有効だと考えている人が多いと分析しています。

同社は、調査結果を受けて、「自身の成長やスキルアップを企業がサポートしていくことも、大きな投資を必要としない有効な打ち手となり得るでしょう。そのためには、企業側は求めるものを明確に提示し、アウトプットに対して、時には厳しい評価を下す必要もあります。それによって従業員は自分の不足を認識し、不足を修正する行動を取り、出来なかったことができるようになっていく過程で、自身の成長実感につながるのではないでしょうか」とコメントしています。

オトナンサー編集部