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【『成瀬は天下を取りにいく』聖地巡礼】小説ゆかりのスポットを巡ってみた!

  • 2024.5.7

2024年の本屋大賞を受賞し、今最も注目を集めている小説『成瀬は天下を取りにいく』。この受賞をきっかけに舞台である滋賀県大津市では、本作ゆかりのスポットを巡るファンが連日訪れ、大いに賑わいを見せています。本作の一ファンである筆者も大津へ聖地巡礼を行ってきました。各スポットの解説と一緒に紹介します!

話題沸騰中!『成瀬は天下を取りにいく』とは?

『成瀬は天下を取りにいく』は、滋賀県在住の主婦・ブロガーである宮島未奈さんの小説。琵琶湖のお膝元である大津を舞台に、主人公・成瀬あかり(以下、成瀬)と人々のやり取りを描いた青春群像劇。唯一無二の人生を歩む成瀬と、彼女と関わる(巻き込まれる)登場人物たちの掛け合いが「面白い」と話題になり大ヒット、そして2024年本屋大賞を受賞した話題沸騰中の作品です。

本作の魅力といえば滋賀県もとい大津市のローカルネタ。著者の宮島さんは「滋賀県にしかないもの」をテーマとしてこだわっており、各エピソードに地元のスポットやあるあるネタが登場します。滋賀在住の著者だからこそ書けるネタが散りばめられ、地元民はもちろん縁がない人でも地元愛と面白さを感じることができます。

いざ聖地巡礼!成瀬たちゆかりのスポットへ

さてさてここからは、本作にも登場する大津市の成瀬ゆかりのスポットを聖地巡礼した記録を紹介します。今回訪れたスポットはほぼ上記の図の通り。これから聖地巡礼の予定がある人はぜひ参考にしてくださいね。

物語の中心地 膳所駅エリア

まずは物語の中心地である膳所駅(ぜぜ)エリアへ。膳所駅の周辺は成瀬をはじめ、彼女の親友である島崎みゆき(以下、島崎)など、本作の登場人物たちが住んでいたり、ゆかりがあったりする場所。

最寄り駅のJR膳所駅の自由通路には成瀬と島崎が描かれたウェルカム看板がデカデカとあります。こうして見てみると聖地に降り立った実感が湧く。看板を背景にして小説と撮影している人がたくさんいました。

膳所駅北口から出て北へ歩いていくと、成瀬と島崎が初めてお笑いコンテストに挑戦した帰り立ち寄ったセブンイレブンが見えてきます。成瀬が買った某アイスはもちろんありました。

こちらは作中に登場する「ときめき坂」こと市道幹1044号。訪れたときはちょうど通学時間で、成瀬や島崎のような学生たちがたくさん歩いていました。

通りから少し脇道に入るとベーカリー「よりみちぱん」がこぢんまりと鎮座。

ここは成瀬の親友である島崎がお気に入りのお店で、彼女のイチオシは「塩ぱん」。外はカリっと中はモチモチで、ほどよい塩気とバターの香りが絶品。焼き上がりの時間を聞いてから行くのがおすすめ。

よりみちぱん

住所:滋賀県大津市馬場1丁目11-34

電話:077-572-6029

営業時間:8:00~17:00

定休日:日曜日

『成瀬は天下を取りにいく』にて最初に収録されているエピソード〈ありがとう西武大津店〉。44年の間、膳所にて営業していた西武大津店の閉業がテーマで、成瀬の名を大いに広めたと言っても過言ではないエピソードです。西武大津店は小説通り、2020年8月末に閉業し、跡地には巨大なマンションが現在建っています。

マンションの向かいの道には成瀬と島崎がアイスを食べたり、漫才をしていたりした「馬場(ばんば)公園」のモデルの公園も。2024年4月現在は工事中で立ち入り禁止。

この辺りから見える存在抜群の建物は地元民の憩いの場であるショッピングモール「Oh! Me 大津テラス」。施設の1階には成瀬のバイト先である「フレンドマート打出浜店」が入居しています。

元西武大津店だったマンションを過ぎたあたりには成瀬たちのたまり場であるびっくりドンキー大津店。写真を撮る際には車の邪魔にならないように注意。

駅からほぼ真っ直ぐ歩いていくと琵琶湖のほとりに到着。成瀬はこの辺りから大津港の往復距離(4Km)を走り込むのが朝の日課。

かるたの聖地 近江神宮エリア

続いては近江神宮エリアへ。近江神宮の最寄りの近江神宮前駅(京阪石山坂本線)は、京阪膳所駅から約15分で到着。

高校時代にはかるた班に所属する成瀬。抜群の記憶力を武器に全国の強豪校が集まるかるた選手権大会で頭角を現します。そんな大会が開かれるのは「かるたの聖地」として知られている近江神宮。大化の改新で有名な天智天皇が祀られており、荘厳な空気が漂います。

境内にある「近江勧学館」や、歩いて5分ほどの場所にある「滋賀市民センター」も予選開場として作中に登場。参拝と一緒に巡りましょう。

落ち着いた雰囲気 唐橋前エリア

日本三名橋の一角を担う趣のある橋「瀬田の唐橋」が架かる周辺にも作品ゆかりのスポットがあります。

滋賀県のブランド牛・近江牛を専門に取り扱う「松喜屋」が運営するレストランは、続編の『成瀬は信じた道をいく』で成瀬と観光大使を務める篠原かれんが、親族と食事をした場所。近江牛を使った贅沢なメニューがそろいます。

レッツゴーミシガン!大津港エリア

聖地巡礼の最後の地は大津港エリア。

大津港エリアへ来て絶対に外せないことと言えばミシガンクルーズ! ミシガンとは日本では珍しい現役の外輪船で滋賀を代表する観光スポットのひとつ。クルーズ中は美しい景色のほか、音楽ショーや食事などを楽しむことができます。成瀬は先に紹介したかるた選手権に広島県から参加しにきた西浦と中橋と乗船し、ミシガンの魅力を2人に熱くプレゼンします。

船尾からは力強く回るパドルを見ることも可能。二百歳まで生きるつもりの人は遠くから眺めるように。

「近江牛コロッケ&だし巻き膳」1,020円(税込)

クルーズを楽しんだ後は乗り場からすぐ近くにある「浜大津アーカス」へ。アミューズメント館2F「湖(うみ)の駅フードコート おいしや」では、成瀬がイチオシする「近江牛のコロッケ定食」が食べられます。

コロッケは衣サクサク、じゃが芋と近江牛の香りのハーモニーが素晴らしい! 真っ白に炊かれた滋賀のお米・キヌヒカリはおかわり無料。ぜひ足を運んでみてください。

湖の駅フードコート おいしや

住所:滋賀県大津市浜町2-1

電話:077-526-8286

営業時間:10:00~19:00

定休日:なし

この春だけ!聖地巡礼スタンプラリー開催中!

滋賀県大津市では、『成瀬は天下を取りにいく』が本屋大賞にノミネートされたことを記念し、デジタルスタンプラリー「この春を成瀬に捧げるスタンプラリー」が開催されています。今回紹介した場所を含めた全13か所のスポットを巡り、達成をすると限定のクリアファイルがプレゼントされます。開催期間は2024年4月1日(月)~6月30日(日)まで。ぜひこれを機会に成瀬とゆかりのある場所を巡ってみてはいかがでしょうか?

まとめ

いかがでしたか? 今回は小説『成瀬は天下を取りにいく』と『成瀬は信じた道をいく』のゆかりあるスポットについて紹介しました。ファンはもちろん、まだ読んだことが無い人は読破してからぜひ足を運んでみて下さい。

[Photo by 土田洋祐&PR TIMES(新潮社)]

協力:よりみちぱん、近江神宮、琵琶湖汽船株式会社

 

 

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