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【『光る君へ』の世界】平安時代も貴族は車持ち! 当時から犬や猫をペットにしていた?【平安貴族のミニ雑学】

  • 2024.5.5

紫式部が主人公の大河ドラマ『光る君へ』により、彼女が生きた平安時代への注目が高まっています! 今回は、平安貴族の雑学。平安時代の乗り物「牛車」や、貴族の音楽文化、当時から飼われていたペットについてご紹介!


平安貴族のミニ雑学

平安時代も車はステイタス!

平安貴族は外出する時に自分の足で歩くことはまれで、牛車[ぎっしゃ]に乗って移動するのが一般的でした。乗る人の身分や目的ごとに様ざまな種類があり、貴族が牛車で移動する際は、多い場合は20~30人程度のお供が付き添いました。

① 軒格子[のきごうし]
② 簾[すだれ]
③ 輈[ながえ]
④ 前板[まえいた]
⑤ 輻[や]
⑥ 車輪[くるまのわ]
⑦ 轂[こしき]
⑧ 鴟尾[とびのお]
⑨ 物見窓[ものみまど]
⑩ 棟[むね]

楽器の演奏は必須の教養

『源氏物語』にはたびたび管弦を奏する場面が出てきます。中でもよく登場するのが、光源氏が得意とする琴の琴[きんのこと]と、頭中将・柏木親子が得意とする和琴[わごん]です。平安時代の貴族にとって、楽器の演奏は必須の教養でした。

琴の琴

琴の琴は、単純に『琴[きん]』とも呼びます。また、『七絃琴[しちげんきん]』とも呼ばれ、作中では光源氏や末摘花、女三の宮などが演奏しますが、紫式部の時代には、すでにこの楽器を演奏する人はいなかったといわれています。この琴は箏[そう](現代の一般的な琴)と違って琴柱[ことじ]がなく、右手で絃をはじき、左手で音階を出すというスチールギターのような奏法で演奏しました。

和琴

和琴は日本で独自に発展した六絃の琴で、『大和琴[やまとごと]』『東琴[あずまごと]』などとも呼びます。作中では頭中将と柏木のほか、光源氏、玉鬘、紫の上、夕霧、薫、冷泉院などが演奏する場面もあります。現在は演奏されることはほとんどありませんが、楽器と奏法は宮内庁楽部や各地の寺院などで継承されています。

ペットを飼い始めたのは平安時代! 犬や猫以外に孔雀も!?

愛玩用として動物が飼われ始めたのは平安時代のことといわれています。当時、唐の商人から猫や孔雀、オウムなどの珍しい動物が献上され、それを皇族や貴族たちが自分の邸で飼ったのが、日本におけるペットの起源と考えられています。

『枕草子』に、宮廷で可愛がられていた翁丸[おきなまろ]という犬の逸話があります。翁丸は中宮定子のお気に入りでした。

平安時代の宇多天皇や花山天皇は、唐から輸入した『唐猫[からねこ]』 を飼っていたとの記録があります。

孔雀

藤原道長は孔雀を庭で放し飼いにし、その美しさを愛でていたといいます。


吉田裕子監修「紫式部と源氏物語見るだけノート」

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監修=吉田裕子 イラスト=木村 誠 ※GLOW2024年4月号より

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