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凡ミスしてるだけ? 苦手な子が多い「数学の文章題」克服のヒント2つ

  • 2016.2.22
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【ママからのご相談】

子どもの勉強について相談です。数学で計算はできるのに、文章題になると途端にできません。

どんな策を講じるべきでしょうか?

●A. ほんのわずかな工夫で、できるようになりますよ!

ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐々木です。

数学の文章題になると途端にできなくなってしまうというお悩みですね。

数学が苦手な人なら、一度は経験があるのではないでしょうか。

これらは「応用力がないから応用力をつけないと」とか「読解力が不足しているから本を読もうね」と、抽象的なアドバイスで片付けられがちです。

しかし、応用力も読解力もすぐにはつきません。

文章題ができない人に考えられる問題点は2つです。

●数学の文章題が解けない理由2つ

●パターンがつかめていない

まず、解答欄が真っ白で、何も書けないという人は、問題のパターンを見際めることができていません。

問題のパターンを心理学ではスキーマ(枠組み) といいます。

問題を読んだときに「あ、これは分数の問題だな」「これはXを使って解く問題だな」というように、解き方がイメージできれば、後は式を起こして計算するだけ。

一方で、その問題がどの単元でどの枠組みの問題なのか、何を使って解くのかがイメージできないと、何も書けずに終わってしまうことになります。

「数学は暗記科目」と時々言われますが、問題のスキーマを覚えていれば対応できる 、という意味でしょう。

もし、パターン化が弱いのなら、同じような問題で数字を変えて解かせましょう。

「分数の問題が出てきたら、こう解くんだよ」「%が出てきたら分数にして掛け算だよ」ということを何度も繰り返してパターンを作っておくことで対応できます。

あるいは、問題を解かずに子どもに解き方を説明させるという練習を繰り返す練習も有効です。

よく、文章題には応用力が肝心と言いますが、応用力の問題というよりも、「何を使って解くか」という基本が出てくるようになれば、変わっていくはずです。

●数字を追いかけられていない

読解力が足りない……というのはありがちな理由ではありますが、これをもう少し分解して考えると、このようなことが考えられます。

・問題を解く上で、必要な数字を拾えていない

・何を問われているのかが分かっていない

前者は、問題を解く上で必要な数字を見逃してしまったり、足すべきなのに早とちりで掛け算をしていたりする人です。

後者は、「人数を求めなさい」と言われているのに、解答欄に“個数”を書いてしまった、などのミスがあります。

お子さんのミスや計算課程をみれば、どちらなのかわかるでしょう。

計算が途中で終わっているなら前者、最後まで書ききっているなら後者です。

これを直すには、もちろん“本を読む”こともいいのですが、すぐに効果は出ません。

すぐに効果を出したいなら“線を引いて意識づける” のがいいでしょう。

数字を見逃してしまう子は、問題を読むときにも鉛筆を持ち、数字が出てきたら丸をつけて注意するクセをつけましょう。

そうすれば、読み返しても数字を見落とす心配はありません。

答えを書き間違えてしまう子は、問題文の最後に線を引きましょう。

「人数を求めなさい」「式をつくりなさい」など、最後に書かれている“問われているもの”をはっきりさせておき、最後にもう一度見て、答えが適切かを確認するクセを付けるのです。

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算数・数学嫌いを悩ませる文章題。

しかし、少し勉強のやり方を変えたり、問題を解くときに意識をしてみるだけで変わります。ぜひやってみてくださいね。

【参考文献】

・『勉強法の科学』市川伸一・著

●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)

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