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「失敗したくない」慎重派の子どもにヤキモキ…プロはやらない子供への声かけとは?

  • 2024.5.3
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娘が年長さんの頃のこと。保育園の先生から「自分が得意じゃないと思っていることに最近挑戦しなくなってしまって…」と言われてショックを受けました。みなさんも「子どもが消極的で…」「失敗する、負けることを恐れている様子が気になる」「小学校に入ってやっていけるのだろうか」などと心配することはありませんか?慎重な様子、失敗を怖がる様子が見受けられる子どもへの対応・NG声かけ・おすすめの本を紹介します。モンテッソーリ教育の先生になり、100名以上の生徒さんの成長を見守っていて気づいたのは「子どもの慎重な様子、失敗を怖がる様子」はあるあるだ、ということ。・鉛筆で書きたがらない・少しでもはみ出たり間違うとやめてしまう・好きなワークしかしない・パズルを完成させられず途中で諦めるなどです。モンテッソーリ教育では、子どもが集中して活動するサイクルをこう考えています。①自己選択②活動の繰り返し③集中現象④正常化(穏やかになり、自分のペースで生き、自分のやりたいことを自覚し実現することが可能になった状態のこと)※参考:相良敦子(2009年)モンテッソーリ教育を受けた子どもたち—幼児の経験と脳 河出書房新社「自己選択」は集中して活動をする第一歩。子どもたちは自分が何をしたいのか、つまり今の自分の発達課題をとてもよく理解しています。逆にいうと、「これは、今はまだうまくやるには早いかも」というものには慎重になるのは当然なんです。社会性が目覚めてる子どもは特に親や先生の前では、失敗したくないし、間違いたくないし、お友達には負けたくないと思っているんです。ではモンテッソーリ教師となった私は自宅で子どもにどのように声をかけているでしょうか。

やり方を「やってみせる」

「子どもはできないのではなく、やり方を知らないだけ」というモンテッソーリ女史の言葉があります。モンテッソーリ教育では、やり方を言って聞かせるのではなく「実際にやってみせる」ことを大事にしています。提示や提供とよばれます。ゆっくりと、動作を分けてやるのがポイントです。先ほどの例でいうと・鉛筆の持ち方をゆっくり見せる・はみ出しずらい運筆ワークを用意する・避けているワークやパズルは親も一緒に楽しむというようなことです。そのほかには・今は他のことに興味関心があるのなら、慎重になっているものに興味が湧くその時を待つ・発達的に手前の活動に戻る(鉛筆を持ちたがるが、まだ三本指で摘む動作が育ってないので、ペグさしで遊ぶ、など)・親が楽しんでやってる様子を見せる・正解を自分で作れる活動(工作や料理など)を意識的に増やす(できるできないを大人からジャッジされ続けていると慎重にならざるをえないため) なども必要な視点です。

子どもが慎重になっている時 えり先生的NGな声かけ

逆に、私の思うNGな声かけもまとめてみます。・周りと比べること「〇〇君もやってるから、やってみたら?」「〇〇ちゃんはできるんだね!頑張ってみたら?」・恐怖で脅すこと「これができないと、小学校で苦労するよ」・条件付きで褒めること「これができたら、かっこいいね」・子どもの気持ちを蔑ろにすること「失敗してもいいじゃん!」「負けてもいいじゃん!」(子どもの失敗したくない、負けなくないという気持ちを軽視している)お子さんが自分で本を読めるようになったらおすすめの本も紹介します。失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!大野正人著(文響社)

失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!

冒頭、発明王のエジソンが語りかけます。「わしは失敗するたびに『うまくいかない方法』をひとつ発明しているのじゃ!」「失敗はしても良い、いや、むしろ失敗はするべきなのじゃ!」「世の中には失敗してくよくよする人もおるが、それは失敗になれていないだけじゃ。わいは言いたい!」「どんどんじゃんじゃん失敗しなさい!」このあと偉人たちの「失敗エピソード」が24組紹介されます。・引きこもりだった夏目漱石・不良少年だった、ベーブ・ルース・調子にのった、野口英世・「のろま」と呼ばれた、アインシュタイン・理想が高すぎた、孔子などなど!読み終えたら、「ちょっとした失敗、誰にだってある!次に行こう!次!」という前向きな視点が子どもたち芽生えたと思います。 特に娘が好きなエピソードはオードリー・ヘプバーン長身で痩せすぎた見た目がコンプレックスだったオードリーは、自分の容姿を美しいと思えませんでした。でも、時代の流行の見た目に合わせることはせず、自分を美しくみせる方法を地道な努力で獲得していったそうです。娘は「自分で道を作っていく様がカッコ良すぎる!」と言ってました。クスッと笑えて、説教臭くなく、大人も一緒に楽しめる本です。ぜひ親子で感想を交換してくださいね!

【Profile】えり先生(@tokyo_montessori_at_home)

 (1550519)

小6女子、小3男子の2児の母。神戸大学卒業後、2008年リクルート入社。当時まだ珍しかった育休後のフルタイム復帰、リモートワークのフィジビリにも参加。仕事と家事育児の両立の途を率先垂範する。2018年同社退社後、日本モンテッソーリ教育綜合研究所にてモンテッソーリ教師の資格を取得。2020年モンテッソーリ教具の定期レンタルおよびオンラインサポートサービス「ビブリオテーカ」を開業、累計100家庭以上にサービスを提供。小5の娘が都内で中学受験予定。

Instagram:えり先生(@tokyo_montessori_at_home)

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