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【梅宮アンナさん】結婚、出産、そして離婚…シングルマザーという選択

  • 2024.5.2

CLASSY.歴代カバーガールの代表的存在である梅宮アンナさん。3回にわたってお届けするスペシャルインタビューの第2回は、CLASSY.モデルを卒業した後、結婚、出産を経た子育て時代のお話を伺いました。

――結婚されたときは仕事を続けるか続けないか、どう決断されましたか?
何も考えてなかったね。何も考えてないから結婚できちゃったんだって思うんですけど、若いときの結婚ってそういうもんじゃないですか。でも今はそうじゃないので、考えすぎちゃって結婚できてないんだけど(苦笑)。うちの母親がいつも言うの。「結婚は若いときじゃないとダメよ」って。悪く言うと、どんどん打算的になってくるから。若いからこそ「えいっ!」ってふうに結婚できちゃったし、あんまりじっくり考えてするもんじゃないのかなあって思います。私はもう「好きか嫌いか」だけで決めたので。結局、結婚してみたものの続かなかったけれど、仕事をやめることはなかったですね。私にとって仕事は頭の中にも心の中にも普通にあるものだから、きっと離婚も怖くなかったんだろうし。モデルデビューしてからは仕事をしてなかったときがないので、人に頼って生きていくという考えが私にはないんですね。親に頼るのもあまり好きじゃなかったし…。私、すごいわがままなんですよ。だけど自分がやったことの結果は必ず自分で受け止めて、相手のせいにすることはない。極端なことを言うと、私は一人で生きていくほうがいいんだなって思ってます。

――’01年6月に結婚後、翌年に長女・百々果ちゃんを出産。さらに翌年の’03年には離婚が成立しました。結婚生活は短かったですね。
私の場合は、百々果を産んだ日に離婚したいと思ったんです。実は妊娠中から離婚を考えてました。百々果がお腹の中にいるときから、この人とやっていけるのかなと思ったらどうもそうは思えない日々が続いて、産んだ瞬間に答えが出ちゃった。周りのみんなはビックリですよね。育児ノイローゼみたいなものじゃないの?って言われたけれど、そうじゃなくて。1年後に離婚できました。芸能界もそうですけど、みんな、離婚=不幸って思われることがまだまだ多いですよね。たとえば離婚したらCMのイメージが悪くなるとか。一般の人とはちょっと違って、離婚の時期も決められたりするしね。私は、結婚も妊娠も出産も離婚もパーッと続けてやっちゃったけど、相手に頼らないで生きていく方法を考えるほうがいいかなって思ったから。私ってなんでも決断が速いんですよ。早く答えを出して次に行かないと、そんなに時間って余ってない。若い頃からそんな感じでしたね。

母親は今でも「早く結婚して、結婚して」って何度も言うんです。だってママは最高の結婚をしてたから。最高の男を見つけたから、そういうことが言えるんだよね。でもそうじゃなかった私は、娘の百々果にはむやみに結婚を勧めないんですよね。自分の力で、自分で食べられるようになってほしい。今の時代は結婚年齢も遅くなってるし、仕事をしている人がほとんどじゃないですか。うちの母親の世代とは、どうしてもジェネレーション・ギャップがありますよね。

――先ほど、ご自身のことを「すごい、わがまま」と言ってましたが、人に頼らず自立して生きていくことはわがままじゃないと思いますが、どうなんでしょう。
たとえば家に帰ってきたとき、自分のペースで電気をつけたいんですよ。家に帰ってきたとき、テレビがついてること自体が嫌だったりする。人との共同生活が結構、苦手だってことが大人になってわかりました。私、一人っ子なんですね。一人の時間が当たり前に長かったから。家に届いた果物やお菓子も全部、私のもので奪い合うこともないし。人に勧めるってことも大人になるまでできなかったかも…。やっぱり一人が好きみたい。一人の時間がないと気が狂っちゃうかもしれない(笑)。この範囲までは人と一緒にいたいけど、ここから先は一人がいい、って思う。それって、相手から見ればわがままですよね。急に帰るって言ったりするし。今、私は母親と住んでますけど、慣れるまでは大変でした。自分が好きで実家に帰ったわけじゃなくて、父親がいなくてめそめそ泣いてる母親を一人にできなかったから。4年経って母親も自分でいろいろできるようになりましたけど。人と一緒に生活するには合わせなきゃいけないでしょ。それが嫌だっていうのは、わがままですよね。一人の時間が長ければ長いほど自己中になっていくから。理想は、男女は一緒にいるべきだって思うんですけどね。

――お嬢さんの百々果さんも二十歳を過ぎました。シングルマザーとして、子育ては大変でしたか?
今は離れて暮らしていますが、まだまだ子育ては終わったとは思ってないですね。娘は22歳ですがまだ学生ですし。自分の親を見ていて思ったんだけど、女の子って男の子と違って何歳になっても親とは疎遠にならない気がしているし、私と百々果が同じでよかったなと思うのは、お互い一人っ子なこと。一人っ子ならではの無言のパーソナルスペースをお互いに作るんですよ。もともと手がかからない子でしたし、共依存するようなことはまったくないですね。あと、離れて暮らしてよかったと思うのは、娘からの「ありがとう」って言葉がすごく多いんです。「ありがとう」って泣いて電話してくるんですよ。本人の成長のためにも距離をとるっていうのはすごく大事だと思います。親子のあり方やスペースの取り方を考えないと、その子の成長を止めちゃうから。母は私に依存してますけどね。いつもお花畑にいるみたいな感じの人だから(笑)。ずっと旦那様に守られてたから、そういう環境と時代だったんですよね。

――出産・子育てを経て、梅宮さん自身が変わったことや価値観の変化はありましたか?
この22年の間トレーニングされたというか、忍耐強くなったかな。子供を持つと鍛えられるんですよ。私は子供を産んでよかったなと思います。今ここにいて、こうして話していることも、どこかで選択が違っていたらこうはなってなかったなと。うちの娘は反抗期もなかったんだけど、去年ちょっとありまして。親に反抗するのは成長のひとつなので、大事なんですよね。なんでもハイハイ言うのって気持ち悪いし、うちの子こんなに素直で大丈夫かなって思ってたので。私はもっとひどかったから。娘が反抗してる言葉に「私も同じようなこと言ってたな、ブーメランのように返ってきたな」と思いました。親を泣かせたような人間は、自分も同じように泣きます。人それぞれだと思いますけど、私が親のありがたみが本当にわかったのはちょっと前ですからね。親はこういうところがすごかったんだなとか、こういうことはもっと教えてもらいたかったなとか、冷静に判断できるようになったのは子供が成人してからかもしれないですね。

最終回は現在のことやこれからのことに加え、ファッションのお話もお届けします。

梅宮アンナ(うめみやあんな)さん
’72年8月20日生まれ 東京都出身 血液型O型●19歳でモデルデビューし、『JJ』『CLASSY.』『VERY』などの専属モデルを務め、カリスマ的な人気を博す。’02年に娘・百々果を出産してからは、タレント業と母親業の両立に日々奮闘している。Instagram:@annaumemiya

カットソー/BABATON デニム/ZARA 靴/MACH&MACH(すべて梅宮さんの私物)

撮影/中田陽子(MAETTICO) ヘアメーク/黒田啓蔵(Iris) 取材・文/駿河良美 構成/前田章子

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