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大人が意外と解けない数学「(−9)−(−10)×(−2)^2」→正しく解ける?

  • 2024.6.18
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イメージしやすい正の数の計算問題に対して、直感的にわかりづらいのが負の数の計算です。

特に式がマイナス記号だらけだと、頭が混乱してしまうという人もいるのではないでしょうか。

負の数がいっぱいの今回の問題、無事に解くことができるでしょうか?

問題

次の問題を解いてください。
(−9)−(−10)×(−2)^2

解答

正解は、「31」です。

負の数だらけの式にもかかわらず、答えは正の数になるのはちょっと不思議かもしれません。

それでは、次のポイントで問題の解き方を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、負の数の掛け算・割り算の方法にあります。

それでは、問題の解き方を順番に見ていきましょう。

計算の順序の確認

まず今回の問題には掛け算と引き算が混ざっていることに注目してください。

計算法則では、「累乗」→「掛け算・割り算」→「足し算・引き算」の順で計算します。

よって、まずは(−2)^2の部分から計算を始めます。

(−2)^2の正体

(−2)^2は、「−2の二乗」と読みます。

同じ数を何度もかけるときは、この〇乗という表現を使います。

()の外に累乗(^数字)があるときは、()の中身をそのまま数字の数だけ繰り返して掛けます。

つまり今回の(−2)^2は、(−2)×(−2)を略した書き方です。

累乗は、四則演算よりも先に計算することになっているため、まずは(−2)×(−2)を計算します。

負の数の掛け算

では、負の数の掛け算である(−2)×(−2)はどう計算すればよいのでしょうか。

数学には、次の計算法則があります。

同符号同士の掛け算の答え=正の数
例:−2×(−3)=+6
     +2×(+3)=+6

異符号同士の掛け算の答え=負の数
例:−2×(+3)=−6
     +2×(−3)=−6

これを踏まえると、(−2)×(−2)は同符号同士の掛け算なので、この計算は正の数+4になります。

よって、(−10)×(−2)×(−2)は、(−10)×4となり、異符号同士の掛け算なので、答えは負の数−40になります。

(−10)×(−2)^2
=−10×4
=−40

負の数の引き算

ここまでで、(−9)−(−10)×(−2)^2の(−10)×(−2)^2部分の計算が終わりました。

後は次の式を解くだけです。

−9−(−40)

計算法則では、「負の数を引くことは、足し算をしているのと同じ」になります。

よって、計算式は次のようになります。

−9−(−40)
=−9+40
=31

計算のまとめ

それでは、最後に計算の全体の流れを振り返ってみましょう。

(−9)−(−10)×(−2)^2
=−9−(−10)×4
=−9−(−40)
=−9+40
=31

正解にたどり着けましたね!

まとめ

今回は、負の数だらけの計算問題に挑戦しました。

負の数の計算はややこしく見えますが、一つひとつ計算法則を確かめながら解いていけば、正解にたどり着けます。

今回の問題を振り返れば、負の数の計算を総復習できるはずです。

自信がついたら、他の負の数の計算問題にも挑戦してみてくださいね。



文・編集:VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

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「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。


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