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大人が意外と間違う算数「10.5÷2.4」→小数第一位まで求めると?

  • 2024.6.7
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割り算の計算で割り切れない場合、四捨五入して「概数」で表すことがあります。

概数で表すときは、「どこで四捨五入するか」によって、その値の正確さが変わってきます。

今回は、そんな問題に挑戦してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
10.5÷2.4

※商は四捨五入して、小数第一位までの概数を求めよ

「小数第一位までの概数」というのは、どこを四捨五入すればよいかを考えましょう。

解説

今回の問題の答えは「4.4」です。

「10.5÷2.4=4.375」となり「7」を四捨五入して、4.4が答えとなります。

割り算の計算の仕方も含めて、順に確認をしていきましょう。

小数を含んだ割り算

小数を含んだ割り算では、割られる数・割る数に同じ数を掛けても商は変わらないという性質があります。

つまり、「10.5÷2.4」の計算は、それぞれを10倍して「105÷24」の計算と同じということになります。

このように、小数点のない計算式に変形すると計算ミスが少なくなります。

筆算では、「小数点を動かす」という考え方をしますが、割られる数・割る数を10倍しているのと同じ意味です。

このとき「商の小数点の位置」に注意しましょう。

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どこで四捨五入するか

今回の問題では「商は四捨五入して小数第一位までの概数を表す」となっています。

「小数第一位までの概数で表す」と「小数第一位で四捨五入する」の違いに注意が必要です。

「小数第一位までの概数で表す」ということは、小数第一位まで表記することを意味しているので、四捨五入するのは小数第二位です。

具体的には次のような違いになります。

3.57を「小数第一位までの概数で表す」
(小数第二位の7を四捨五入)
3.57 → 3.6
3.57を「小数第一位で四捨五入」
(小数第一位の5を四捨五入)
3.57 → 4

今回の問題では

「小数第一位までの概数で表す」ので、計算は小数第二位まで行いましょう。

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この筆算の計算はさらに続けることが可能ですが、四捨五入をするのでこれ以上は必要ありません。

「4.37」の「7」を四捨五入して、4.4が答えとなります。

ちなみに、「割り切れるまで計算しなさい」という問題であれば、上記の筆算を続け「10.5÷2.4=4.375」とすることができます。

問題文をよく読んで、どこまでの計算を求めているか理解することが必要です。

まとめ

「小数を含んだ割り算」は、小数点をどのように扱うのか、どこまで計算するのかなど、考えなければいけない点が多くあります。

落ち着いて考えると良いでしょう。

また、繰り返し練習することで習熟度を高めることができるので、ぜひ他の記事の問題にも挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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