“原作9話分”をアニメ化できるの？『鬼滅の刃』柱稽古編、見逃せない“3つのポイント”を徹底解説！

5月12日より放送が始まり、初回から早くも大きな反響を呼んでいるアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』。家族を鬼に殺された竈門炭治郎（かまど たんじろう）が、鬼になった妹の竈門禰󠄀豆子（かまど ねずこ）を人間に戻すため「鬼殺隊」に入り鬼と戦う物語だ。2020年に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は日本における累計興行収入が400億円を突破し、一大ブームを巻き起こした。個性豊かなキャラクターや制作を担当するufotableの美麗で迫力満点な作画などの影響で、アニメ好きだけではなく普段アニメを観ない人も夢中になる人気作である。

「刀鍛冶の里編」に続いて始まった今回の「柱稽古編」は、原作コミックスの第128話から第136話の9話分にあたる部分であり、アニメ化するには短いパートだ。しかし、初回の冒頭で蛇柱・伊黒小芭内（いぐろ おばない）と風柱・不死川実弥（しなずがわ さねみ）が鬼と戦うアニオリが入るなど、アニオリ演出をたくさん盛り込んで楽しませてくれそうな予感。そんな「柱稽古編」は、他にも見どころが大きく3つある。

痣の発現に隠された秘密

1つ目は、痣の発現だ。恋柱・甘露寺蜜瑠（かんろじ みつり）と霞柱・時透無一郎（ときとう むいちろう）、そして炭治郎の3人は、過去の戦闘で鬼の紋様に似た痣が発現していた。痣については伝承があいまいな部分が多いが、痣が出た者が1人現れると共鳴するように他の者も痣が現れるのだ。

痣の発現はいわゆる覚醒状態で、興奮気味に語る甘露寺によると身体が軽くなったり耳がキーンとなったりする。時透は痣の発現には条件があり、心拍数が200を超え体温が39度以上になることが必要だと分析。本来なら命にかかわる状態だが、そこで死ぬか死なないかが、痣が出る者とそうでない者の分岐点なのだ。

「柱稽古編」は炭治郎たちの訓練という意味合いだけではなく、今後柱たちが痣を発現できるかというカギを握るパートになるだろう。また、産屋敷あまねが「痣が発現した方はどなたも例外なく……」と語り、その後無音で柱たちの驚いたような表情や深刻な表情が映し出された。痣が発現すると逃れられない、隠された秘密がありそうだ。

柱稽古における注目の3人

2つ目の見どころは、炭治郎たちが行う柱稽古の内容だ。この稽古には現役の柱だけではなく、引退した元音柱・宇随天元（うずい てんげん）も加わる。遊郭での戦いによって左目と左腕を失った宇随だが、また“ド派手”な振る舞いが見られると思うとうれしい。他にも時透の高速移動の稽古や甘露寺の地獄の柔軟など、各能力を鍛え上げる稽古が並ぶ。

注目したいのは、伊黒の太刀筋矯正と不死川の無限打ち込み稽古、岩柱・悲鳴嶼行冥（ひめじま ぎょうめい）の筋肉強化訓練だ。柱の中でもまだ炭治郎たちと交流が少なく、未知なところが多いこの3人。稽古を通して、きっと柱の実力や凄さが徐々に明らかになるだろう。

柱稽古に参加しない義勇の真意とは

そして3つ目の見どころが、柱稽古に参加しようとしない水柱・冨岡義勇（とみおか ぎゆう）だ。義勇は不死川たちに向かって「俺はお前たちとは違う」と言い放ち、柱稽古の会議に参加せず去ってしまう。もともと寡黙でなにを考えているか読めない義勇だが、なにか柱稽古に参加しない理由があるのだろうか。

「柱稽古編」は、柱と炭次郎たちのバラエティ豊かな特訓とわちゃわちゃしたやり取りが楽しいパートになりそうだ。それだけではなく、痣の発現によって引き起こされる秘密や義勇の真意など、今後の展開に繋がる気になる要素も。アニオリ演出も含めて楽しみに追いたい。

「鬼滅の刃」柱稽古編
ABEMAにて毎週月曜夜0時より最新話を無料放送。
放送後1週間、最新話を無料で視聴できる。
［番組URL］https://abema.tv/video/title/26-75
【(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable】

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ライター：まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムや映画の作品評、マンガのレビューを手がける。X：@kaku_magari