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重要なのは”重さ”じゃない⁉️ランドセル専門店が教える!親子で納得できるランドセルの見つけ方

  • 2024.4.30

こんにちは! 現役保育士のはるです。保育園の年長さんから、チラホラと「ランドセルを見に行ったんだ!」という声が聞こえてくる季節になりました。子どもたちが目を輝かせてランドセルの色を語る姿を見るのは、いつも嬉しくなると同時に、卒園までの1年間を子どもたちが幸せに楽しく過ごせると良いなと身が引き締まります。実際に私の娘も2年前に行った「ラン活」。子どもがほしいというデザインにするのか、親が選んだものにするか……という点で悩んだことを思い出します。その際に複数メーカーのランドセルを取り扱う専門店kodomoni.さんで、ランドセルの選び方の基本について教えてもらい、「なるほどな」と感心することだらけ! ランドセル選びについてみなさんにも知ってもらいたい! という思いから、今回はランドセル専門店kodomoni.スタッフのマツコさんに取材をさせてもらいました。ランドセル選びの極意とは⁉︎

「ランドセルの選び方で一番重要なポイントは?」に答えます!

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ランドセル専門店kodomoni. マツコさんkodomoni.の販売員であり、ランドセル・HP・などのデザイナーであり、動画クリエイター。4年生と年長、2人の男児の母。

kodomoni. 公式サイトはこちら

「買っていいもの」を決めるところから

はる:「ラン活」という言葉がだいぶ前から広がっていますが、フォロワーさんに質問を募集したところ「何をすればいいかわからない」という声が多数聞かれました。ランドセル選びは何から始めればいいですか?マツコ:ランドセル選びは「親の準備」がまず重要だと思っています!

kodomoni.流ランドセルの選び方のススメ

via www.youtube.com

詳しい動画はこちらから

マツコ:ランドセルを選ぶ際に悩むことが多いのが、親と子どもの意見の食い違い。親にとってみれば大きな買い物になるので、6年間使えるようなデザインや、背負いやすい機能面や軽さを重視したい方が多いかと思います。ただ、子どもにとって選ぶ基準は「デザイン」のみ。目で見て「これがいい!」という判断でしかなく、6年間使うんだと親に言われてもわかりませんし、機能面の文字を読むわけでもありません。実際に背負ったとしても「痛いかも」「重いかも」まではその場で理解できる子は少ないので、子どもにランドセルのカタログや実物を見せる前の準備が大切です。はる:確かに保育園の子どもたちを見ていても「視覚が優位」であることはよくわかります。子どもに判断基準として機能性を求めるのは難しいですね。マツコ:まずは大人が機能などの面で「ここまではOK」というラインを決めておきます。値段についても同様で、同じメーカーの中でもこの値段まではOKだけどこっちはNGというラインをあらかじめ大人が決めておいて、大人が購入しても大丈夫と思うランドセルだけを見せるようにすると、その中から子どもがデザインで選ぶことができるので双方ともに納得したものを選ぶことができますよ。このランドセルは買いたくないなと思うものがあるのであれば、最初から見せないことも優しさです。 はる:子どものランドセルの選び方が少しずつわかってきたように思います!マツコ:家庭によって価値観は様々なので誰が主体で選ぶかに正解はありません。ただひとつだけ大切にしてほしいことがあります。

一番大切なのは選んだ後はほめること

マツコ:ランドセルが決定したら大切にしてほしいのが、選んだランドセルに対して寄り添う責任です。最終的に子どもが選んだピンクのキラキラのランドセルにすると決めた後に、「本当にその色でよかったの?」「6年生になって恥ずかしいと思っても買わないよ」と伝えたり、逆に親がすすめた茶色のランドセルにすると決めた後に「本当に紫じゃなくてよかったの?」と尋ねたり。よかったの?といった疑問形で尋ねられると、子どもは不安に感じます。選んだランドセル、本当はよくなかったのかな?私が選ぶんじゃなくてママに選んでもらえばよかった……と、「やっぱりランドセルこっちにする」と考えるきっかけにも。決定したランドセルに対しては「よいものを選んだね」「色がきれいだね」というように、ポジティブな声掛けをすることを大切にしてほしいなと思います。使い始めてからもランドセルの良さをほめていくと、6年間大切に使おうという思いが生まれますよ。また、ランドセル以外にも学用品は選ぶものがたくさん。ランドセルは親の趣味が若干入ってしまった……と思った時にはランドセルカバーや筆箱といった学用品を子ども主体で選ぶようにしてもいいのではないでしょうか。

プロに聞いた「購入のベストタイミング」

はる:ランドセル選びは年中の冬から始めると聞きましたが、どんなスケジュールが理想的なのでしょうか?マツコ:購入のピークは年長のゴールデンウィーク。でも一番は「大人が納得して買ってもよいと思った時」が買うタイミングです。メーカーにもよりますが、概ね年中の1月から新モデルが紹介されます。一部の工房系などのメーカーでは2〜3月には売り切れるということもあるので、どうしてもこの商品がほしい!というものがある方は早めにランドセル選びを進めることをおすすめしますが、そうでないのであればゴールデンウィーク頃がベスト。この時期になると全てのメーカーのランドセルが出揃うと思います。5月末頃から人気のデザインや色によっては売り切れがチラホラでてくることもあるので、売り切れのリスクを考えるのであれば、ゴールデンウィークのお休みを利用してランドセルをチェックするのも良いですね。はる:ランドセルは高い買い物なので、もし値下げのタイミングがあるのであれば知りたいです!マツコ:「早期割引」を行うメーカーもあります。この場合3月頃に発表されるので、ほしいランドセルが該当するようなら、早めに検討するのも良いですね。また、とにかく安く買いたい!という方は10 月以降もおすすめ。10月頃にメーカー側で廃盤品が決定されるので型落ちのモデルはガクッと値段が下がります。デザインや色は限られてしまいますが、1月頃になるとさらに安くなることもあります。祖父母がプレゼントしたいとか、値段の関係で親が二の足を踏む……という事もあるかと思います。売り切れてしまってはどうしようもないですが、購入するときは「大人が納得して、買ってもよいと思った時」がタイミング。今日は見るだけで買うつもりはなかったのに……という時は一度持ち帰って、再度納得してから購入することで「やっぱりあっちにすればよかった」を防ぐことができるかと思います。

実は重いのはランドセルではなかった!

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はる:ランドセルは重たいイメージがあるのですが、今のランドセルは軽いと聞きました! なぜ重たいイメージの方が先行してしまうのでしょうか?マツコ:ランドセルの重量の平均は1000~1200g。昔は教材が小さくB5サイズだったものが現在はA4サイズになったので、むしろランドセルは大きく重くなっています。しかし教材の巨大化によってより大きな変化があったのは中の荷物の重さ。お子様の持つ荷物が大きくなり増えたことで重くなり、体の負担が増えたので、その負担を減らすために負担軽減機能が考えられるなどランドセルの進化が始まりました。もちろん素材の進化などによりそれぞれの部品は昔より性能が良いのに軽量、というものは増えてきていますが一概に昔より軽いというわけではありません。先ほども触れましたが、子どもにとって重たいのはランドセルではなく「中身」です。 教材の巨大化に加えて、ページ数が増えたり、カラー化、ワークブックなどの副教材の増加によって、今の小学生の荷物はかつてより重くなっています。紙の教材だけでなくタブレット端末の持ち運びが必要という小学校も。そこに水筒の持参や体操着……と増える中、2021年に1200名の小学1~3年生とその保護者を対象に実施した「ランドセルの重さに関する意識調査」(フットマーク株式会社)によると、荷物重量の平均は3.97kgで、中には10kg以上の荷物を背負っている児童がいることも判明しました。そう聞くと「荷物が重たいなら、ランドセル本体は軽いものに……」と考えるのもわかるのですが、そのランドセルが子どもに合っているのかを一番チェックしてほしいなと思います。参考:体型に合ったランドセル選び(一般社団法人 日本鞄協会 ランドセル工業会)

ランドセルを背負って確認したい部分とは?

はる:ランドセルが子どもの身体に合っているかが大事というのはなんとなくわかるのですが、やはり選び方が難しいです……負担軽減の機能があるよ!というランドセルの方がいいのでしょうか?マツコ:ランドセルによっては「背あてにこんな機能が」「背カンで負担軽減」といった謳い文句を見ることがありますが、その機能がお子様の体に働くかは別の話です。ランドセルが子どもに本当に合っているのかを確認するなら、実際に背負ってみてフィッティングするのが一番。ランドセルをフィッティングするときは・2kg程度の重さを入れる・ベルトの穴は上から2番目・子どもが正しい姿勢をとれるか・肩関節にベルトのパットが載っていないか・背中にランドセルの背あてがくっついているかこの5点を確認するのが大事です。

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まずチェックするのは子どもの姿勢。ランドセルを背負う際に、荷物の代わりとして2kgのおもりをいれることが多いのですが、おもりを入れると後ろに反ったり前かがみになってしまいがち。その姿勢でチェックすると、背中が丸まって背あてにくっついているようにみえてしまうことも。おもりを入れない状態で確認するのがおすすめです。

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肩関節にベルトが乗っていると、腕が振りづらかったり、痛みを感じます。他にも肩が外側に引っ張られ必要以上に胸を張ったり、逆にベルトがずり落ちないようにするために肩をすくめるようになり、必要以上に力が入り緊張状態が強くなって、肩こりなどの原因となる場合があります。また、背中に隙間が空いていると、その隙間を埋めようとして前傾姿勢になったり、肩や首に必要以上に力が入ってしまい、肩や腰に余計な負担がかかります。フィッティングの際にはこの5点は必ずチェックしたいですね。

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ランドセル選びで6年後の姿勢が変わる!?

via www.youtube.com

フィッティングについてはこちらの動画もご覧ください

フィット感を確認するときは「子どもに感想を聞かない」⁉︎

はる:ランドセルを背負って通うのは子どもなので、子どもが背負った時の感想を大切にした方がいいですか?マツコ:主役は子どもですが、子どもの意見は聞かない方がいいことも!子どもが背負った後、ついつい親が「どう?」「痛くない?」「重たくない?」と聞くことが多いと思うのですが、聞いたことはあまり参考になりません。ランドセルのフィッティングの際には2kgのおもりを使用しているのですが、体重20kgのお子さんにとってみれば、体重の10%、大人に換算すると5~6kgの重さのものを背負っていることになるんですよね。そうすると子どもにとってみれば「重い!つらい!」が先に来るのは当たり前。子どもに「どう?」と聞いたところで「重い」しか感想が返ってこないので、子どもにフィット感を確認する必要はあまり意味がないかなと思います。また特に男の子に多いのですが、「早く決めたい」「早く終わらせて遊びたい」という子に「これどう?」「こっちはどうかな」なんて聞いたところで「なんでもいい!」が返ってくることも(笑)。ママがある程度フィット感をチェックして、感想を聞いたとしても、その感想を参考にする必要はないかなと思います。低学年のうちにフィッティングして、高学年になって体格が変わったら意味ないのでは?という声もありますが、ベルト穴の調節や肩ひもが動くようになっているので、あっていたランドセルが合わなくなるということはほぼないです。今回はデザインだけではなく、本当にその子にあっているランドセルの選び方を教えてもらいました。次回は最近登場するようになった「ランドセル型リュック」についてもお聞きしたいと思います!

【Profile】はる(@hr_hoiku)

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小2女子と年中男子の2児のママ。新設保育園の立ち上げも経験した12年目の現役主任保育士。現場の経験を生かして、保育園側の視点と保護者側の視点からの情報や、子育てが少しでもラクになる保育士のハックを発信。保育士、幼稚園教諭1種、認定ベビーシッターの資格も保有。

Instagram:はる(@hr_hoiku)

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