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実は略語でした! 「バス」、もともとの名はなんでしょう?

  • 2024.4.29

ふだん何気なく使っている言葉のなかに、実は略語がけっこうあります。これって略語だったの!? と驚く略語をご紹介。今回は、「バス」です!

【実は略語】vol. 13

「バス」って、なんの略?

多くの町で定期的に走っている「バス」。通勤や通学で毎日のように使っている人も多いと思います。

ふだん使いするバスのほかに、観光バスや高速バス、飛行機のファーストクラス並みの豪華な個室型バスなども登場し、バスもどんどん進化しています。

そんなおなじみの「バス」も、実は略語。さて、いったいなんの略でしょう?

バス、もともとは…?

バスは、「オムニバス」の略でした!

「オムニバス」とは、昔の乗合馬車のこと。「オムニ」はもともとラテン語で「万人の、すべての」を意味する接頭語です。

オムニバスは英語で書くとomnibusとなりますが、英語圏でも日本と同じようにbusと省略して使われています。

ちなみに、「オムニバス」という言葉から、映画や演劇作品をイメージする人もいると思います。

映画などで使う「オムニバス」は、いくつかの独立した短編を集めて、ひとつの作品にしたものを指します。もちろん、このオムニバスも乗合馬車が語源です。

最初はベンツのバスだった…!?

ここからは、バスの歴史をざっくりご紹介。

まだ馬車が使われていた時代、フランスやイギリスなどヨーロッパで定期輸送の乗合馬車の運行がはじまり、やがて馬ではなく蒸気自動車が使われるようになりました。

最初にガソリンエンジン付きのバスを作ったのは、カール・フリードリヒ・ベンツ。ご存じ高級ドイツ車メルセデスベンツの基礎を築いた人です。ベンツのバスは、1895年にドイツ中西部の都市で使われました。

日本初のバスは…

いっぽう、日本で最初にバスが運行したのは、1903(明治36)年9月20日。蒸気自動車を改造した車両が京都市内を走りました。当時の写真には、屋根も幌もない馬車風の小さな蒸気自動車に、7~8人の男性が乗っている様子が写っています。

日本バス協会は、この9月20日を「バスの日」に定めています。

バスは略語でした!

バスは「オムニバス」の略でした。乗合馬車からガソリン車に変わる歴史も少し見てみましたが、昔のような馬を使ったエコフレンドリーなバスも悪くなさそうです。

意外な略語はほかにもあります。次回もお楽しみに!

参考資料
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)
・『世界大百科事典』(平凡社)
・バスの歴史 – NBA 公益社団法人 日本バス協会

文・田代わこ

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