雪がとけ、マチの中でよく目にするようになったのが自転車です。
JR札幌駅南口にオープンした新しい駐輪場。
一時利用は1回100円、定期利用の場合は1か月1000円の料金です。
マチの中心部とあって、多くの利用が見込まれています。
しかし、自転車人気が高まる中、問題も…。
こんな危険な運転も…
自転車に潜む危険を深掘りします。
連載「じぶんごとニュース」
札幌中心部で自転車に乗る人をウォッチすると…。
ヘッドホンをつけて周囲の音が聞こえにくい状態で運転する人。
自転車走行が禁止されている大通公園の中を走る人。
ルールを無視した姿が見受けられます。
さらには、スマホで電話をしながら片手で運転する人も。
大きな事故に繋がりかねない危険な行為です。
警察庁によりますと、2022年に全国で起きた自転車の死亡・重傷事故は年間7107件。
このうち7割以上が、自転車側にも法令違反がありました。
危険な運転に“青切符”で反則金
政府も動き出しました。
自転車の交通違反に反則金を課す、いわゆる「青切符」の導入を閣議決定をし、今国会での成立を目指しています。
対象となる交通違反は【携帯電話を使いながらの運転】【信号無視】【イヤホンの使用】など112種類。
反則金は5000円から1万2000円程度になる見込みで、対象年齢は16歳以上です。
早ければ2年以内に施行されます。
北海道警では、自転車に乗るときは車だけでなく、歩行者にも十分注意するよう呼びかけています。
「努力義務」のヘルメット…でもたった6.4%
去年4月の道路交通法改正で自転車を運転する際のヘルメット着用が“努力義務”になっています。
しかし、警察庁の調べによると、北海道内のヘルメット着用率は【6.4%】。
全国平均の【13.5%】を大きく下回り、安全意識の低さが浮き彫りになっています。
北海道警の調べによりますと、2019年から去年までの5年間で、自転車に乗っていた45人が死亡。
このうち21人が『頭部外傷』、つまり頭を強く打ったことが原因で亡くなっているとのデータがあります。
こうした自転車を運転中の死亡事故を防ぐためにも、ヘルメットの着用を普及させようという取り組みが、北海道内の各自治体で始まっています。
◆苫小牧市
・ヘルメット着用の購入費に費用の半額を補助(上限2000円)
【対象】18歳以下の苫小牧市民
【申請】5月中
【定員】650人(申請人数が超過した場合は抽選)
自転車は原則、車道を走ることになっています。
もちろん、自転車もルールを破れば取り締まりの対象になります。
自転車の取り締まりについての現状をまとめてみました。
◆【赤切符】酒酔い運転などの刑事罰対象の悪質な違反。
罰金あり(起訴の可能性もあり)
◆【自転車指導警告カード(イエローカード)】交通違反者に注意を促す。
反則金なし(14歳以上が対象)
そして今後、新たに導入が検討されているのが…。
◆【青切符】赤切符以外の悪質な違反。車・バイクでは導入済み。
反則金あり(16歳以上が対象)
青切符の反則金を課す対象は、【携帯電話使用】で1万2000円、【信号無視】で6000円、【イヤホンの使用】で5000円、【傘をさして運転】で5000円、【一時不停止】で5000円など112種類にのぼります。
反則金導入は、早ければ2年以内といわれています。
しかし、お金を取られる、取られないということ以前に、まずは自転車は“軽車両”ということを十分に認識して、安全に自転車を利用していきましょう。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年4月10日)の情報に基づきます。