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人気エディター・川口ゆかりの「ふたり暮らしのおしゃれレシピ」第82回「人と地球にやさしいサステナブルな旅」

  • 2024.4.27

旅をするとき、どのような基準でホテルを選んでいますか? 価格、ブランド、料理とさまざまな条件がありますが、滞在することで環境に配慮できたり、地域の活性化や社会貢献に繋がったり。そんな〝環境や社会に配慮しているかどうか″という選択肢が世界的に注目を集めています。そこで今回は、人と地球に優しいサステナブルステイを体験すべく、大阪へ。

向かった先は「ゼンティス大阪」。「パレスホテル東京」を運営する株式会社パレスホテルが大阪に開業したホテルです。昨年、双方のホテルで持続可能な社会を目指すサステナブルステイプランがスタートし、気になっていたところでの大阪訪問。まさに念願かなってのステイであり、これまでにない新しい旅のはじまりとなりました。

チェックイン後、宿泊者限定のロビーラウンジへ

25ans Wedding

ホテルに一歩足を踏み入れると、吹き抜けの開放感あるロビーラウンジが迎えてくれます。内装は世界的に有名なインテリアデザイナーのタラ・バーナードが手がけているのだとか。ぐるりとグリーンに囲まれたロビーラウンジは、都会の中にあるオアシスという言葉がぴったり。

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館内のいたるところにアートがあるのも「ゼンティス大阪」の特徴。ロビーラウンジにあるアートは和紙職人によるもので、大阪をイメージしているそう。さりげなく地域性を演出するところにも好感が持てますよね。

ニュアンスカラーで揃えられたインテリアも私たちの暮らしにたくさんのインスピレーションをもたらしてくれそうです。

邸宅にある庭園のようなガーデン

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一番のお気に入りは窓の外に広がるガーデン。素敵過ぎるでしょう? 海外からのお客様も多かったせいか、日本じゃないような感じもしました。

普段の生活でどうしても情報漬けになりがちですが、ここなら心からリラックスできること間違いなし。訪れる時間や景色によって移り変わる様子を眺めているだけでも、優美な気持ちになりそうです。

ナチュラルでありながらモダンな客室

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お部屋は自然体でリラックスして過ごせるような温かみが詰まっていて、ほかのホテルに比べるとやわらかな印象。

さっそく、ナイトウエアに着替えてベッドへ。昼間からゴロンとくつろげるなんて、至福以外の何者でもありません。壁紙には人と人との縁やつながりをイメージしたデザインが描かれており、アメニティのこだわりも随所に。

自然由来成分100%のアメニティ

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シャンプーやトリートメントのアメニティがミニボトルの場合、まだ使いかけでも捨てることになるので、毎回プラスチックゴミを出していることを心苦しく思っていました。その点、こちらのサステナブルプランはアルミ製の本体にプラスチックポンプを付け替えて使うアメニティを採用。

排水の生分解性が高い自然由来成分100%のサステナブルコスメブランド、クルヒ(Kruhi)が備え付けられていました。髪だけでなく、体も洗える石けんシャンプーと髪はもちろん、体の保湿にも使えるトリートメントは地球環境や社会をはじめ、まわり巡って私たちのからだにもいい影響を与えてくれるはず。旅の記念に持ち帰り、自宅で使えるのもうれしいですよね。

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オリジナルのルームキーも竹製。歯ブラシやクシ、歯磨きペーパーなどもすべてプラスティックフリーで、シャンプーやトリートメント同様に持ち帰ることもできます。使い捨てではなく、何度も繰り返し使う。この旅で社会問題をより〝自分ごと″としてとらえる良い機会になりました。

24時間アクセスできるフィットネスルームで軽く運動

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日々の疲れを芯から取り除くためには、ゆっくり休養を取ると同時に適度な運動も欠かせません。ディナーまで少し時間があったので、ウエアに着替えて、24時間アクセス可能なフィットネスルームへ。

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お隣にある多目的ルームを覗くとコインランドリーやアイロン、シーズンごとに入れ替わるパフュームバーが用意されており、宿泊客のみが利用できるようになっていました。

ちなみにコインランドリーで使用する洗剤も天然由来成分。大阪の老舗店「木村石鹸」の洗剤ブランド、そまり(SOMALI)を使用しているのだとか。ここにステイするだけで、地域の活性化にも地球にも自分にもいいことを自然に意識できるライフスタイルが無理なく実践できそうです。

どこかノスタルジックで温かな空気感

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せっかく大阪に来たのだからと、ホテル周辺の北新地エリアを散策することに。北新地は財界人の社交場として繁栄してきた歴史ある高級歓楽街。そんな煌びやかなメインストリートから一歩路地に入ると、提灯がぶら下がるレトロな町並みが現れます。

「ここのお店、美味しそう!」「いい匂いがする~」なんて言いながら、ウロウロ歩くだけでも十分、楽しい! 日が暮れる頃には、すっかりこの街の魔法にかかっていました。

非日常へエスケープできるディナー

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ディナーはホテルのオールデイダイニング「アップステアーズ(UP STAIRZ Lounge,Bar,Restrant)」で。料理を監修しているのは東京・中目黒のミシュラン一つ星店「クラフタル(CRAFTALE)」のシェフ大土橋真也さん。

こちらで日本全国の旬な食材を〝すべて使い切る″フレンチの精神やフードロスを削減するという想いを込めた特別なディナーコースをいただくことに。素敵な空間に早くもわくわく…!

目にも鮮やかな前菜から

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前菜は経産牛をパイの中に包んだパテアンクルート。口の中に入れると、濃厚な経産牛の美味しさがほわっと広がり、自然と笑みがこぼれます。

いんげんやアスパラといった春野菜のしゃきっと感がアクセントとなり、季節の訪れを感じられる一皿に。使われているうつわとお料理のバランスもとても好みでした。

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メインは奄美大島の高級魚スジアラ。食材から出た旨みを余すことなく使ったブイヤベース仕立て。添えられた新玉ねぎやこごみ、山菜など、春の野菜は水分を飛ばして甘味を凝縮することで、シンプルでありながらも素材の味が引き立ちます。料理人たちが紡ぎ出す料理は、かみしめるほどに味わい深く、おいしかったなぁ。

ホテルレストランの良さは誰とどんな場面であっても、安心して身を委ねられるサービス。お料理はもちろんですが、堅苦しくなく、カジュアルすぎず、つかず離れずの気配りがとても心地よくて。大満足のコースでした。

ディナー後のお楽しみはバー

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夢心地のディナー後は、スタイリッシュながら非日常感のあるバーラウンジへ。おしゃれなカクテルを傾けながら乾杯という、何とも優雅な時間。照明が落とされたバーラウンジは、知る人ぞ知る隠れ家感もあって、これがまた最高すぎるのです…♡

実はこのカクテルも、サステナブルプランに含まれているもの。バーテンダーがひとつひとつの材料を無駄なく活かしたオリジナルカクテルは、爽やかな飲み口でお酒が苦手な女性でも飲みやすい。ロマンチックなムードと相まって、早くもほろ酔いに。

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デザートもディナーについているものとは思えないレベルで「今日、何かの記念日だったっけ?」と確認してしまったほど。ひとりじっくりとお酒と向き合うも良いですが、ここは好きな人と2人だけで利用することを強くおすすめしたい!

ホテルステイのお楽しみは朝食

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時間の許す限りいつまでもベッドの中で過ごしていたいけれど、朝食もまたお楽しみポイントゆえ、しっかり早起きしてレストランへ。昨夜の雰囲気とは異なり、大きな窓から日差しがたっぷりと入る店内はとても静かで、落ち着いた印象。

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上質なものを少しずつ盛り付けられた和朝食は、どれから食べようか迷ってしまうほど。具だくさんのお味噌汁も、牛出汁がきいた関西風の出汁巻き玉子も美味しくて。大阪での宿泊はここ、と定宿にするリピーターが多いのもうなずけます。

ストレスから解放され、ただただ心地よい空間を満喫しながら、丁寧に自分自身を労わる。そんな穏やかな時間を持つことは、多忙な私たちにとって何よりの贅沢だなーとしみじみ。弾丸ということもあり遠出はしませんでしたが、とても豊かで贅沢なホテルステイでした。

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体・心・地域・社会・地球にとって健康的で、しあわせであることを学んだ今回の旅。リフレッシュできるかどうかも大切ですが「サステナブルかどうか」も今後の判断基準になるのかも…。持ち帰らせていただいたウエルカムドリンクのジュースを飲みながら、そんなことをふと思ったのでした。

※この記事は2024年4月27日時点のものです。

写真・構成/川口ゆかり

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