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サテライトイベントから3展示をセレクト

  • 2024.4.27

KG+2024

サテライトイベントから3展示をセレクト

KG+2024
Top Left Photo:© John EinarsenTop Right Photo:© Kim Junsu, Hiroko Matsubara, Leatitia JaquettonTop Above Photo:© Kim Junsu, Hiroko Matsubara, Leatitia JaquettonTop Bottom Photo:© John Einarsen

国際的写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」のサテライトイベント「KG+2024」が、京都市内各所にて5月12日(日)まで開催中。これからの活躍が期待される写真家やキュレーターの発掘と支援を目的に、2013年にスタートした「KG+」。意欲ある参加者を広く募集して展覧会を開催し、街中に点在する黄色のフラッグを目印として人々の交流の場を創出することで、新しい才能を世界に送り出してきた。Lula Japanでは、今春の京都を彩る120以上もの展覧会の中から注目の3展示をご紹介。

1. Exhibition|Hiroko Matsubara × Kim Junsu × Lætitia Jacquetton

© Kim Junsu, Hiroko Matsubara, Leatitia Jaquetton

写真家 松原博子、革からオブジェを制作する韓国人アーティスト Kim Junsu、吹きガラスと石を用いたフラワーベースで知られるフランス人アーティスト Lætitia Jacquettonの3名による展示「Courbe」が、ギャラリー素形にて開催中。


本展で3名のアーティストが表現したのは、そのタイトルが意味する「courbe (曲線)」の重なり。
ヌードに柔らかな曲線を見出した松原の写真では、皮膚に覆われた骨格が隆起するさまが、風になびく草原や風化した石のような風景を映し出す。

2022年にLOEWE財団のクラフトプライズでファイナリストに選出されたKimは、革を独創的な手法で組み上げることで、弾力あるオブジェとしての新しい命を導いた。
そしてLætitiaの吹きガラスは、膨大な時をかけて今の姿を獲得した岩石に寄り添い、再び動き出すのを待つ流れのようにとろりと留まる。

流れるように、こだまするように連鎖する三者の曲線が、生命の対話を奏でる。

2. Exhibition|John Einarsen

© John Einarsen

英字誌 Kyoto Journalの創設者である写真家 John Einarsenによる展示「Deep Seeing」が、Gallery Take Twoにて開催中。


コロラド州デンバーに生まれ、子どもの頃からさまざまな写真を撮り続けてきたEinarsen。
40年以上にわたって京都を拠点に活動しており、この13年間は「Miksang(ミクサン)」という瞑想的写真の技法を取り入れ、実践してきた。

瞑想的なイメージの源とは何か。
より平静な心で見るものを受け入れようとした時、まるで窓ガラスの曇りを落とすように、世界はより鮮明に見える。
他にはない感覚が自然と生まれ、思考が途切れ、ほんの一瞬見えるその世界は、ありのままの姿だと言える。

本展で展示されるのは、目、思考、心が1つになった瞬間に撮影された、「まさにこの一瞬」そのものを捉えた作品群。
「見る」ことを喜びとしてきた彼の写真には、いつ現れるかも分からないその貴重な世界が瑞々しく写し出されている。

3. Exhibition|Yuka Takasu

© Yuka Takasu

写真家兼グラフィックデザイナーの鷹巣由佳による展覧会「YELLOW PAGES LONDON」が、ギャラリーニュートラルにて開催中。


愛知県に生まれ、現在はヨーロッパとアジアを行き来する鷹巣は、さまざまな視点で旅と日常の境界線や言葉にできないものの表現を試みるアーティスト。
紙を中心に布やアクリルといった多様な素材、そしてAIなどの先端技術を用いて、偶然や確率考現学的観点から「予期せぬ予期」を探る作品を制作してきた。
近年は写真家としても精力的に活動し、これまでに10冊を超える写真集を刊行している。

本展では、電話帳から着想した写真集「YELLOW PAGES」のシリーズから、ロンドンで撮影した作品を展示。

今、ロンドンの昔の電話ボックスが、Wi-Fiスポットや店舗、ワーキングスペースなど新しい活用の場所として未だに街の象徴になっていることを知った鷹巣。
過去と現在、そしてコミュニケーションの変化に焦点を当てた作品では、情報の共有や社会的な繋がりと技術の進化が都市の生活に与える影響を考察した。

京都の街で萌芽する、未知なる才能の数々。
より多様な視点を与えてくれる、もう1つの「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」を楽しんで。



KG+
kgplus.kyotographie.jp



【KG+2024】
DATE:5月12日(日)まで開催中
※展覧会によって会期が異なります。
WEBSITE:kgplus.kyotographie.jp
※その他詳細情報は、KG+のウェブサイトをご確認ください。

【Hiroko Matsubara × Kim Junsu × Lætitia Jacquetton “Courbe”】
DATE:4月27日(土)まで開催中
TIME:11:00am~6:00pm
PLACE:ギャラリー素形
ADDRESS:京都府京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1 然花抄院室町本店内
ADMISSION FREE

【John Einarsen “Deep Seeing”】
DATE:5月8日(水)まで開催中 TIME:11:00am~6:00pm
PLACE:Gallery Take Two
ADDRESS:京都府京都市中京区御幸町通御池上ル亀屋町399 カーサ御幸1階
ADMISSION FREE

【Yuka Takasu “YELLOW PAGES LONDON”】
DATE:5月12日(日)まで開催中
TIME:10:00am~7:00pm
PLACE:ギャラリーニュートラル
ADDRESS:京都府京都市上京区皀莢町287 堀川新文化ビルジング 2階
ADMISSION FREE

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