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「私が譲れないのは…」西野七瀬が語った、30歳の節目を迎える心境とは?

  • 2024.4.26

2024年は人気ドラマ『大奥』にも出演し、目覚ましい活躍を見せる女優・西野七瀬さん。

そんな彼女を連れて、閑静な高級住宅街で知られる松濤に誕生した一軒家レストランへ。

西野さんが赤裸々に語った、30歳の節目を迎えるいまの心境とは?

「高校生の頃から30代が楽しみで仕方なかった。いまからドキドキします」
西野七瀬
ソムリエにワイングラスの奇麗な持ち方を確認すると、ペアリングされたワインの香りを確かめて恍惚とした表情に。その一連の変化に目が離せなかった


前回の取材から約1年ぶりに姿を現した西野七瀬さんは、表情も口調も落ち着いているように見えた。この5月に迎える30歳という年齢がそうさせるのか、それとも他に理由があるのか。

そんなことを考えながら、まずは特集のテーマである「隠れ家」について話を振る。すると、彼女はたちまち申し訳なさそうな顔になった。

聞けば、近頃の食生活は自炊で済ませることがほとんど。外食には縁がないと言う。

だが、何か話さなきゃと思ったのだろうか、そのうちひらめいた顔をして、とある旅の思い出を披露してくれた。

「愛媛の砥部という町に気になっていたホテルがあって、少し前に泊まりに行ったんです。

そこでは地元で採れる野菜や瀬戸内の魚介を活かしたお料理をいただけるのですが、シェフが生産者さんとの顔の見えるお付き合いを大切にされているらしくて、これはおばあさんがひとりで作っている何々ですとか、景色が目に浮かぶようなお話をたくさんしてくださいました。

その感じが素敵で、印象に残っています」

料理の美味しさだけでなく、背景に多くの作り手が存在しているという事実に思いを馳せる。広い視野で物事を捉えるのは経験を積んだ大人の物の見方だが、西野さんのエピソードは、それを連想させる。

前回のインタビューで「早く30代になりたい。20代のようにがむしゃらに走るのではなく、景色を味わう余裕も生まれてくればいいなと思う」と話していたが、その境地に到達しつつあるのかもしれない。

30歳の誕生日を間近に控えるいま、その心境をあらためて尋ねると、「楽しみでしかない」とまたも潔く言い切られた。

30歳目前。女優、そして女性として西野七瀬は何を思うのか?


では、これからの10年を彼女は女優としてどのように歩んでいくのだろう。

2024年も、先ごろ放送が終了したテレビドラマ『大奥』など、出演作が相次ぐ。このままキャリアを積み上げていくつもりだろうか。

西野七瀬
フリットに炭化したレモンを削りかけるシェフのアイデアに感心する西野さん。このあと、躊躇いつつもひと口でぱくりと平らげて、満面の笑みを浮かべた


「人生はどう転ぶか分からないと思っているので、30代の自分に対する明確なビジョンはありません。自然に起きる変化を拒むことなく、丁寧に向き合っていきたい。

興味があるのは、一人ひとりの役割がはっきりしたヒューマンドラマ。前に病院の薬剤師の役をやらせていただいて、新鮮で面白く、専門用語を扱うお仕事系のドラマにも関心があります。

ミステリーやサスペンスも楽しそう。『ウエスト・エンド殺人事件』って映画のように重くなりがちなテーマをテンポ良く描くような作品にも出合えたら、嬉しいですね」

人生を豊かにする大切な要素として、仕事もオフも大切に


現状に満足するのではなく、常に疑い挑戦し続けることの意義に、西野さんは気付き始めている。

どうやら5月24日公開の映画『帰ってきた あぶない刑事』に参加したことも作用しているらしい。

「舘 ひろしさんと柴田恭兵さんのアドリブがすごいんです。撮影中、台本に書いていないことがたくさん出てきて、段取りにも多くの時間が割かれたんです。

大変でしたけど、タカとユージを何度も演じられてきたおふたりが提案するプランには説得力があって、何より作品をより良いものにされる前向きな姿勢に心を動かされました。

そのときの私は身を任せるのに精一杯でしたが、これからはそれを打ち返すしなやかさも養っていきたいと思っています」

その発言を受け、仕事に邁進していくのかと問いかけた。「30歳」を節目と捉え、キャリアだけでなく、プライベートも含めて西野さんはどんなライフスタイルを選択していくのだろう。

彼女は少し考え、しばらくして次のように語った。

西野七瀬
東京カレンダー


「私が譲れないのは、人生を豊かにすること。その手段が仕事なのだとしたら、仕事に全力集中するのもありだと思います。

ただ、10代後半から約7年にわたり乃木坂46の一員として駆け抜けるような生活を満喫させていただいたので、卒業後はバランスの取れた生活を求めるようになりました。ただ、私は結婚した後も、仕事から完全に離れることはないと思います。

他に夢中になれるものが何か見つかったら、どうするか分かりませんが、それは誰にでも言えますよね」

そう言うと、西野さんは照れ臭そうに笑った。

自分自身の心が充実する喜びを知り、大切にしたいと願う人の顔をしているように見えた。そうだとしたら女優・西野七瀬はもっともっと開花するだろう。

この7月から10月まで劇団☆新感線の44周年興行『バサラオ』に出演することが決まっている。生田斗真さん、中村倫也さん、古田新太さんなど、個性豊かなキャスト陣と共に、新しい魅力を発揮していくに違いない。

彼女の注目度はこれからますます、高まるばかりだ。

■プロフィール
西野七瀬 1994年生まれ。大阪府出身。2011年に乃木坂46の第1期生オーディションに合格し、デビュー。’18年に同グループを卒業し、女優業を本格化。最新作にPrime Video『1122 いいふうふ』(‘24年6月)、映画『帰ってきた あぶない刑事』(‘24年5月)、『君の忘れ方』(’25年)などがある。

■衣装
ジャケット 198,000円、ベスト 132,000円、スカート 140,800円、バック 107,800円、サンダル 165,000円〈すべてN゜21/lZA TEL:0120-135-015〉、バングル 115,500円、イヤリング 67,650円、リング(右手)48,400円、リング(左手)72,600円〈すべてJOAQUIN BERAO TEL:03-6821-7772〉


▶このほか:「好きな人ができると…」長澤まさみが語る“愛する”ことの難しさとは



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東カレに語ってくれた、女優としての自分自身に対する不満とは?

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