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ACL決勝キューウェルvsクレスポ監督にあった過去の因縁、「国旗の配色まで一緒!」との指摘まで

  • 2024.4.25
ACL決勝キューウェルvsクレスポ監督にあった過去の因縁、「国旗の配色まで一緒!」との指摘まで
ACL決勝キューウェルvsクレスポ監督にあった過去の因縁、「国旗の配色まで一緒!」との指摘まで

Text by 佐伯洋(編集部)

24日に行われたAFCチャンピオンズリーグの準々決勝2ndレグで、韓国の蔚山現代をPK戦の末に退けた横浜F・マリノス。これがクラブ史上初の決勝進出となり、一足先に決めていたUAEのアル・アインと対戦することになった。

その横浜FMは今季より元オーストラリア代表のハリー・キューウェル監督が率いているが、アル・アインを指揮しているのが元アルゼンチン代表のエルナン・クレスポ監督。両者とも母国の超レジェンドであり、キューウェル監督が1978年生まれの45歳、クレスポ監督が1975年生まれの48歳と同じ時期に活躍したスター同士の対決とあって早くも話題を集めている。

また彼らは、“サッカー史上に残る大逆転劇”として知られる2005年5月25日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝、リヴァプール対ミランの一戦に先発としてピッチに立っていた二人でもある。

この試合はミランが前半だけで3ゴールを奪ったが、リヴァプールは後半の54分からわずか6分の間で同点に。リヴァプールはその後延長を経てPK戦の末に勝利し、21年ぶりに欧州王者へと返り咲いた。稀にみる大逆転、そして開催地がトルコの大都市イスタンブールだったことから「イスタンブールの奇跡」(ミラン側からは「イスタンブールの悲劇」)と呼ばれている。

キューウェル監督はそんな伝説の試合にリヴァプールの一員として出場し歓喜を味わった。彼自身は前半23分に負傷交代しているものの、蔚山との2ndレグの前には「チームは本当に素晴らしい成績を残した。諦めない姿勢が本当に目に焼き付いている。だからこそマジックが起きたと思っている」と当時を振り返っている。

一方ミランの選手として出場したクレスポ監督にとっては悪夢というほかないだろう。なぜなら前半3点のうち2得点を決めていたのがこのアルゼンチン人FWだったからだ。英雄になり損ねた彼はショックのあまり現役引退も考えていたことを後年語っている。

そんな二人が相まみえるACL決勝の2ndレグは5月25日に行われる。この日は上述の「イスタンブールの奇跡」からちょうど19年となる日。かつて欧州で頂点を争った二人が、19年の時を経て今度は指揮官としてアジアの頂点を争うというのも出来過ぎたストーリーである。

サッカーファンの中には「キューウェル監督のリヴァプール/イングランド、横浜FM/日本の国旗と、クレスポ監督のミラン/イタリア、アル・アイン/UAEの国旗の配色がほぼ同じだ!」と指摘する声まで出ているほど(イングランドと日本は白地に赤、イタリアは緑/白/赤、UAEは緑/白/黒/赤)。

2ndレグが行われるアブダビの地でキューウェル監督が「アル・アインの奇跡」(アル・アインは地名でもある)を起こすのか。それともクレスポ監督が19年越しのリベンジに成功するのか。いずれにせよ、両クラブとかかわりのないファンにとっても楽しみな一戦になることだろう。

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