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女将対談「関西×旅」どう変わる? 城崎温泉と淡路島の魅力についても!【アンナが贈る春旅のしおり】

  • 2024.4.25
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アンナアンバサダーで城崎温泉「但馬屋」の若女将・柴田麻未さんと、淡路島「あわかん」の女将・上村早苗さんとの「女将対談」が実現! もてなす側の視点から「関西×旅」の魅力、これからの旅について語っていただきました。

( Index )

  1. 城崎と淡路島。お二人が女将になるまで
  2. 関西のテロワールはまだまだたくさん!
  3. アフターコロナの「おもてなし」。変わること、変わらないこと
  4. 城崎温泉と淡路島の魅力、とっておきの過ごし方
  5. 女将同士で協力して、関西の旅をもっと盛り上げたい!
  6. アンナ読者のみなさんへ、スペシャルメッセージ!

城崎と淡路島。お二人が女将になるまで

編集部

兵庫県で人気の観光地である、城崎温泉と淡路島。それぞれを代表するお宿の女将として活躍するお二人ですが、今に至るきっかけや経緯を教えていただけますでしょうか。

城崎温泉「但馬屋」若女将・柴田麻未さん(以下、麻未さん)

私は大阪出身なのですが、大学生のときに城崎温泉の観光大使をしていました。それが城崎との最初のご縁ですね。その後、城崎の旅館「但馬屋」の若旦那と結婚して若女将となりました。城崎は人との距離が近くて温かいのが魅力です。町内を歩いていたら知り合いに会わない日はないんですが、それがうれしいんですよね。

「あわかん」女将・上村早苗さん(以下、早苗さん)

麻未さんと同じで、大学時代に淡路島の観光大使をしていました!

生まれも育ちも淡路島ですが、大学の4年間を神戸で過ごし淡路島と距離をおくことで、その魅力に気がつきました。まわりにうらやましがられたんですよね。「淡路島、いいとこじゃん!」て(笑)。地元を見直そうと思ったときに「淡路島観光ホテル」を経営する今の主人と出会い、結婚したのを機に女将になりました。

関西のテロワールはまだまだたくさん!

編集部

お二人とも観光大使を経て女将業になられています。宣伝する側、もてなす側にいらした経験をふまえ「関西×旅」の魅力はどこにあると思いますか。

早苗さん

関西の旅というと、おそらく京阪神のイメージが強いのではないでしょうか。ですが“その先”の広域観光地へのアクセスが充実しているのも魅力です。少し足を延ばせば、瀬戸内周遊もできるんですよ。

麻未さん

同じく! 関西の地方の魅力を、関西の方はもちろん日本全国、海外からの観光客のみなさんにもっと知ってほしいですね。大阪や京都は“観光地化”してしまったところもありますが、“その先”には、その土地の良さや地方ならではの風情が残っているところが多いです。

兵庫県も、城崎温泉のほかにも名湯が多いので、温泉三昧できますよ。

編集部

温泉ホッピング、惹かれます! 知られざる関西のデスティネーションがまだまだありそうですね。

早苗さん

関西は、世界文化遺産や歴史的建造物も多数。アンナ読者のみなさんならきっと知的好奇心も高いはずですから、ただ癒やされるだけではなく、何かを感じ学べる場所が関西にはたくさんあります。

淡路島もどんどん新しいお店が増えていて、在住の私でさえ未知なことが多いんです。最近はマイクロツーリズムも注目されていますが、忙しくうわべをなぞる旅だけではなく、ゆっくりじっくり旅するのもおすすめしたいですね。

アフターコロナの「おもてなし」。変わること、変わらないこと

編集部

コロナ禍で、旅する人はもちろん、旅の業界にも大きな影響と変化がありました。今、改めて「おもてなし」についてどうお考えでしょうか。

麻未さん

コロナ禍を経て、旅の需要も変わりましたし、宿のスタイルも多様化しています。加えて、SNSの普及も顕著になりました。口コミを見ていらっしゃった方の予想を超えた体験を提供し、それがSNSで波及すれば、さらなる好循環をもたらすと感じています。ですので、期待に応えるのはもちろん、期待値を超えていかなければと強く思うようになりました。

AIも普及していますが、AIには取って代わることができないような、人と人とのコミュニケーションを大切にしたいですね。

編集部

好奇心を刺激する旅は、心地よい疲労があると思うんです。そんなときこそ、宿やホテルに帰ったときの「お帰りなさい」という空気感に癒やされます。それはAIに取って代わるのは難しそうです。

早苗さん

女将業のやりがいのひとつが、お客様からの「ありがとう」のフィードバックが近くて早いこと。旅する人の目的は様々。家族のかたちも違う。ヒアリングしてカスタマイズしベストなマッチングができるよう心がけています。

城崎温泉と淡路島の魅力、とっておきの過ごし方

編集部

城崎温泉と淡路島、それぞれの魅力を教えてください。城崎温泉「但馬屋」、淡路島「あわかん」での過ごし方のおすすめも知りたいです!

「日本一ゆかたの似合うまち」城崎温泉で何する?

麻未さん

城崎温泉は外湯めぐりをはじめ“温泉街”を楽しめるのが魅力です。
「日本一ゆかたの似合うまち」とうたっているので、浴衣で街歩きがおすすめですね。

麻未さん

当館では色浴衣を50種類ほど用意していますから、カップル、女性同士の旅にももってこい。可愛い浴衣を着て温泉街のそぞろ歩きやカフェ巡りを、夜には射的やスマートボールが楽しめるお店もありますよ。最近ではバーが数軒オープンしたので夜の楽しみ方も増えました。

麻未さん

城崎はまちに出かけていただく楽しみもありますが、宿でプライベートな時間を楽しみたい方には当館の貸切風呂やお部屋食のサービスはご好評いただいております。

麻未さん

城崎近辺も海や山などの自然体験、豊岡カバンストリート、そばで有名な出石など丸一日楽しむことができますし、足を延ばせば天橋立や鳥取砂丘といった人気観光スポットもあります。

城崎にはお宿は70軒以上ありますので「宿めぐり」も楽しみの一つとして2泊、3泊していただくと選択肢はぐっと増えます。

淡路島での釣り体験は格別!

早苗さん

「あわかん」は、お部屋や温泉からの景観が自慢です。

特別客室の露天風呂。お湯は洲本温泉「うるおいの湯」を使用している。

早苗さん

また、ご家族での利用が多いので、子どもと一緒に楽しめるアクティビティが充実しています。なかでも人気は子どもとの釣り体験。

早苗さん

一緒に釣った魚をご馳走として食べる体験は、ご家族全員にとってかけがえのない思い出となります。ご両親に釣りの経験がなくても、手ぶらでもOK。リピート率も高いことからも、みなさんが満足されていることが伺えます。

早苗さん

大きな魚を狙うなら船で沖へ出るのもおすすめです。船釣りは半日かかりますので、1泊だともったいないから、2泊以上はしていただけると余裕も生まれます。

もし雨天だった場合、館内で縁日を開催するなど、子どもが飽きずに過ごせるように工夫しています。

女将同士で協力して、関西の旅をもっと盛り上げたい!

編集部

お二人が直接話をされるのは今回初めてなのですよね。オンラインでの実施となりましたが、女将同士の対談いかがでしたでしょうか。

早苗さん

麻未さんのご活躍はインスタなどで拝見していました。同じ女将として共感することも多く、今回お話ができてとてもうれしいです。城崎と淡路島は距離もありますし、麻未さんは子育てで大変な時期が続くと思いますが、次は絶対リアルで会いたいです!

麻未さん

早苗さんのアクティブでエネルギッシュな活躍に元気をもらっています。今、子どもがまだ小さくて(1歳半)、できることが限られますが、早苗さんのような探究心を持ち続けていきたいです。

早苗さん

私が女将になったときは先代の女将が引退されていたので、自己流で女将像を作っているところもあります。ですので、現役の女将からいろいろ学べる麻未さんがうらやましいなと思っています。

麻未さん

女将のお客様に対する姿勢はいつもすごいなと思います。吸収できるものは吸収して、自分の女将像を確立していきたいです。そのためにも、女将同士でもっと交流できたらいいな、と。

早苗さん

そうですね! 兵庫県の女将の会も盛り上げていきたいですね。

アンナ読者のみなさんへ、スペシャルメッセージ!

編集部

アンナの読者のみなさんへメッセージをお願いします!

早苗さん

休みや癒やしだけではなく、旅だからこそ叶う体験を求めてみてはいかがでしょうか。

春の淡路島は渦潮が見頃で、年間を通して一番大きな渦が見られるんです。海の香りやスケールなど、その時その場所でしか得られないことを体験すると、旅の解像度がぐっとあがります。

大鳴門橋の渦潮。大鳴門橋は徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市を結ぶ全長吊橋。

早苗さん

知的好奇心が豊富で感受性が豊かなアンナ読者ならきっと、いい影響があるはずですよ!

麻未さん

若い世代の方や小さなお子様にも旅館文化・温泉文化をぜひとも体験していただきたいと思ってます。

私もですが、小さい子どもがいると、外出や旅行にいくのがおっくうになりがちです。ですが、いざ行くと子どもが得るものも多く、成長を感じる場面にたくさん出あえます。旅の思い出はかけがえのない宝物になるはずですから、みなさんもっと旅に出かけてみてください!

編集部

お二人のお話を聞いて、旅がもたらす唯一無二の価値をあらためて考えるきっかけとなりました。城崎、淡路島を含め、関西のいろんな場所にお出かけして、思い出を作りたいです!

あわかん(旧・淡路島観光ホテル)

兵庫県洲本市小路谷1053-17
0120-22-9700

城崎温泉「但馬屋」

兵庫県豊岡市城崎町湯島453
0796-32-2626(電話受付 8:00〜20:00)

写真/但馬屋、あわかん、PIXTA 取材・文/吉村セイラ

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