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とにかく瀬戸康史が最高だった…急展開の第3話、最もモヤモヤしたシーンは? 『くるり〜誰が私と恋をした?〜』考察レビュー

  • 2024.4.25
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『くるり〜誰が私と恋をした?〜』第3話より ©TBS

”火10”枠で放送中の生見愛瑠主演のドラマ『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系)。記憶喪失となったヒロイン・まことが、手元に残った男性用の指輪を巡り恋の四角関係を繰り広げる。今回はまことが新たな目標に悪戦苦闘する第3話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

『くるり〜誰が私と恋をした?〜』第3話より ©TBS
くるり誰が私と恋をした第3話より ©TBS

 

『くる恋』第3話は、とにかく公太郎(瀬戸康史)が最高だった。仕事を頑張りすぎて疲弊しているまこと(生見愛瑠)の顔を見て、“こいつ疲れてるな”と察してあげる洞察力の鋭さ。そして、「メシ、食ってないんだろ?」とバナナを渡してあげた瞬間、これはもう公太郎の勝ちゲーだ……と確信した。

自分よりも自分のことを分かってくれて、先回りをしてブレーキをかけてくれる存在に、女の子は弱い。しかも、手軽に食べられて栄養素が豊富なバナナをチョイスするのも、天才すぎる。

公太郎のモテアタックは、それだけでは止まらない。指輪職人になるための特訓を重ねすぎたせいでボロボロになってしまったまことの手を見て、「何度も(手を)洗うなら、ハンドクリーム塗らないと道具も持てなくなる」とアドバイス。そして、まことの手を取り、ハンドクリームを優しく塗ってあげたのだ。

このシーン、演じている瀬戸康史が持っている大人の色気が相まって、ドキドキが止まらなかった。こんなの、好きになるしかないやつ。

また、ハンドクリームを勧めるときに“道具も持てなくなる”というワードを入れ込んできたのも、まことの性格を分かっているからこそ。サバサバしているまことのことだから、「手が荒れちゃってるから、ハンドクリーム塗ってあげるよ」と言われたら、「別に気にしないからいいよ!」と遠慮してしまう可能性もあるが、仕事に影響を及ぼすとなればスッと受け入れるしかない。やっぱり公太郎は、まことよりもまことのことを知ってる存在だ。

ただ、ここまで“勝ち確”に描かれすぎていると、逆に怪しいのでは? と思ってしまうのは、わたしだけだろうか。SNS上でも、朝日(神尾楓珠)や律(宮世琉弥)にストーカー疑惑をかけている人はたくさん見かけるが、公太郎はあまり怪しまれていない。それどころか、「公太郎がストーカーだったら立ち直れない」などの声が上がっている。

こういう考察ドラマは、黒幕の正体が“まさか”という人物であればあるほど、面白い。となると、いちばん怪しそうじゃない公太郎は何かの裏がある……?

『くるり〜誰が私と恋をした?〜』第3話より ©TBS
くるり誰が私と恋をした第3話より ©TBS

前回の考察でも書いたが、筆者はやっぱり公太郎は男友達、律が元カレ説を推したい。第3話までの情報をまとめたとき、どうしてもそれがいちばんしっくりくるのだ。

まず、“自称元カレ”の公太郎。カップルごとにいろいろな形があるから一概には言えないが、筆者的には元カレが元カノの入院先にお見舞いに来るのは、やっぱりちょっと変だと思う。「来てくれる?」と言われたならまだしも、まことから連絡が来ているわけではないのに、なぜ病院に向かったのか。そして、なぜまことを見かけても声をかけなかったのか。

その点、もしも男友達なんだとしたら、「ただの友達だしな」「心配だから来ちゃったけど、ちょっと気持ち悪いと思われちゃうかな?」とひよって声をかけられなかったとしても、納得がいく。それに、律が公太郎のことを「なんか、嘘の匂いがした」と言っていたのも気になる。やっぱり、元カレではなさそう?

そして、“自称運命の人”の律。彼の前で、まことは着飾っている自分を見せていた。本当は花が嫌いなのに、好きだと嘘をついたり。子どもが好きだとうのも、律に女性として好かれるために言っていたこと。そう考えると、デート用の服を着て律とツーショットを撮影していたのも、辻褄が合う。まことは、律の前で素の自分を見せることができなかった。

『くるり〜誰が私と恋をした?〜』第3話より ©TBS
くるり誰が私と恋をした第3話より ©TBS

律は、まことが記憶喪失になったことを知り、新たに出会い直そうとしている未練タラタラの元カレ……? まことに「なんで職場知ってるの?」と怪しまれたときも、「調べちゃった!」と明るく言っていたし、キャラ的にコソコソ隠れて後ろからついていくストーカーは似合わない。

「俺、めちゃくちゃ家柄よくて、身元もはっきりしてるから! ちょっと、情熱とお金とリサーチ力があるだけで」という言葉を、とりあえず信じてみてもいいだろうか。

また、今回たびたび登場したのが、“特殊任務の人”というワード。まことが指輪を渡そうとしていた相手が、公安とか特殊任務の人だったりして……というところから出てきたのだが、そのワードを聞いたときの朝日の表情が気になる。もしかすると、朝日が特殊任務コースもあるのだろうか。はたまた、まことが……?

まことの部屋は、お洒落な20代女性にしては殺風景すぎる。いつでも逃げられるように、ものを置いていなかったとしたら。となると、何か機密情報をつかんでしまったから、階段から突き落とされたという線も出てくる。

まことが記憶を失ったあの日、公太郎と朝日と律の3人が、事故現場付近にいたことが明らかとなっている。ストーカーされていたのも、突き落とされたのも、すべて恋愛絡みだと思っていたが、もしかするとまったく別の理由があるのだろうか。ミステリー要素が強くなってきた『くる恋』。中盤戦も物語がどう動いていくのか楽しみだ。

(文・菜本かな)

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