Text by 石井彰(編集部)
世界で最も優れた選手に贈られる個人賞「バロンドール」。代表チームでの実績も含め、1年で最高の活躍を見せたプレーヤーが輝く栄誉あるタイトルだ。
今回は『Squawka』から「これからバロンドールを獲得するであろう6名のワンダーキッド」をご紹介する。
ジュード・ベリンガム
国籍:イングランド
現所属:レアル・マドリー
最も明らかなことから始めよう。今年のバロンドールを獲得する可能性すらある選手、それがジュード・ベリンガムだ。レアル・マドリーで素晴らしいスタートを切り、ラ・リーガとチャンピオンズリーグのダブルを達成するかもしれない。
まだ20歳のジュード・ベリンガムは今季のレアル・マドリーで36試合に出場して21ゴール10アシストを記録しており、それはもはや誰もが予想していなかった領域にまで到達している。
昨年は21歳以下で最も優れた選手に贈られるコパ・トロフィーを獲得している。もし今年バロンドールに輝けば歴史上のケースとなる。
フィル・フォーデン
国籍:イングランド
現所属:マンチェスター・シティ
今後何年にも渡ってジュード・ベリンガムと頂点を争うことになるであろうイングランド人選手。23歳とやや年上ではあるが、その経験はベリンガムに劣るところがない。
今季のマンチェスター・シティではケヴィン・デ・ブライネとアーリング・ハーランドの欠場があるなかで大きな役割を果たし、公式戦47試合に出場して22ゴール10アシストを記録してきた。
ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で強烈な才能を見せつけており、今後数年以内に間違いなくバロンドールを獲得することになるはずの選手だ。
フロリアン・ヴィルツ
国籍:ドイツ
現所属:レヴァークーゼン
バロンドールの可能性を見せている最新の若手、ドイツ・ブンデスリーガを無敗のまま制覇したレヴァークーゼンの要である20歳のフロリアン・ヴィルツだ。
2022年3月に大きな怪我を負ってしまったことから心配されたが、20歳になった今季はキャリアで最大の山を迎えた。シャビ・アロンソ監督の高い信頼を受け、公式戦43試合に出場して17ゴール19アシストを記録した。
すでにバルセロナなど多くのビッグクラブが引き抜きに動いていると言われる。彼が退団するにしても残留するにしても、怪我さえなければ今後の数年間は輝かしいものになるはずだ。
ラミン・ヤマル
国籍:スペイン
現所属:バルセロナ
バルセロナではペドリとガビという将来のバロンドール候補がいたが、彼らがやや怪我で停滞している間に、新たな男が名乗りを上げた。それが16歳のラミン・ヤマルだ。
昨季リーガでデビューを果たしたが、わずか数分だけのプレーだった。一方今季は当初からチャビ監督の信頼を受け、トップチームに欠かせないドリブラーとして君臨。今季は44試合に出場して6ゴール8アシストを記録した。
繰り返して言うが、まだ彼は16歳だ。10年経ってもまだ26歳である。バロンドールを獲るチャンスは数多い。
ロドリゴ
国籍:ブラジル
現所属:レアル・マドリー
レアル・マドリーに話を戻せば、ヴィニシウス・ジュニオールももちろんよく話題に上がっているが、フロレンティーノ・ペレス会長はより若いロドリゴがバロンドールを獲るだろうと示唆している。
ここ数シーズンで急成長を見せているロドリゴは、今季レアル・マドリーで45試合に出場して17ゴール8アシストを記録。非常に効率的なアタッカーに変貌している。
ベリンガム、ヴィニシウスと並んでリーグで大ブレイクしており、このままの勢いを保てば数年でバロンドールも夢ではない。
ジャマル・ムシアラ
国籍:ドイツ
現所属:バイエルン・ミュンヘン
ドイツ代表としては、サッカー界で最も優れた攻撃的ミッドフィルダー二人が同年代に重なってしまったことは不運かもしれない。ただヴィルツとムシアラがもし両雄並び立てれば、ドイツの未来は非常に明るい。
ムシアラは今季バイエルン・ミュンヘンで36試合に出場して12ゴール7アシストを記録しており、苦しんだチームの中で数少ない輝きの一つになった。
まだ21歳という若さでありながら、何も特別な存在というわけではなく、主力として自然とプレーしている。リオ・ファーディナンドも「この選手はバロンドールを獲得する可能性がある」と評価している。