1. トップ
  2. エンタメ
  3. 松下洸平に惚れてしまう…“魅力的すぎる男性陣”が物語のスパイスに? ドラマ『9ボーダー』第1話考察&感想レビュー

松下洸平に惚れてしまう…“魅力的すぎる男性陣”が物語のスパイスに? ドラマ『9ボーダー』第1話考察&感想レビュー

  • 2024.4.23
  • 1735 views
ドラマ『9ボーダー』第1話より ©TBS

川口春奈がTBS金ドラ初主演。木南晴夏&畑芽育と3姉妹役を演じるドラマ『9ボーダー』。19歳、29歳、39歳…各年代のラストイヤーで、3姉妹がモヤり、焦りながら、自分の生きる道を模索するヒューマンラブストーリー。今回は第一話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
—————————
【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

●“9”の壁にぶち当たった三姉妹の物語

ドラマ『9ボーダー』第1話より ©TBS
ドラマ9ボーダー第1話より ©TBS

19歳、29歳、39歳––––––。

“9”がつく年齢って、なぜこんなにも焦らせてくるのだろう。自分の人生は、これでよかったのか? このまま、新たな年代に突入してしまってもいいのだろうか? わたしも、19歳のときはテスト前夜のような感覚が続いていた。

【写真】川口春奈&木南晴夏&畑芽育…美人三姉妹の劇中カット

ハタチになる前に、恋愛も勉強もバイトも、もっとたくさんの経験を積んでおかないと! そんなふうに焦って、一夜漬けのようにいろいろなことを詰め込んで。

そして、“0”がつく年齢を迎えると、テストを終えたあとのように、フッと心が軽くなる。「もう、焦ったってどうにもならないんだ」と諦めることができるから。

4月19日にスタートしたドラマ『9ボーダー』(TBS系)の三姉妹も、“9”の壁にぶつかっている。

長女の六月(木南晴夏)は、海外で出会ったフリーカメラマンと結婚したものの、夫の浮気が原因で別居中。40歳になるまでには、この状況を打破したいと考えている。

次女の七苗(川口春奈)は、会社で重要なポジションを与えられるなど、順風満帆に見えるが、恋愛は音沙汰なしの29歳。まわりに既婚者が増えてきたため、なんだかひとりぼっちのような気がしてしまう。

三女の八海(畑芽育)は、ふたりの姉を見ているから、結婚にも仕事にも希望が持てない。

そんなとき、マッチングアプリで出会ったエリートサラリーマン・祐輔(兵頭功海)に交際0日婚を申し込まれるのだが、19歳で結婚してしまってもいいものなのか……。三姉妹それぞれが、それぞれの悩みを抱えながら生きている。

●「何かを得るためには、何かを捨てなくては…」
変わりゆく“女の幸せ”のあり方

ドラマ『9ボーダー』第1話より ©TBS
ドラマ9ボーダー第1話より ©TBS

「この先、就職するしない。結婚するしない。出産するしない。すべてをやるやらない。どんどん迷路みたいに分かれて、みんなどっかでつっかえてる」

どこか低体温の19歳・八海の客観的な指摘が、グサっと刺さる。“女の幸せは、結婚して子どもを産み育てること”という固定観念が薄れつつあるいま、わたしたちは自分の手で、自分だけの幸せを探していくことを求められる。

六月のように、大好きな人と結婚したって、永遠に安泰というわけではない。バリバリ働いて仲間に囲まれている七苗だって、周囲から「寂しそう」と言われてしまう。

この世界にあるすべての幸せを手に入れることができればいいのだろうけど、そんなことは不可能だ。

何かを得るためには、何かを捨てていかなければならない。“9ボーダー”の三姉妹は、新しい世代を前に、自分にとっての幸せを見つけることができるのだろうか。

●木戸大聖演じる“陽太”が可愛すぎる!

ドラマ『9ボーダー』第1話より ©TBS
ドラマ9ボーダー第1話より ©TBS

そんな三姉妹を取り巻く男性陣が、あまりにも魅力的すぎる。わたしがとくに推したいのは、七苗の幼なじみの陽太(木戸大聖)。

木戸といえば、2022年にNetflixで配信された『First Love 初恋』(Netflix)でブレイクを果たし、“国民の初恋”と呼ばれているいま大注目の俳優だ。

昨年放送の『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系)では、既婚者をメロメロにしてしまう年下男子を演じていたため、可愛いキャラが得意分野なのかと思っていたが、陽太のように兄貴的な要素がある役柄もハマっている。

陽太は、おそらく(というか、確実に?)七苗のことが好きだ。七苗の口から“彼氏”というワードが登場したときに、「えっ……」とショックそうな顔をしていたし、何かと気にかけている様子が伝わってくる。

ただ、七苗は陽太のことをまったくといって意識していないのが、切ないところ。

陽太に、「久しぶり」と声をかけられて、「えっ、そうだっけ?」と返すということは、“最近、陽太と会ってないなぁ”と考えることもない。会えたからといって、特別感のある存在ではないのだろう。

そんな陽太に片思いをしているのが、三女の八海。陽太からしたら、10歳も離れている上に、小さいころから知っている八海は、恋愛対象外なのだろう。

だから、「ちなみに、俺もちゃんと心配してる」「なんかあったら、マジで連絡しろよ」など、無自覚で思わせぶりな言動をしてくるのがずるい。

陽太にとっては、ただ“妹”に言っているような感覚なのだろうが、八海はいちいち振り回されてしまうのだ。

八海の鼻についていたソフトクリームを拭き取ってあげて、「赤ちゃんかよ」と兄貴ムーヴをかましてきたところ、八海に感情移入してしまって苦しくなりました。八海は、もう19歳! 子どもじゃないんだよーー!

●松下洸平が発するマイナスイオンに癒される

ドラマ『9ボーダー』第1話より ©TBS
ドラマ9ボーダー第1話より ©TBS

そして、もともと沼要素が強い松下洸平が、“萌え”が詰まりまくったキャラクターを演じているのが恐ろしい。演じているコウタロウは、階段から落ちて記憶喪失になっている(春クール、記憶喪失設定が多すぎ!)。

本当は寂しいのに、「それなりにバランス取れてるんで」と強がる七苗に、「うそ。本当は寂しい?」と優しすぎる声で問いかけたり、「大丈夫、素敵な人だから。幸せになるよ。きっと」と励ましてくれたり。

挙句の果てには、「俺のこと好きになっていいよ」と好きになる許可までくれたり! こんなドSな台詞も、優しく感じさせてしまう松下洸平のマイナスイオン、恐るべし。

ただ、コウタロウは確実に“何か”ある。階段から落ちたのは、トラブルによる傷害事件ではないか? と疑われているということは、ポワポワなコウタロウに裏の顔が……?

初回から、共感とキュンが詰まりまくっていた『9ボーダー』。新米会計士・朔(井之脇海)と六月の関係も含めて、大きく動き出すであろう第2話も楽しみだ。
(文・菜本かな)

 

元記事で読む
の記事をもっとみる