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長谷川博己“明墨”が男泣き…その理由とは? 今後の展開の鍵を握る人物は? 日曜劇場『アンチヒーロー』第2話考察レビュー

  • 2024.4.23
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『アンチヒーロー』第2話より ©TBS
『アンチヒーロー』第2話より ©TBS
アンチヒーロー第2話より ©TBS

第1話の放送翌日の15日、都内で行われた第2話最速上映会とスペシャル舞台あいさつに、俳優の長谷川博己が共演の北村匠海らとともに出席。「とにかく初回が放送されてホッとしています」と安堵感を口にした。

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7年ぶりの「日曜劇場」主演を務める長谷川の、殺人犯をも無罪にしてしまう、アンチな弁護士の怪演ぶりが話題となっているが、長谷川によると、「(友人からの反響は)今までで一番あった」と語った。

この日も長谷川はネタバレに気を付けつつ、第2話の見どころを「法廷シーン」と語る中、北村がフォローに入ると「助けてくれてありがとう。すみません、こないだも遅刻しちゃって」と番宣のため11日に出演した同局系の「THE TIME」の生放送に遅刻したことに言及した。

長谷川は寝坊が原因で遅刻したことを明かした上で、「人生終わったかと思いました」と苦笑。前日に「あしたは生放送だって思ったら、夜に寝られなくなっちゃった」と言い、「1回、4時半に起きたけどまた寝ちゃった」と二度寝が原因だったことを告白。この“言い訳”に北村は「この遅刻が(ドラマの)伏線になっている可能性もありますね」と、ジョークを交え、フォローした。

また、14日に放送された第1話の世帯視聴率が11.5%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録。この数字は、昨年、社会現象にもなった同枠の『VIVANT』の第1話と同じで、好スタートを切ったといっていいだろう。

第2話では、緋山(岩田剛典)による町工場の社長・羽木(山本浩司)の殺害事件の第3回公判で検察が新たに証拠の鈍器を提出し、逆襲に転じようとする。しかし明墨(長谷川博己)は、緋山との面会で「ハンマーをどこかでなくしませんでしたか?」と問う。

そのハンマーは、緋山の血液反応が出たものの、犯行現場から2キロも離れたところで発見され、3か月も雨ざらしにされていたものだった。

『アンチヒーロー』第2話より ©TBS
アンチヒーロー第2話より ©TBS

明墨は、自ら検察庁に足を運び、過去の殺人事件の裁判記録を徹底的に調べる。加えて、パラリーガルの青山(林泰文)に、姫野検事(馬場徹)の経歴を調べ上げさせ、出世のためなら、“正義”の名を借りて、証拠の改ざんも辞さない人物であるという読みを立てる。

紫ノ宮(堀田真由)、赤峰(北村匠海)、そしてパラリーガルの白木(大島優子)は、DNA検査を担当した中島教授(谷田歩)のいる大学病院に潜入。法医学教室の学生たちに取材して、中島の部下の水卜助教(内村遥)に取り入り、中島の部屋内部の撮影にも成功する。

明墨は、水卜を帰り際に直撃するが、その煮え切らない態度に疑念を抱く。

後日、赤峰は水卜に取材するが、“空振り”に終わった上に、水卜のバッグの中身をぶちまけてしまう。明墨は赤峰とともに水卜の上司である中島に謝罪するが、そこでも明墨は、怒る中島に対し、「姫野検事によろしくお伝えください」と、検察との癒着を匂わせるような挑発的な言葉を投げつける。

懲戒処分にもなりつつある赤峰は落ち込むが、事務所のメンバーに励まされ、もう一度、スイッチを入れ直し、拘置所の緋山(岩田剛典)に会いに行く。

「本当に殺していないんですよね?」と念を押し、「はい」と答える緋山への全面協力を約束するが、そこに現れたのは明墨。赤峰に対して「裁判の勝ち方を教えてあげよう」と、不気味な予言をする。

『アンチヒーロー』第2話より ©TBS
アンチヒーロー第2話より ©TBS

第4回公判では、発見されたハンマーの凶器としての有効性が争われる。そこで明墨は、中島がDNA検査を2度行ったと証明し、新証拠を示してみせる。これには姫野検事が、激しく動揺する。

その証拠とは、水卜が中島の嘘を証言する映像だった。水卜は、上司である中島の行為を、法医学者として許せず、告発に至ったのだ。

返す刀で明墨は、姫野に嘘の証拠で罪なき人を有罪にしてきたと攻撃する。そして、法廷で、裁判員、傍聴者、さらには裁判官にも、立場によって、人は時に不正を行うことを説く。そして姫野に対し、冷めた“同情”の目を向けるのだ。

DNA検査結果は無効とされ、明墨は緋山の無罪判決を得ることに成功する。さらには、この事件は、検察側が証拠を捏造したとされ、ワイドショーの格好の餌食となる。

姫野の上司の緑川(木村佳乃)は、検事正の伊達原(野村萬斎)に謝罪する。伊達原は明墨を「ちょっと…うるさいよねぇ」と評する。

後日、赤峰は、緋山が廃棄物処理場で血の付いたジャンパーを捨てる姿を目にする。真犯人はやはり緋山だったと感じさせるシーンだ。 赤峰は、全てを知った上で弁護したとして、明墨を問い質すが、逆に明墨は「正義とは何か」と問い返すのだった。

『アンチヒーロー』第2話より ©TBS
アンチヒーロー第2話より ©TBS

物語の最後、再び、独房で過ごす謎の男(緒形直人)は明墨から手紙が届くが、男は封も開けずに、ただ積み上げていく。そして、紗耶(近藤華)は、児童養護施設を訪問する。紗耶がここで育ったことを印象付けるシーンだ。

さらに、明墨はある人物の墓参りに訪れる。そこにあった名前は「REIKO MOMOSE(モモセレイコ)」。明墨は涙を流す。彼女はいったい何者で、明墨、さらには紗耶、獄中の謎の男と、どういう関係にあるのか…。今は亡き人物でありながら、「明墨正樹とは何者か」を解き明かすカギを握っているようだ。

片や、明墨と一蓮托生の関係にあると見せかけてきた紫ノ宮が、明墨のデスクの引き出しを漁り、何かを探しているようなシーンも気になるところだ。

のっけから坂口裁判長(井上肇)と裁判員を丸め込み、“殺人犯”を無罪にすることに成功した明墨。『アンチヒーロー』というタイトル通り、ダークな展開を見せている。

第3話から始める裁判で、明墨が弁護するのは、暴行事件を起こした政治家の息子。そして、担当検事は“天敵”の緑川だ。

自らの“正義”に則って、職務を遂行する明墨。次はどのような手法で裁判に挑むのか。そして、赤っ恥をかかされた検察側は、どう反撃するのか。長谷川の長セリフによる明墨の法廷での大演説同様、大きな見どころとなりそうだ。

(文・寺島武志)

 

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