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ゴールデンウィークは、アートに触れる休日を。

  • 2024.4.20
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今年も間近に迫ってきたゴールデンウィーク。山や海へ、そしてリゾートもいいけれど、まだ予定を決めていない方、ぜひアートに触れる日帰り旅を。東京から日帰り圏内でも素敵な美術館がたくさん! アートにどっぷりと触れる贅沢な一日を満喫できるおすすめ展覧会5選をピックアップ。

1. 箱根の森に溶け込む美術館で愛でたい名画の数々。

神奈川県 ポーラ美術館|『モダン・タイムス・イン・パリ 1925 ― 機械時代のアートとデザイン』

「第1章 機械と人間:近代性のユートピア」より展示風景。第一次世界大戦が終結すると自動車や航空機が普及し、機械時代(マシン・エイジ)と呼ばれる時代が到来。芸術家やデザイナーも機械をモティーフにした作品を制作した。(photo: Ooki JINGU)

箱根の自然と美術の共生をコンセプトに、2002年に誕生したポーラ美術館。施設の多くを地下に置いた建物は、周囲に広がる美しい森に溶け込むかのよう。また全長約1kmの「森の遊歩道」が整備され、彫刻作品を見ながら散歩すれば身も心もリフレッシュできる。

本展では1920〜1930年代のパリを中心に、欧米と日本における機械と人間との関係を巡るさまざまな様相を紹介。さらにコレクション選では、1874年にパリで開催された第1回印象派展にちなんで、セザンヌ、ルノワール、モネ、ピサロなどの名画を公開する。

箱根のダイナミックな山々の景色が目に飛び込んでくるエントランス。森の緑や優しい光を随所に感じられる建築空間が素晴らしい。

『モダン・タイムス・イン・パリ 1925 ― 機械時代のアートとデザイン』会期:開催中~2024/5/19(日)会場:ポーラ美術館神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285tel:0460-84-2111開)9:00~16:30最終入場休)無休料)一般 ¥1,800www.polamuseum.or.jp/

2. 環境や自然を取りあげたアートから「かけがえのないもの」を探す。

長野県 軽井沢ニューアートミュージアム|『かけがえのないもの - 地球・風景・環境』

GUN『雪のイメージを変えるイベント』1970年©羽永光利新潟で結成された前衛美術のグループGUNが、雪原に絵具を撒いたパフォーマンス。抽象画のような風景を築き上げた。(パフォーマンスの記録写真を展示)

軽井沢駅北口から大通りをまっすぐ歩くと、右手に白いカラマツをイメージした円柱の並ぶガラス張りのモダンな建物が見えてくる。それが日本や世界の現代アートを紹介し、毎回の展示企画がユニークなことで知られる軽井沢ニューアートミュージアムだ。

「かけがえのないもの」をテーマにした本展は、エコロジーやアースデイをテーマとした磯辺行久や矢柳剛、世界各地でランドアートを展開したクリスト、また雪原にてパフォーマンスを手がけたGUNの作品や資料を展示。災害や戦争が絶えないなか、地球や環境、自然の大切さを改めて認識する機会となる。あなたにとってかけがえのないものとは何かを探りたい。

建築家、西森陸雄の設計により、2012年にオープンした軽井沢ニューアートミュージアム。1階にはショップやレストラン、そして庭には建築家、隈研吾の手がけたガラスのチャペルがあり、2階に6つの展示室が広がっている。

『かけがえのないもの - 地球・風景・環境』会期:開催中〜9/29(日)会場:軽井沢ニューアートミュージアム長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1151-5tel:0267-46-8691開)10:00~16:30最終入場休)月(祝日の場合は翌日)料)一般 ¥2,000https://knam.jp/

3. アートフェスも開催中。「首都圏のオアシス」へ出かけよう!

千葉県 市原湖畔美術館|『ICHIHARA×ART×CONNECTIONS-交差する世界とわたし』

リーロイ・ニュー『多次元港としてのバレテ』撮影:田村融市郎フィリピン出身で世界の国際展でも活躍するリーロイ・ニュー。会場では何千本ものペットボトルと竹でできた巨樹バレテを軸に、フィリピンの民話・神話的世界をSF的なインスタレーションとして展開している。

東京から車で約1時間。広い湖を望んだ里山に位置する市原湖畔美術館は、現代アートを中心とした企画展などを開き、「首都圏のオアシス」を目指して日々活動している。心地良い風が吹き抜ける湖畔の環境を活かしたピクニックやマルシェ、ワークショップも人気だ。

「100年後芸術祭-内房総アートフェス」の一環として開かれる本展では、フィリピンやベトナム、中国、韓国などから世界で活躍するアーティストを招聘。市原市内で在留外国人へのインタビューをはじめとするリサーチによって生み出された作品を見ることができる。

撮影:遠藤 匡提供:市原湖畔美術館千葉県一の貯水面積を誇る高滝湖のほとりに建つ市原湖畔美術館。手前の構造物は市原市で長く使われた藤原式揚水機の復元だ。湖を望むレストラン「PIZZERIA BOSSO」にて、房総の食材を使ったピザのランチもおすすめ。

『ICHIHARA×ART×CONNECTIONS-交差する世界とわたし』会期:開催中〜6/23(日)会場:市原湖畔美術館千葉県市原市不入75-1tel:0436-98-1525開)10:00~16:30最終入場、9:30〜18:30最終入場(土・祝前日)、9:30〜17:30最終入場(日・祝)休)火※4/30は除く料)一般 ¥1,000https://lsm-ichihara.jp/

4. パリの美しい時代に注目!「ベル・エポック」の幅広い作品が一堂に。

山梨県 山梨県立美術館|『ベル・エポック-美しき時代 パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に』

ジュール・シェレ『ムーラン・ルージュ』1889年、デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャク リーヌ・E.マイケル蔵©Christopher Fay モンマルトルに開店したキャバレー、ムーラン・ルージュの開店を告げるポスター。

「ベル・エポック」とは、19世紀末から第一次世界大戦開戦頃までにパリを中心に繁栄した文化や時代のこと。多くのアーティストがパリにて交流しながら多くの芸術を花咲かせたとともに、女性の活躍によってファッションや装飾美術にも変化が生まれた時代としても重要とされる。

そうしたパリの「美しい時代」に着目した本展では、当時のフランスの美術作品に特化した「ワイズマン&マイケル コレクション」を日本初公開!絵画や服飾、工芸、貴重書、映像などの幅広い作品を通して、パリに輝いた文化の面影を追体験してみては?

バルビゾン派を中心とするヨーロッパの風景画のコレクションで定評のある山梨県立美術館。ミレーの代表作『種をまく人』も収蔵し、「ミレーの美術館」として親しまれている。

『ベル・エポック-美しき時代 パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に』会期:4/20(土)〜6/16(日)会場:山梨県立美術館山梨県甲府市貢川1-4-27tel:055-228-3322開)9:00~16:30最終入場休)4/22、5/7、5/13、5/20、5/27、6/3、6/10料)一般 ¥1,000www.art-museum.pref.yamanashi.jp/

5. 榛名山を望む牧場に接したロケーションでアート作品を体感!

群馬県 原美術館ARC|『日本のまんなかでアートをさけんでみる』

ジャン=ミシェル オトニエル『Kokoro』2009年屋外にはオトニエルやウォーホルなど、現代アーティストによる常設作品が点在する原美術館ARC。2024年4月より高崎駅と原美術館ARCを結ぶ路線バスが運行がスタートし、アクセスもより便利になった。(毎週日曜日運行。10月まで)

磯崎新の設計による建築とジャン=ミシェル オトニエルなどによる屋外作品、そして現代美術から日本美術などの幅広いコレクションで知られる原美術館ARC。伊香保グリーン牧場に隣接し、雄大な榛名山を望む開放感のあるロケーションも魅力と言える。

『日本のまんなかでアートをさけんでみる』では、原美術館とハラ ミュージアム アークをモチーフに制作された佐藤時啓『光-呼吸』全12作品を展示するほか、アーティストとの交流をきっかけに収蔵された作品を紹介。豊かな自然と移ろいとともにある、原美術館ARCならではのアート体験を味わえる。

佐藤時啓『光―呼吸 Harabi#1』2020年 ©Tokihiro Sato佐藤自身がペンライトを持って原美術館を歩き、長時間露光にて撮影された作品。同館最後の展覧会『光-呼吸 時をすくう5人』展に出品された。

『日本のまんなかでアートをさけんでみる』会期:開催中~9/8(日)会場:原美術館ARC群馬県渋川市金井2855-1tel:0279-24-6585 開)9:30~16:00最終入場休)木(5/2は開館、8月を除く)料)一般 ¥1,800www.haramuseum.or.jp/jp/arc/

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