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「親が株をやってた」損しない相続のポイントー口座開設も必要?ー

  • 2024.4.20

「親が株をやってたなんて、知らなかった」

自分の親が株をやってるかどうか、どの程度の資産を保有しているのか、正確に把握している人は意外と少ないです。特に最近、親がネット証券口座で保有していた金融商品を見逃してしまうケースが多発しています。

今回は、親の株の相続について、注意点や、相続で損しないための方法を解説します。

■親の株は相続できる

親が株式を保有している状態で亡くなった場合、その株は相続できます。

遺言書が残されているときは、基本的にその内容に従い相続内容が決まります。

遺言書が残されていない場合は、その他相続財産を合わせて、誰が何を引き継ぐのかを法定相続人で話し合い決めます。株式を相続する人が決まったら、証券会社にて株式の名義変更を行います。

なお、株式を名義変更して現物のまま相続する「現物分割」以外にも、換金して相続する「換価分割」や1人の相続人が株式を相続してその代償金を他の相続人に支払う「代償分割」という方法もあります。

■株を相続する際の注意点

親が存命のうちに、どこで証券口座を保有しているか確認しておきましょう。最近ではネット証券の財産を見逃してしまうケースが多発しています。

証券口座がわからないと、相続する際も、手続きが大変です。親が亡くなったとき、証券会社の情報がわからないと場合は「証券証券保管振替機構(ほふり)」で情報開示請求を行う必要があります。

また、親の株式を相続する場合、子どもは親が保有していた証券会社と同じ証券口座を作る必要があることも覚えておきましょう。

相続税を支払う場合、株式を現金化するケースもありますが、相続税の支払いは、親が亡くなった翌日から10ヵ月以内なので、早めに口座開設などの手続きをしておくことをおすすめします。

■株の相続税は節税できる?

財産をたくさん保有している人が亡くなった場合、相続人は相続税を支払う必要があります。相続税の支払いを軽減するためには、生前贈与をおすすめします。

暦年贈与で年間110万円以下の贈与であれば、贈与税の支払いは必要ありません。ただし、亡くなる7年以内に行われた贈与については、相続税加算の対象となります。そのため、生前贈与の非課税枠を活用したいのであれば、早い段階から対策しましょう。

■生きてるうちに対策を

親から株を相続する際には、証券会社で名義変更の手続きをすることで引き継げます。現物を引き継げない場合には、換価分割や代償分割という方法も選択可能です。

スムーズに相続するためにも、親が存命のうちにどこの証券会社に株式を保有しているかは確認するのをおすすめします。

文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。

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