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【大人になって花粉症が突然発症】今まで無縁だったアレルギーになる人が増加中! 予防策として「ビタミンD」が効果的

  • 2024.4.19
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更年期(ヴィーナス)期の女性が知りたいことや疑問を、特命調査員ヴィーナスちゃんが調査! 今回は突然発症するアレルギーについて。今まで無縁だったのに花粉や金属、食べ物など発症する人が増えてきているのだとか。更年期との関係や、発症理由や予防策まで、斎藤クリニックの斎藤糧三先生に教えていただきました!


【教えてくれるのは】

斎藤クリニック 斎藤 糧三先生

医師、日本機能性医学研究所所長、元産婦人科認定医。機能性医学と再生医療を融合させた治療拠点として2022年に「斎藤クリニック」を開設。


突然のアレルギー症状、ヴィーナス期と関係あるの?

ヴィーナスちゃん(以下V) 突然の花粉症や金属アレルギー、食物アレルギーが出るのはヴィーナス期と何か関係はありますか? 斎藤先生(以下斎) 医学的に直接は関係ありません。更年期で減少する女性ホルモンは、アレルギー反応を応援しやすいので、むしろ更年期前の方がアレルギーは起こりやすいんですよ。 ヴィーナス期以降はアレルギーは軽減するということですか? ホルモン的にはそうですが、乾燥によってバリア機能が低下する時期なので、アレルギーの原因となる「抗原」が、皮膚や粘膜から侵入しやすくなり「感作」がされやすくなる可能性があります。感作とは、抗原の侵入が蓄積し、免疫細胞が抗原を異物と認識し、免疫反応が作動することをいいます。感作されたあと、再度抗原が体内に入るとアレルギー症状が出ます。 では、まずは抗原と接触する機会を減らすことが大事ですね。 そう。あとアレルギー対策は免疫機能の正常化が基本。そのキーとなるのがビタミンDです。特に更年期以降は免疫を正常化するビタミンDが加齢とともに皮膚で作られにくくなります。免疫細胞の老化もすでに始まっているので、以前は免疫によって治っていたはずの帯状疱疹の再発や、自己免疫疾患、がんなど別の病気も増えるんですよ。何か別のアレルギー症状が出ていて、免疫が暴走気味の人は、新しいアレルギーも呼び込みやすいです。更年期世代の免疫ケアは、アレルギー対策としてだけではなく、健康を守る上でも重要です。

アレルギーを予防する2つのポイント

【アレルギーの原因となるものに触れ続けない、摂取し続けない】

特定の抗原が体内へ蓄積するのを防御するのは、花粉ならマスクなどでガード。アレルギーが起こる可能性のある金属のアクセサリーは、つける頻度を減らす。食物アレルギーの予防には同じものを食べすぎず、肉、魚、野菜をバランスよく食べましょう。

【免疫寛容機能と体のバリア機能を高めアレルギー反応を起こさせない】

免疫寛容とは、異物を敵とみなして攻撃し排除するのではなく、受け入れる機能のこと。免疫寛容機能が正しく働くと、アレルギー症状が起こりにくくなります。また、皮膚や腸の粘膜など、体のバリア機能が低下するとアレルギー症状が起こりやすいので、バリア機能の強化も重要。以下の対策で、どちらの機能も正常に働きます。

①免疫を調整し正常に機能させる 「ビタミンD」

摂取推奨量は成人で600IU。鮭1切れ(100g)で1520I U。キノコ類にも多く含まれる。日光に当たれば体内でも生成が可能。

食事で足りない分はサプリで補う

ビタミンD摂取時のビタミンA欠乏に配慮し、ふたつ同時に摂取できる。斎藤先生もこれで花粉症が軽減したそう。

②免疫機能の要腸内環境を整える 「発酵食品+食物繊維」

免疫細胞の7割が集まる腸内を発酵食品と食物繊維で、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌優位な状況にすることで免疫寛容を誘導。

発酵食品は食物繊維とセットでとると効率的!

善玉菌のエサになりやすい、水に溶ける水溶性食物繊維の多い食材を意識して組み合わせると効果がアップ。

③アレルギー反応を抑制する 「オメガ3脂肪酸」

体内で作ることができないので、こまめに摂取する必要があります。血管を守る効果もあるので、ヴィーナス期世代は意識してとりましょう。

青魚や亜麻仁油、エゴマ油を積極的に

オメガ3脂肪酸は、亜麻仁油やエゴマ油、青魚に含まれるDHA、EPAから摂取可能。亜麻仁油やエゴマ油は加熱で酸化するため、熱を加えずそのままドレッシングに。

☑ヴィーナスちゃんの調査結果

女性ホルモン減少で、アレルギー反応が抑制されて花粉症が軽減するかもしれないのは朗報。でも、免疫細胞の老化は心配です。突然のアレルギーが起こらないように予防しつつ、免疫のアンチエイジングも心がけなくちゃ!


イラスト=二階堂ちはる 取材・文=大橋美貴子 ※GLOW2024年4月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。

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