パレスチナ協会、「イスラエルを追放すべき」とFIFAに要請…「各クラブが虐殺と差別を公然と支持している」

Text by 石井彰(編集部)

パレスチナサッカー協会（PFA）が、国際サッカー連盟（FIFA）に対して「イスラエルを追放すべきである」と要請を行ったとのこと。

『Independent』によれば、パレスチナによる要求の理由は「ガザ地区での人道法違反や虐殺行為をイスラエルサッカー界が公然と支持しているため」であるそう。

FIFAは規約において「リーグ内での人種や国籍による差別は禁止する。違反した場合は活動停止、または追放によって罰せられる」と定めている。

パレスチナは、イスラエルのサッカークラブや協会はその規約を破っており、人種差別行為に措置を講じていないと訴えている。

「FIFA規定違反の最も明らかな例は、イスラエルのエルサレムにあるプロサッカークラブ、ベイタル・エルサレムFCである。

エコノミスト誌が報じたところによれば、このベイタル・エルサレムFCのサポーターは自分たちが『最も人種差別的なチームであるか』を誇らしげに歌い上げ、相手チームでプレーしているアラブ人に対して『テロリスト』などの形容詞を叫ぶ。

またイスラエルリーグCEOのLinkedInへの投稿やFCマッカビ・ネターニャによるFacebookへのポストなど、イスラエルサッカー界のSNSはガザ地区における大量虐殺への強い支持を示している。

イスラエルのサッカー選手の多くは、現在最も重大な国際人道法違反を冒している占領軍IDFに所属している。

そしてパレスチナの領土内にある少なくとも5つの不法入植クラブをイスラエルのリーグに組み込んでいる。

ガザ地区におけるイスラエル戦争の開始以来、少なくとも1万4622人の子どもを含む3万9178人が殺害され、7万3300人が負傷した。

ヨルダン川西岸地区でも子ども113人を含む425人が殺害された。2024年3月11日までに、23人のユース選手を含めて少なくとも92人のサッカー選手が命を落としている」

ガザ地区やヨルダン川西岸地区ではイスラエル軍の攻撃によって多くのスタジアムやピッチが被害を受けていると伝えられている。

FIFAの第74回カンファレンスは今年5月13日から17日までタイの首都バンコクで行なわれる予定となっているが、果たしてどのような決断が下されるだろうか。