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グルマン温故知新:白金高輪〈atti〉昼夜とも、ゆったりとコースが楽しめる隠れ家

  • 2024.4.19
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atti(白金高輪)

昼夜とも、ゆったりとコースが楽しめる隠れ家

ここ、隠れ家っぽい。大通りから少し入っただけでとても静か。カッコいい店内には凜とした空気が流れる。カウンターのハイチェアに座ると、自分までカッコいいと勘違いしそう。

昼夜ともコースのみだが、料理はいずれも美しく軽やか。野菜は飛騨高山で無農薬で伝統野菜と西洋野菜を育てる〈野村農園〉から。毎年、シェフが畑仕事を手伝いに行く農園だ。魚は市場だけでなく、漁師さんからも取り寄せる。

グルマン温故知新:白金高輪〈atti〉「桜鱒の燻製」
青リンゴを発酵させて作った自家製ビネガーでマリネしてから、スモークしたサクラマスと、〈野村農園〉の黄カブ、ミニ大根、ミニ赤カブを盛り合わせて、紅芯大根のジュレとソルベを添えた冷前菜。緑はイタリアンパセリとカブの葉。スモークは強くなく、野菜の風味とマッチ。春らしい。夜のコースの一品。
グルマン温故知新:白金高輪〈atti〉「ひらめのバプール」
函館産ヒラメを熟成すること2週間。蒸したてに、4種類の魚介とトマトペーストで作ったソースに、エビのだし、ムール貝のだし、イカのだしを加えた超濃厚ソースとバニラの泡とユリネを飾って。夜のコースの一品。
グルマン温故知新:白金高輪〈atti〉「蝦夷豚のロースト」
ジビエっぽい風味があるという珍しい蝦夷豚の肩ロースをロースト。嚙むほどに旨味が出てくる。新タマネギのローストと、アメ色に炒めたタマネギや白ワインなどで作るソース・リヨネーズを添えて。夜のコースの一品。

オーナーシェフの松野敦さんは料理人になる前は、精神保健福祉士だった。キャリアのスタートが遅かった分、自分で店を開くための目標をしっかりと定め、どこか一軒で長く修業するのではなく、あちこちの店で段階ごとに必要なことを学び、豊洲でも働き、計画的にスキルアップしてきた。その学びを一品一品に込めていく。

特筆すべきはパン。焼きたてのカンパーニュには感動する。ワインが進むパンだ。旨い。

グルマン温故知新:白金高輪〈atti〉のオーナーシェフの松野敦さん
繊細な仕事が光る松野シェフ。山梨県出身だ。盛り付けも独特。
グルマン温故知新:白金高輪〈atti〉店内
夜はしっとりしたムードに変わるカウンター。デート使いにも。

Information

atti

〈アティ〉
住所:東京都港区白金2-3-19
TEL:03-5422-9176
営:12時~12時30分入店、18時~と19時~
休:日曜、不定休

2023年11月10日オープン。昼夜ともコースのみ。要予約。ランチは4〜5品で4,400円、ディナーは7〜9品で11,000円(ランチにも可)。ワインはシェフが厳選。幅広く揃っているので相談を。遅い時間(22時以降)は、ワイン1杯、料理1品からでも臨機応変に対応。ただし、必ず事前に電話連絡を。グラスワイン赤・白各1,200円~、スパークリング2,000円~。ランチ4,000円~、ディナー11,000円(4月から価格改定の可能性あり)。カウンター6席、半個室6席。

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