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おなかの不調、もしかしてこれかも! 「機能性ディスペプシア」を医師が解説

  • 2024.4.18
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機能性ディスペプシア

働く女性が気になる症状や疾患について解説。今回は、胃腸の慢性的な不快感を表す「機能性ディスペプシア」をひも解きます。

出典:シティリビングWeb

教えてくれたのは…船越真木子先生

京都の「まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック」院長。内視鏡専門医の目とAIで早期の病変をとらえ、つらくない内視鏡検査を提案。生活習慣病の診断・治療も積極的に行っている

Q.機能性ディスペプシアとは?

心窩部(しんかぶ)、つまりみぞおち周辺の不快感や痛みが続く症状です。食事後の満腹感や膨満感、慢性的な痛みが特徴で、6カ月前から症状があり、直近3カ月は継続しているというのが診断のひとつの目安。下痢や便秘などの症状は含まれません。20代~30代の女性に多いといわれ、高脂肪食、コーヒーやお酒の過度な摂取、ストレスなどの生活習慣も関連するとされています。これは私の説ですが、女性に多いのは、鉄欠乏性貧血やたんぱく質の摂取不足のために消化酵素が十分働けず、消化不良の状態で症状が現れている可能性もあると思います。

Q.原因は?

胃や十二指腸の知覚過敏、動きが低下している方に現れやすいといわれています。ウイルス性胃腸炎になったあとに不調が続いて機能性ディスペプシアの状態になっている方もいます。機能性ディスペプシアは、胃がん、膵(すい)がん、食道がん、逆流性食道炎、慢性胆嚢炎など似た症状の疾患の可能性が低いと考えられる場合に、最終診断としていきつくものです。

Q.どんな治療をするのですか?

治療は生活指導と薬物療法の両面から行われます。生活習慣の改善や食事内容の見直し、ストレス管理が重要です。不安を感じやすい性質の方は機能性ディスペプシアになりやすいともいわれており、元をただすとその方の生まれ育った歴史、生き方が関わっています。根本的な完治には時間がかかるもので、お薬のほかに、心療内科的なアプローチで、認知行動療法や催眠療法を行って治る方もいます。症状が続くことでQOL(クオリティーオブライフ)が下がるともいわれるので、我慢してもんもんと過ごすよりも、早めに受診をしてほしいです。

Q.放置するとどうなる?

うつ状態や不安状態に関連することがあります。また、睡眠の質が低下し、生産性も低下する可能性があるといわれています。便秘や逆流性食道炎などが起こる場合もあります。そのため、早期の診断と治療が重要です。機能性ディスペプシアは自己診断できるものではありませんが、体重が減る、嘔吐(おうと)してしまう、吐しゃ物やお通じに血が混じるなどがある場合は、大きな別の疾患が疑われるので、早急に受診してください。

Q.日頃からできることは?

食事をゆっくりかんで味わって食べることで、消化機能も上がり、胃や十二指腸の動きも良くなります。交感神経が緊張した状態は胃腸の動きが落ちるので、リラックスした状態で食事をしたり、日々のストレスケアをすることも大切です。また、寒さは大敵。夏のオフィスでも「寒くない」ではなく「暑くない」くらいまで温まりましょう。

鉄欠乏で全身の調子が悪い方はそこへの対処も必要になります。採血の数値ではわからない場合もあるので、専門医の指導を受けてみてください。いずれも自己診断せず、不調を感じたときに相談できる医師を探しておくことも大切です。

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