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【睡眠不足】だと老化スピードが2倍に!“若返りホルモン”をドバッと出す30秒呼吸法

  • 2024.4.17
教えてくれたのは…

眠りとお風呂の専門家

小林麻利子さん

SleepLIVE代表取締役社長。公認心理師。科学的根拠のある最新データや研究をベースにした睡眠や入浴を中心とした独自のメンテナンス法で延べ4000人以上の不調を改善。自身も睡眠改善で8キロマイナス、肌荒れも解消した経験あり。近著『「わたし」と向き合う1日10分のお風呂習慣 小林式 マインドフルネス入浴法〈こころが軽くなる!眠りが変わる!人生が変わる!〉』が好評。
X:https://twitter.com/marikorimaroma
Instagram:https://www.instagram.com/marikokobayashi.sleep/
ブログ:https://sleeplive.jp/news/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCDknVolEBQbGJzM8frTCGKA/featured
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睡眠は、若さを保ち、美肌&美ボディに磨きをかける究極のインナーケア

【睡眠不足】だと老化スピードが2倍に!“若返りホルモン”をドバッと出す30秒呼吸法
眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

ある化粧品会社が行った良質な睡眠をとった人と質の悪い睡眠をとった人の肌を測定した「睡眠不足の肌への影響」の研究から、くすみや弾力、小じわなどのエイジングスコアが2倍も多く、水分保持率が30%低くなることでバリア機能の回復も弱くなるということがあきらかになりました。

この原理は、睡眠中に分泌される成長ホルモンが、睡眠の質が低くなることで適切に分泌されないことにあるのではないかと考えられます。成長ホルモンとは、肌の細胞分裂や修復、筋肉増強、脂肪燃焼、ストレス軽減など、多くの役割を果たします。その分泌量が増えるのが夜、寝ているときであり、特に深い睡眠(ノンレム睡眠)の際に多く分泌されることがわかっています。深い眠りにつくことができれば、ただ寝るだけで、“チャリーンチャリーン”と若返りポイントが貯まっていくようなイメージです。こんな話をすると、「私、きちんと寝ているのに、人よりエイジングサインが目立つのはなぜ?」と思う方がいるでしょう。実は、最近、深い眠りができない人が増えているといわれています。主観的にはよく眠れていると思っていることも多く、知らず知らずのうちに“睡眠負債”を抱え込んでいるというケースも少なくありません。


こんな人は、睡眠負債を溜め込んでいる可能性が!

✓ 寝起きが悪い
✓ 朝、体が重い
✓ 寝付きが悪い
✓ 午前中に眠くなる
✓ 昼寝をしがち
✓ 肌があれやすくなった
✓ 太りやすくなった
✓ イライラする
✓ 落ち込みやすい

35歳~75歳まで成長ホルモンの分泌力に大差なし! 睡眠環境を整えるだけでエイジングに歯止めを!?

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

成長ホルモン分泌の低下は、加齢も関係していますが、年々深い睡眠の短縮や、中途覚醒する回数が増えるなど、睡眠の質が低下することも関係しています。

ですが、その原動力となる成長ホルモンの分泌力は、35歳~75歳まで大きな差が見られないことがわかっています。これは、美しくありたい人にとって朗報ですよね。75歳まで30代と同じように成長ホルモンを分泌する力があるならば、質のよい睡眠さえとることができれば、いろいろな老化サインを先延ばしにすることができるのですから。では、睡眠の質は、どのように上げればいいのか……実は結構簡単なことでぐっと変わることもあるのです!


全人類がやって損はなし! 成長ホルモンの分泌量アップ=睡眠の質をよくするためにやるべきこと

良質な睡眠を手に入れるために、今すぐに誰にでもできることをご紹介。

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

睡眠の質をよくするなら、自律神経を整えることがなにより大事。自律神経を整える方法がいろいろありますが、難しいことを考える前に交感神経を落ち着かせ、副交感神経を優位にする行動をちゃっちゃとやってしまうのが一番! 行動を起こすことで交感神経が低下し、心拍が遅くなり、アドレナリンが減少するなどと体に変化が出れば、それを追っかけるように心も伴って変わっていくので、まずは行動あるのみ!


小林式呼吸再調整法

【睡眠不足】だと老化スピードが2倍に!“若返りホルモン”をドバッと出す30秒呼吸法

なにもつかわず、0円でどこでもでき、効果テキメンなのがこの呼吸法。

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

一度口からはーと吐いたあと、鼻から吸って、「りらーーーっくすーーーーーーー」と言いながら全部の息を吐き出します。その後4秒ほど息を止めていきましょう。大きく長く言いながら行う方法をご紹介しましたが、小さくささやくように「リラックスーー・・・」と吐くのもいいでしょう。
1回やるだけでもOK! しっかり心を落ち着かせたいなら5分から10分続けてください。

呼吸は唯一、自分自身で自律神経を調整できる方法です。とくに大切なのは、吐くこと。呼吸再調整法のベストは「リラックス」という言葉ですが、言葉を出しながら吐くことで、吐きやすくなる、脱力しやすくなることことを目的にしているので、好きな食べ物や推しの名前などリラックスできるなら言葉はなんでもアリだと考えています。私は、よく息子の名前を使っていますよ(笑)。呼吸で自律神経を整えるまでには10分ほどかかると言われています。とはいえ、気持ちの切り替えという意味では、一度でもやる意味があります。


ラベンダーの香りを嗅ぐ

【睡眠不足】だと老化スピードが2倍に!“若返りホルモン”をドバッと出す30秒呼吸法
眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

仕事が終わってもオフモードに切り替えられず、つねに“戦闘態勢”でいるような緊張感が続く現代人に、ぜひ1つ持っていてほしいと思うのがラベンダーのアロマアイテム。自律神経へのアプローチに関してももっとも学術論文が多いため、ラベンダーを選べばまず、間違いないというところです。香りには好みはありますが、ラベンダーをベースに好きな香りを足すというのはいかがでしょう。しっかり効かせたいなら積極的に吸引するほうが◎。マグカップの湯に数滴たらして吸引するとか、コットンに垂らして胸元に置いて寝れば自動的に吸い込むことができます。ピローにシュッと吹き付けるスプレーも手軽でおすすめです。そんなパパッとできる方法でも睡眠の質に働きかけることができますし、忙しい人にもできるはず!


寝る1時間前にお風呂から上がる

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

体の深部体温を一時的に上昇させて就寝時にベストな状態にもっていくために、寝る1時間前にお風呂が出られるような入浴スケジュールを立てるとベスト。40℃の湯船で15分全身浴をして、しっかり温めるのがポイントに。ちなみに、半身浴にメリットはありません。健康体の人であれば、首まで浸かる全身浴で体の芯まで温めることをおすすめします。


スウェットやスパッツで寝ない

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

スウェットやスパッツなど、寝るシーン以外を想定してつくられた着衣は締め付けがきついことが多く、血行不良になって冷えると、自律神経の乱れにつながります。理想は、綿、麻、シルクなどの天然素材を使ったパジャマ。天然素材以外の着衣は、眠りの質が低下する可能性があります。


室温を20~26度に保つ

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

寝室の室温は、一年を通して20~26℃に保ちましょう。寒すぎて冷えても暑すぎても自律神経が乱れる原因に。寒い時期に布団をたくさんかけて調整すると、寝苦しく、睡眠の質が下がる原因になるので注意。その温度以外になるときにはエアコンを使用してコントロールしてください。


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イラスト/もちづきいずみ 取材・文/金子優子 構成/剱持百香

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