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横向き寝はシワに繋がる?【老けない寝姿勢】を睡眠のプロが指南

  • 2024.4.16
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教えてくれたのは…

眠りとお風呂の専門家

小林麻利子さん

SleepLIVE代表取締役社長。公認心理師。科学的根拠のある最新データや研究をベースにした睡眠や入浴を中心とした独自のメンテナンス法で延べ4000人以上の不調を改善。自身も睡眠改善で8キロマイナス、肌荒れも解消した経験あり。近著『「わたし」と向き合う1日10分のお風呂習慣 小林式 マインドフルネス入浴法〈こころが軽くなる!眠りが変わる!人生が変わる!〉』が好評。
X:https://twitter.com/marikorimaroma
Instagram:https://www.instagram.com/marikokobayashi.sleep/
ブログ:https://sleeplive.jp/news/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCDknVolEBQbGJzM8frTCGKA/featured
公式サイト:https://sleeplive.jp/

ズバリ、横向き寝は老ける?

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

横向き寝をすることに対して、「骨格が歪む」や「片側だけ顔が寝具に当たって押しつぶされてシワが寄りやすくなる」と心配する声をよく耳にします。でも、その心配はご無用。人はそういった負担を分散させるために、一晩で20~30回寝返りをしているのです。
余談にはなりますが、うつぶせ寝は、前歯の虫歯が増え、奥歯が抜けるリスクが増えるというデータがありますので、よっぽどの理由がない以上、避けたほうが無難だと私は考えています。


「首にシワができるから枕を使わないで寝る」という誤った寝方に注意を!

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

「首にシワが入るから枕を使わない」という声をよく耳にしますが、これは間違い。枕は、首や頭部の筋肉や骨の負担を減らし、寝返りを打ちやすくするために必要なものです。枕を使わずに寝て睡眠の質が低下すると、老化サインが出やすくなるため、かえって首のシワができやすくなることもあります。ご自身の骨格や体型、首のカーブになった枕を使って寝るのが理想です。


寝方は、横向きでも仰向けでもOK。もっとも大切なのは、深い眠りにスッと入る寝姿勢

眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

みなさん、寝姿勢を意識したことがありますか? 寝始めるときの姿勢を安定させると素早く深い眠りにつくことができることがわかっています。
質が悪い睡眠では、シミやシワ、たるみという“老化サイン”が2倍増えるということもわかっています。若々しい肌でいたいと願うなら、横向きか、仰向けかという寝方を気にするのではなく、寝始めの姿勢を安定させることを優先的に考えましょう。

さて、普段の睡眠について考えみましょう。スッとストレスなく寝付くことができ、ぐっすり眠れたという自覚はありますか? 途中で起きていませんか? 翌朝、体は重くありませんか? もし、なにかひとつでも睡眠に満足できていないことがあれば、寝姿勢が安定していない可能性を疑ってください。


あなたは大丈夫? 自分自身の寝姿勢を簡単にチェックしてみよう!

ご自身が寝ている姿をスマホのセルフタイマー機能などを使って写真を撮影するだけで、寝姿勢をチェックできる。

仰向け寝

横向き寝はシワに繋がる?【老けない寝姿勢】を睡眠のプロが指南

寝姿勢が立ち姿と同じ曲線であることが大事。枕が高くて首が折れて頭部が前に突き出していたり、腰が沈んでいたりしないかチェックを。仰向け寝を鏡で見たときに首にシワが寄っているのは、未来のシワが入る可能性あり。また、ラクに心地よく呼吸ができるか、イビキをかいていないかもチェック。

枕の高さ

横向き寝はシワに繋がる?【老けない寝姿勢】を睡眠のプロが指南

耳の穴のポコッと出ている軟骨と下まぶたを結んだ線と、横から見たときの体の中心のラインは垂直になっていますか? そこが直角であれば、枕の高さがあっている可能性が高いです。

横向き寝

横向き寝はシワに繋がる?【老けない寝姿勢】を睡眠のプロが指南

CHECK1
横向きに寝たときに目と目の間、顎の真ん中、胸の真ん中を通る線が、マットに対して平行で一直線になっていればOK。後ろから見たときに、首から背中の背骨のラインがまっすぐになっているかもチェックを!

CHECK2
両ひざがキレイに重なっていることも重要。片脚を伸ばして、片脚を曲げると寝姿勢が安定しないだけでなく、歪みにつながります。

CHECK3
人に後ろから押してみてもらいましょう。グラグラするなら安定してないサインです。

イビキは仰向け寝が合ってないサイン! 横向き寝には抱き枕が必須!

横向き寝はシワに繋がる?【老けない寝姿勢】を睡眠のプロが指南
眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん

深い眠りにつくためのフックになる寝姿勢を安定させるひとつの方法が仰向けです。ただし、仰向けで寝ると舌の位置が下がって気道が狭くなるため、イビキをかきやすくなります。そうなると眠りが浅くなり、シミやシワなどの老化サインが出やすくなるのが問題。イビキをかかず、30分程度でスッと深い眠りに入れ、睡眠に不満を感じないようであれば、仰向け寝が向いています。イビキをかいている方は、舌が落ち込みにくい横向き寝がいいとされています。

ちなみに、仰向け寝で寝ているときに首にシワが寄っていると、皮ふの“折線”が刻まれてしまい、シワになりやすいので注意を。仰向けで寝ているときに真上から自撮りして首のシワをチェックすることも忘れずに!

さまざまな研究を確認した上で私が考える、寝始め姿勢のおすすめは、横向き寝です。ですが、ただ横向きで寝るだけだと姿勢が安定しません。横向き寝では、敷き寝具と体の接地面積が小さくなり、身体への負担が大きくなるため、枕と抱き枕を合わせて使用することをおすすめします。寝姿勢が安定して歪みを防ぐだけでなく、とある調査では、枕と抱き枕を合わせて使用した方が、起床時の眠気が低く、睡眠の満足度が高くなったという結果が得られています。横向き寝は、「脳のゴミ」とも呼ばれている、脳内で老廃物として排出されるたんぱく質(アミロイドβ)が出やすいという研究報告もあるなど、横向き寝のメリットが注目の的に。
膝と膝の間にはさんで、骨盤がずれないようになっていればOKです。軽めの抱き枕なら、膝と膝の間に挟んだまま寝返りを打つこともできるので、おすすめしています。


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イラスト/もちづきいずみ 取材・文/金子優子 構成/剱持百香

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