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ハン・ヒョジュ、韓国を代表する“清純派女優”から努力積み重ね“演技派”へ 最新作のミステリアスなCEO役でも存在感<支配種>

  • 2024.4.16
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ハン・ヒョジュ (C)2024 Disney and its related entities
ハン・ヒョジュ (C)2024 Disney and its related entities

【写真】ハン・ヒョジュが演じる、どこかミステリアスで容姿端麗な女性CEOユン・ジャユの劇中カット

チュ・ジフン演じる元軍人のボディーガード、ウ・チェウンが大統領テロ事件の真相に迫るサスペンスドラマ「支配種」。物語の発端でもあるテロ事件が発生して以降、急激に成長した人口培養肉技術を研究する国際企業・BF社、そのトップを演じる女性CEOのユン・ジャユ役を担うのがハン・ヒョジュだ。世界的にヒットした韓国ドラマ「ムービング」(2023年)で初の母親役を務めたことでも注目を集めた彼女は、透明感とかわいらしい笑顔で“国民的清純派女優”と呼ばれる人気俳優の一人。日本では大手芸能事務所・フラームに所属し、映画デビューを果たすなど現在も日韓にわたって活躍中のヒョジュの魅力に迫る。

駆け出しの新人が人気ドラマシリーズでメインキャストに大抜てき

2024年でデビュー21周年を迎えたヒョジュは、芸能界デビュー後、日本中を熱狂させた“第一次韓流ブーム”の最中に放送されたドラマ「春のワルツ」(2006年)でメインキャストに抜てきされ、一気にブレイク。同作は日本でも大ヒットしたドラマ「冬のソナタ」(2002年)を手掛けたユン・ソクホ監督作品で、彼が監督を務めた「四季シリーズ」の最後の作品だ。

この四季シリーズの他3作品は、当時既に人気女優だったチェ・ジウ、ソン・イェジンなどがヒロインを担っており、そんな中で無名の新人だったヒョジュがキャスティングされたことは異例の大抜てきとして視聴者を驚かせた。

まだキャリアも浅く、演技についての厳しい声も多く寄せられた彼女だったが、常に前を向いて挑戦し続けたヒョジュは、ドラマ「華麗なる遺産」(2009年)で主演の座を射止めることに。

同作は遺産相続の話を軸に、恋愛、そして登場人物たちの成長と家族との絆を描くヒューマンラブストーリー。ヒョジュは社長令嬢のコ・ウンソンを好演し、本作で一気に知名度を獲得した。

アクション披露で勝ち取った悲願の主演女優賞

2010年代になると映画界でも頭角を現す。警察の犯罪組織監視班と武装犯罪グループの攻防を描いたサスペンス映画「監視者たち」(2013年)では、新人刑事のハ・ユンジュを熱演。コードネーム“子豚”として、監視班に所属したユンジュの鋭い洞察力や責任感の強い役柄を見事に体現した。さらに本作ではアクションシーンも初披露するなど、これまで見せてきた姿とは異なる魅力と努力によって磨かれた演技力が高く評価され「第34回青龍映画祭」で主演女優賞を受賞した。

また、パク・ソジュンをはじめ123人の役者が寝て起きるたびに姿の変わる主人公・ウジンを演じた映画「ビューティー・インサイド」(2015年)では、ウジンがいちずに愛し続けるヒロインのホン・イスに扮(ふん)した。主人公を演じた役者の一人として、日本からは女優の上野樹里も出演しており、ヒョジュは「(上野の)過去の作品も見ていたので、共演できて本当にうれしかった」と、彼女への思いも明かしている。

日本では2011年より有村架純らが所属する芸能事務所「フラーム」に所属。「日本でも俳優として活動してみたかった」という本人たっての強い希望から、日本でも役者としての活動をスタートさせた。2014年には映画「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」で日本デビューを果たし、まさに日韓の架け橋的な存在として存在感を示した。

ユン・ジャユ(ハン・ヒョジュ) (C)2024 Disney and its related entities
ユン・ジャユ(ハン・ヒョジュ) (C)2024 Disney and its related entities
「支配種」制作発表会見 (C)2024 Disney and its related entities
「支配種」制作発表会見 (C)2024 Disney and its related entities

優しい母親役からサイコパスまで怪演

近年ではドラマ「ムービング」に初の母親役として出演したことも話題になったが、同じ2023年に公開された映画「毒戦 BELIEVER 2」では、見事な悪役に変貌を遂げた。「毒戦BELIEVER」(2018)の続編となる本作は、謎の存在“イ先生”を巡り、麻薬捜査官たちが犯罪組織を倒すための決死の潜入ミッションを描いたノワールアクション作品。

ヒョジュはいわゆるヴィランとして物語に登場。組織の“掃除係”に扮し、不気味な表情で惨殺するクンカルを怪演した。また、クンカルの外見は、ボサボサの髪の毛に大きなメガネをかけ、内心には何をやらかすか分からない不安定さを抱えており、一言で表すなら“ヤバい女”。おぞましい狂気さえも感じさせるクンカル役は、これまで“清純派女優”として知られてきたヒョジュのイメージを一気に覆す“良い結果”となっただろう。

そんな彼女は、最新作「支配種」で国際企業・BF社のトップに君臨するジャユを演じている。

「支配種」は、近未来の2025年を舞台とした作品。韓国大統領を狙ったテロで多数の死傷者が出てから数年。ウ・チェウン(チュ・ジフン)は事件の犯人を追い詰めるため、独自の捜査を続けていた。そんなある日、チェウンは人工培養肉を世界に提供する国際的企業BF社が大統領テロ事件以降記録的な利益を上げていること、そしてそのCEOのユン・ジャユがテロ事件の生存者であることを知る。

チェウンはボディガードとして謎に包まれたジャユに近づき、組織に潜入することに成功。事件の真相に迫ろうとするが、そこで世界を揺るがす秘密を目撃することとなる――という物語。

ヒョジュが演じる“絶対的なトップ”としてのカリスマ性を放つジャユは、大統領テロ事件の生存者としての顔も持つミステリアスな存在。最新話では、そんなジャユを不審に思い、意図的に近づき始めたチェウンの姿も描かれており、2人の心理戦にも注目したい。

厳しい韓国エンタメ業界にて、キャリアを重ねていく度に、自らの殻を破ってきたヒョジュが今回どんな顔を見せてくれるのか、常に挑戦し続ける彼女だからこそ楽しみにしている視聴者も多いはず。

難解な謎が隠され、一筋縄ではいかない物語は開幕したばかり。おそらくいたるところにちりばめられた伏線、そして複雑に交錯する各キャラクターの秘密がこの先どう絡み合っていくのか目が離せない。

ドラマ「支配種」(全10話)は、ディズニープラスで毎週水曜2話ずつ独占配信中。

◆文=suzuki

「支配種」の日本語版本ポスター (C)2024 Disney and its related entities
「支配種」の日本語版本ポスター (C)2024 Disney and its related entities
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