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「バツイチ女性はアラフィフ婚活で強い」男性の独占欲と女性の離婚経験の意外な関係

  • 2024.4.15

いまや離婚経験があることは珍しくない。アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんは「むしろ離婚経験のある女性のほうが、婚活がうまくいくことも多い。離婚歴があるからといって、婚活で引け目に感じる必要はまったくない」という――。

「婚活沼」にハマりやすい女性の共通点

婚活沼とは、結婚すると決断しないままずるずると婚活し続け、異性との間に起こる現実に一喜一憂する状況を指す。

婚活沼にハマってしまう理由は人によってさまざまだが、その最たるものが、「私は一生結婚できないかもしれない」「私には結婚は向いていないのかもしれない」と思い込んでしまうことだ。

結婚経験のあるバツイチ婚活女性には、そのようなネガティブな思い込みがない。だからうまくいくことが多い。今回は2人のバツイチ女性の事例を紹介する。

結婚5年目で「サレ妻」になり離婚

H実さんは、11歳になる女の子がいるシングルマザー(46)だ。

H実さんが離婚したのは、8年前。30歳のときに大学時代の同級生と結婚して、夫の地元で暮らし始めた。夫は父親の会社の2代目で、夫婦は夫の両親と同居することになった。

結婚するまで会社勤めをしていたH実さんの目に、夫は世間知らずのお坊ちゃまに見えることもあった。それでも、誠実で優しいところが夫のいいところだと思っていた。

35歳のときに授かった娘が2歳になった頃、夫の浮気が発覚。

夫は「一時の気の迷いだった。離婚はしたくない」と、涙ながらにH実さんに謝罪した。夫の両親にも「一度きりのことなのだから、許してやってほしい」と説得されたが、H実さんはどうしても許すことができなかった。

指輪を外す人
※写真はイメージです

自分を裏切ることができてしまう夫のことは「好きじゃない」とはっきり思った。H実さんは協議の末、離婚をして、娘を連れて実家のある街に戻った。

地元で再就職をしたH実さんは、それから10年近く、女手ひとりで娘を育ててきた。

娘が小学校高学年になり、ようやく自分のことに目を向ける余裕ができて、ふと「これからの人生をともに生きるパートナーがほしい」と思ったのだという。

こうして婚活を決意したH実さんは、私が運営する結婚相談所を訪れた。

お子さんがいるのにそんなにきれいにしているなんて…

最初にお見合いをしたのは、3歳下で結婚経験のない男性だった。第一印象はよかったが、何度か会ううちに、デリカシーのない発言が気になるようになった。

子供を抱いている母親
※写真はイメージです

あるとき、電話で話していたら「お子さんがいるのにそんなにきれいにしているなんて、美容や洋服にお金をかけ過ぎではないですか」と冗談交じりに言われた。その言葉を聞いて、H実さんは「この人との未来はありえない」と、即座に交際を中止した。

「結婚した経験がないと、親としての覚悟や苦労を想像できないのかもしれない」と思ったH実さんは、次は離婚歴のある人に限定して相手を探すことにした。

ほどなくして、同い年で中学生の娘さんがいる男性とお見合いをした。相手は、ひと目でH実さんを気に入った。同世代の娘がいることで意気投合し、1年ほど家族ぐるみでおつきあいをした後に、2人は入籍をした。

娘さん同士も姉妹ができたことを喜び、いまは家族4人で楽しく暮らしている。

再婚相手に出会うためにフランスの大学院へ

バツイチ女性の婚活事例をもうひとつ紹介する。

T子さんは、48歳でフランス人男性と再婚した。現在は夫とふたりフランスで暮らしている。

8年間連れ添った夫と離婚をしたのは、T子さんが40歳のときだ。原因は、夫の浮気と借金が発覚したことだった。子どもはおらず、T子さんは夫と別れた後、ひとりで実家に戻った。

語学が得意なT子さんは、地元で子ども向けの英話講師の仕事を見つけた。そして新しい生活が落ち着くと、T子さんは再婚を考えるようになった。

T子さんが次の結婚に求める条件は、はっきりしていた。それは「フランスで暮らす」ということ。大学時代に半年間パリに語学留学をしたT子さんは、いつかフランスで暮らしたいという夢を抱いていたのだ。

T子さんは、将来のパートナーと出会うために、フランスの大学院へ留学することを決意した。

目標を定めたT子さんは、文字通り寝る間も惜しんでひたすら勉強に励んだ。努力が実り、パリにある大学院に合格したのは、T子さんが45歳のときだった。

パリのエッフェル塔を眺めている観光客の女性
※写真はイメージです

大学院での勉強は予想していた以上に大変だった。それでもT子さんは当初の目的を忘れることなく、勉強の合間にマッチングアプリを活用して婚活も同時進行させたのだ。そこで出会った5歳年上のフランス人男性と、めでたく交際をスタートさせた。

彼にも離婚歴があり、成人した娘さんがいる。「いずれ日本へ帰ってしまうだろうから」と、当初彼はT子さんとの結婚は考えていなかったそうだ。それでも、T子さんは結婚しなければ帰国する現実と、「フランスで暮らしたい」という彼女の強い思いを知り、結婚を決意したのだという。

バツイチ婚活女性は「結婚に迷いがない」

2人の事例からいえるのは、「婚活をしているバツイチ女性には、結婚への迷いがない」ということだ。一度はうまくいかなかったからこそ、「今度はこういう結婚がしたい」「こういう人と一緒に幸せになりたい」というイメージをはっきり持っている。

一方、婚活が思うようにいかない未婚の女性のなかには、「このまま一生結婚はできないかもしれない」とか「自分には結婚は向いていないのかもしれない」とか、結婚に迷いを感じたり、後ろ向きになったりしてしまう人がいる。その迷いや思い込みこそが、「婚活沼」に陥る一番の原因だ。

さらにバツイチ婚活女性は、自分がほしい未来を手に入れるために、努力や手間を惜しまない。たとえば私が、「親へのひっそり謝罪ワーク」や「理想の人リストの作成」などのワークを勧めると、「理想の結婚をするために必要なら!」とさっさと実行する。

結婚は誰かがお膳立てしてくれるものではないし、幸せは誰かが与えてくれるものではないということを、離婚経験のある人はいやというほど実感しているのだろう。

男性の視点からも、結婚した経験がある女性は魅力的だ。

夢物語ではない「結婚の現実」を知っているバツイチ女性は、現実的な男性には好ましい。

それに、一度は自分以外の誰かに選ばれた女性に独占欲をかきたてられる男性は意外と多い。包容力のある男性なら、「自分なら、今度こそこの人を幸せにしてあげたい」という気持ちになるものだ。

片膝をついて女性にプロポーズをする男性のシルエット
※写真はイメージです

婚活中の人には、今回紹介した2人のバツイチ女性の姿勢をぜひ見習ってほしい。

「自分はどういう人と、どんな結婚生活を送れば幸せなのか」を決めることができるのは、自分しかいないのだから。

伊藤 友美(いとう・ともみ)
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラー
1970年生まれ、東京在住。約9年間の婚活中には、条件を下げたり、妥協を重ねることで「婚活ウツ」を発症。そこから研究を重ね、数々のワークを生み出し、実践。39歳から再開した婚活では、出会いから2カ月でプロポーズに至るスピード婚を果たす。自身の経験を通じて構築した〈最短最速で理想通りの男性と結婚する方法〉を伝える「3ヶ月で全員婚活卒業!婚活塾」は全国から参加の受講生で毎回即満席となる。受講生の成婚年齢は40代が一番多く、平均44歳。50代の成婚者も少なくない。結婚相談所Lulu Spacesの代表も務める。近著は『結局、理想を下げない女ひとが選ばれる』(フォレスト出版)。

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