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【婚活】阻むのは「ペット」「持ち家」「親」…意気投合した相手との結婚話を白紙にした30代男女たちの“胸の内”

  • 2024.4.14
せっかく意気投合したのに…
せっかく意気投合したのに…

婚活を阻む要因になるのが「持ち家」「ペット」「同居中の親」だといわれています。住む家を既に購入していて、そこから離れたくない。結婚したらペットを一緒に連れて行きたい。老いていく両親の面倒を見たいので、実家の近くに住みたい――。そう考えていると、なかなか結婚話が進んでいきません。あなたには、心当たりがありませんか。

結婚後は郊外の持ち家に住みたい

斉藤みゆうさん(31歳、仮名)が、大井よしふみさん(35歳、同)とのお見合いを終えて、こんな感想を漏らしました。

「すごく話しやすい人でした。ゴルフが好きという趣味も合いますし、交際希望を出そうと思うのですが、一つ気になることがあります。一戸建てを2年前に購入されたそうです。結婚後はそこに住みたいのだそうです」

よしふみさんの家は、東京駅から急行に乗って最寄り駅まで1時間半、そこからバスで20分かかるところにあるといいます。

「私、結婚しても今の会社で仕事を続けたいんです。会社の人間関係もいいですし、お給料も満足している。転職したら、今以上のお給料をもらえるところを探すのは難しいと思うんです」

ただ、これまでお見合いした中では一番会話が盛り上がり、見た目もタイプだったとか。そこで、遠方に住んでいることはネックでしたが、まずは交際をしてみることにしました。

初めてのデートは、都内でランチ。そして2度目のデートは、よしふみさんの地元にみゆうさんが出向いたそうです。そのデートを終えて、「相談があります」と連絡を入れてきました。

「道中がすごく長かったですし、思っていたよりも田舎でした。あと、金銭感覚がどうも気になりました。お見合いのときは『男が払うのがルールなので』と言って、お茶代を出してくださったのですが……」

「ルールだから払います」「仲人に払えと言われているので払います」と、お見合いを終えて言ってしまう男性が意外と多いのですが、これは禁句。そう言わずに、「今日は来てくださってありがとうございます。お茶はごちそうさせてください」と言った方がスマートですし、女性からの好感度も上がりますよね。

さらに、みゆうさんは続けました。

「駅を降りたときの殺風景な街並みにドン引きした上に、その後お茶をして、それが割り勘だったんです。最初のデートも割り勘。ただ、2度目のデートは、家から電車で2時間近くかけてよしふみさんの地元に出向いたのだから、お茶ぐらいごちそうしてくれてもいいのではないかと思ってしまって」

この日、みゆうさんは900円のフルーツティーを頼んだそうです。帰り際、「これ、私の分です」と1000円札を渡すと、よしふみさんは、自分のお財布からも1000円札を出してお会計を済ませ、200円のお釣りを自分の財布に入れてしまったそうです。

「たった100円なんですが、お釣りをくださらなかったことにも、なんかモヤモヤしました。それを指摘するのもセコいと思ったので何も言いませんでしたが」

このデートを終えて、みゆうさんは、よしふみさんに「交際終了」を出しました。

「お金に対する考え方や使い方は、こちらが何か言っても直るものではない。よしふみさんのようなタイプは、もし結婚したら私の稼ぎも当てにすると思うんですね。そうなると、なおさら仕事は辞められない。持ち家があってそこから動こうとしないなら、私は今の会社には通い切れないし、結婚はちょっと難しいなと思いました」

共働きを希望する場合、住む場所を限定されると、それでどちらかの仕事が続けられなくなることがあります。人それぞれに考え方はありますが、独身のときに家やマンションは買わない方が身軽です。もし買ったとしても、結婚が決まったときにそれを売りに出したり、人に貸したりする。そんな柔軟な考えを持っていた方が、結婚は決まりやすいのではないでしょうか。

生まれながらの猫アレルギーで

佐藤とものりさん(41歳、仮名)は、大野みやこさん(37歳、同)とのデートを終えて、「すごく感じのいい人で、話も盛り上がったのですが、交際は辞退したいと思います」と伝えてきました。その理由というのが、みやこさんの飼っているペットでした。

「プロフィールには記されていませんでしたが、猫を飼っているようなんです。結婚するときには、その猫も一緒に連れて行きたいとのことでした」

みやこさんは、スマホの中のアルバムに収められた愛猫の写真を何枚も見せてくださったそうです。

実はとものりさん、猫アレルギーがあって、猫がそばにいると目がかゆくなったり、くしゃみが止まらなくなったりするそうです。

「写真を見ただけで、くしゃみが出そうでした。こればかりは体質なので仕方がない。子どもの頃からペットを飼ったことがないので、動物と暮らすことは考えられないんです。猫って、食事をするテーブルに上がったりもするじゃないですか」

ペットがいると、賃貸物件を借りるときに「ペット可」のところを探さなくてはいけないので、家選びのハードルを一つ上げることになります。

ただ、ペットを飼っている人たちにしたら家族の一員ですから、結婚するときに連れて行きたいという気持ちも分かります。

ペットを飼っている場合は、それをプロフィールに記載しておいて、「結婚後は一緒に連れて行きたい」という文言を書き添えておいた方がよいですね。

できることなら、一人暮らしのときにはペットは飼わず、結婚を決めてからお相手と相談して、飼うか飼わないかの選択をした方がいいかもしれません。

娘を手放したくない老いた親

城戸さやかさん(37歳、仮名)は一人っ子で、75歳になる母親と2人暮らし。父親は10年ほど前に亡くなりました。

さやかさんの希望は、「結婚後は母親の近くに住みたい。何かあったときに、すぐに様子が見に行きたいから」でした。

この条件を掲げると、やはりお相手選びが制限されてしまいます。さらに、お見合いをするお相手は、長男ではないことが希望でした。

「長男だと、何かと義実家を立てないといけなくなるし、結婚後に私が実家寄りの行動を取ると、義両親はいい顔をしないと思うんです」

そんな中でお見合いをした、富山ふみおさん(41歳、仮名)と交際に入りました。ふみおさんは、男3人兄弟の三男で、「結婚後は、さやかさんのお母さんの近くに住んでもいい」と言っていました。

順調に関係を育み、結婚を決めたのですが、ふみおさんが、関西支社に赴任することが決まったのです。

「母を残して関西に行くのは気が引けるんです。でも、ふみおさんは、今までお見合いした仲では、一番気の合った相手だし……」

結婚を迷っていたときに、さやかさんの母親がこの結婚に難色を示しました。

「あなたが遠くに行ってしまうのは、心配だわ」

そう言われて、進めていた結婚話も白紙に戻しました。

親なら娘のことを心配する。娘なら親のことを心配する。これは、ごく自然な感情でしょう。ただ、親は老いていくと心細くなるので、心配する先の感情が生まれ、そばにいる娘を手放したくなくなります。また娘も、自分を頼ってくる親を見捨てて嫁ぐことはできなくなります。共依存の関係が出来上がってしまうのです。

親は先立つものですし、結婚を真剣に考えるなら、親を心配する気持ちと自分の幸せは切り離して考えないといけないのです。

今回は、結婚を阻む要因のいくつかの例を見てきました。

生活している中で自然に出会い、関係を育んでいった恋愛結婚ならば、結婚を阻む要素が出てきても、既に付き合ってきた2人の歴史があり愛情が育っているので、それを乗り越えることができるでしょう。

ところが、婚活での結婚は、結婚を阻む条件が出てきたときに、まだ2人の歴史は浅いですし、相手への気持ちが十分に育っていないので、結婚を踏みとどまってしまう人が多いです。阻む事柄が出てきたときに、自分が何を選択したら幸せになれるのかを、もう一度冷静に考えてみるとよいですね。

仲人・ライター 鎌田れい

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