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古き良き日本と出会える。宿場町が残る中山道で行く【岐阜・東美濃エリア】の旅

  • 2024.4.13
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岐阜県の南東部にあたる「東美濃エリア」は、馬籠宿や中津川宿など、中山道においての拠点であった宿場町が多く残っており、現在は観光スポットとして人気となっている地域です。町と町の間では石畳や山間の景色を楽しむことができ、五平餅や地酒などのご当地グルメも豊富です。今回はそんな東美濃エリアの魅力を紹介します。

歩くだけで日本ならではの風情を楽しめる中山道

中山道は江戸時代に整備された五街道のうちのひとつで、東海道が太平洋寄りの道であることに対して、岐阜や長野などの内陸部を通っています。日本ならではの風情が感じられる昔ながらの道が残っているため、中山道を歩いて楽しむために海外から訪れる旅行者もいるほど。

古き良き日本と出会える。宿場町が残る中山道で行く【岐阜・東美濃エリア】の旅

特に美しい石畳の道が印象的なのは「落合の石畳」です。すべてではありませんが、江戸時代に作られたものがそのまま残されている部分もあり、かつてはここを通って多くの人が東京ー京都間を歩いていたことを想像しながら楽しむことができます。

古き良き日本と出会える。宿場町が残る中山道で行く【岐阜・東美濃エリア】の旅

▲山間部ではあるものの、歩いていると景色がどんどん変わります

場所によっては、開けた展望を眺めながら歩けるゾーンも。周辺では最も高いのが2,191mの恵那山(えなさん)ですが、連なる山々を横目に見ながらのハイキングは爽快感抜群です。

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また、思わぬところにシャッターチャンスがあるのも中山道の魅力のひとつ。写真映えする石畳などに加えて、木々の間から見える太陽の光や足下に生えている苔など、自分ならではの好きなポイントを探してみましょう。

それぞれの個性を感じられる宿場町めぐり

中山道を歩く人たちにとって重要だったのが宿場町の存在。東美濃エリアには6つの宿場町が置かれ、現在でもさまざまな見所があります。

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「馬籠宿(まごめじゅく)」は県境に最も近く、長野県側の「妻籠宿(つまごじゅく)」とセットで訪れる海外からの観光客も多い場所。昔ながらの街並みが美しく残されているので、ただ歩き回るだけでも存分に楽しめますし、街並み+山々という景色を見られるのは坂の宿場ならではの魅力です。

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▲「落合宿本陣」は外観から歴史を感じます

他にも、多くの宿場町で見逃せないのが「本陣」と呼ばれた場所。「本陣」というのは、公家や大名、幕府の役人など、身分が高い人が利用した格式の高い宿泊施設のことを指しています。すでに建物自体がなくなっている町も多く、中津川市の「落合宿」は岐阜県内で本陣建築が唯一現存している宿場。最も古い部分は築200年以上の歴史を持ち、見応え抜群です。

水がきれいなエリアはグルメも豊富

東美濃エリアの自慢は自然景観や宿場町だけではありません。水がきれいな地域ということもあり、さまざまな美味しいグルメを楽しむことができます。

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特に、うるち米を潰してまるめたものを串に刺し、味噌や醤油をベースにクルミやゴマを入れたタレをつけて焼き上げる「五平餅」は中部地方の山間部に伝わるご当地グルメとして全国的に有名。五平餅にも種類がさまざまあり、一般的によく知られるのは平たい「わらじ型」ですが、東美濃エリアでは3〜4個が連なった「だんご型」を提供しているお店も多く見られます。店によってタレの味が違うのはもちろんのこと、隠し味もそれぞれ個性があるので、食べ比べするにもピッタリです。

また、東美濃エリアには日本酒を作っている10の酒蔵があります。

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江戸時代中期に創業した「株式会社三千盛」の代表銘柄である「三千盛」は、食事に合う日本酒として全国的な知名度を誇っています。他にも、中津川市にある二ツ森山の中腹に酒蔵を構える「恵那醸造株式会社」の「鯨波(くじらなみ)」など、食事に合わせた地酒を選ぶこともできるので、好みの一杯を探してみてはいかがでしょうか。

地域の銘菓としては「栗きんとん」が人気。「栗菓匠七福」「御菓子所 川上屋」「すや」など、名だたる栗銘菓の本店が置かれているため、お土産に買って帰ることをおすすめします。

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基本的に「栗きんとん」そのものは秋から冬にかけての季節限定の商品ですが、わらび餅や干し柿と組み合わせたものなど、栗の旨味を楽しめる通年販売の商品も多くありますよ。

一般的なイメージでは「中山道」といえば、長時間歩く必要がある場所ということで体力に自信がない方は敬遠しているかもしれません。実際には、全てを歩く必要はもちろんなく、行きたいスポットをピックアップして楽しむことも可能となっています。

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ぜひ今回紹介した気になるポイントをチェックして、東美濃エリアの歴史ある風情に触れる旅をしてみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>

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