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「実家が乗っ取られた!?」出戻った弟夫婦が、父親を追い出した→父の秘策で弟は後悔するハメに!?

  • 2024.4.10

私は実家を出て、他県で働いていました。母はずいぶん前に亡くなり、実家には年老いた父がひとり。弟は、とある事情で出ていったきりでした。

実はうちの弟にはギャンブル癖があり、よく借金を作っていました。そんなとき弟は勝手に実家のものを売り払って、返済に当ててしまうのです。母の思い出の嫁入り箪笥から私の大事なヴァイオリンまで……。金目のものなら何でも容赦なく売り、私たちはそのつど裏切られた気持ちになって落ち込んだものでした。

そんな弟もちゃんと大人になったようで、これからは父親の面倒をみると言って実家に戻ってきたそうです。しかも奥さん付きで! びっくりしました。本当に大人になったのだとしみじみ思いました。

もう家族のことは、特に父のことは絶対裏切らないでほしいと、弟には念押ししたのですが……。

父が家を出た!?

義妹にあいさつがしたいと思い、私は久しぶりに帰省。すると、家には誰もおらず、父にも連絡がつきません。弟に連絡をすると衝撃的な事実を告げられたのです。「父が持ち家から出ていった……」と。また弟が何かやらかしたのではないかと、不安がよぎりました。弟は「父が家は弟に譲ると言って出ていった」というのですから、よっぽどのことがあったのでしょう。そして弟には「実家はもう自分のものだ、帰ってきても入れないぞ」と言われました……。

やっと父と連絡が取れたとき、父は実家近くのボロアパートにいました。
「お父さん、弟夫婦に家取られたって本当?」
「なんで黙って言うこと聞いたの?!」

焦る私とは対照的に、父は落ち着き、笑って言うのです。
「いいんだよ、あいつらどうせすぐ後悔するから」

父には秘策があるよう。ポイントは、古い実家と怖がりの弟だと言うのです。

幽霊屋敷におびえる弟夫婦

実家は古く、建て付けが悪くなっていました。あちこち修理が必要なので、父はそろそろ売却か駐車場にするか考えていたよう。

そんな家を利用して、父は弟夫婦を脅かす仕掛けを施したのです。自然に開くようになってしまったドアやどこから聞こえるのかわからない雨漏りの音……。またわざとネジや栓をゆるめたりして不具合が出ててくるようにしてきたとのこと。そのことを私に告げた父は笑っていました。

1カ月後、弟は予想通り私に泣きついてきました。「父親に家を譲ってもらったけど、名義変更はまだなので、姉である私もまだ関係者だ」と言い張って、必死にすがってきたのです。

なんと弟は「義妹の実家に借金までして霊能力者にも見てもらい、おはらいまでしてもらった」と言います。それなのに全然効かないと、今にも泣きそうな状態でした。

作戦を知っている私は、笑いをこらえるのに必死。さらにもう一芝居打って、怨念説をほのめかせてみました。父を追い出すようなことをしたから、きっと亡くなった母が怒っているのだと言うと、弟はドキリとしたようです。

実はもう遊び程度しかギャンブルはしていないと言っていた弟でしたが、義妹と一緒によくパチンコに行っているようで、もう返済し終わったと言っていた借金も、本当はまだ返済中とのこと。

実家に弟夫婦が押しかけ同居してきたのは、お金の問題だったようです。今回は物を無断で売るだけでなく、父の財布からお金をくすねたこともあったと聞きました。家事はすべて父にやらせ、食費、生活費は一切出さず。外食好きで、その代金も父が支払わされたというのですから、本当にとんでもないです。

あなたにとっての恐ろしいものとは?

私はあまりにもひどい弟夫婦の行動にいらだち、とどめを刺すことにしました。実は私には霊感があると、ウソの告白をしたのです。以前、久しぶりに実家に行ったとき、何かとても嫌な感じがして中に入ることをためらったと話すと、弟は黙りこくってしまいました。父が出ていき、連絡をとりたがらないのも同じ理由ではないかと言うと、弟はますます背筋を凍らせました。

これでもまだ未練があるようだったので、私はさらに追い打ちをかけました。人に迷惑ばかりかけているから祟られるんだよ、と……。このまま家を売るようなことがあれば、取り返しがつかないことになるだろうし、そのうち体調も崩すかもしれないと脅すと、弟は家を出ていくことを考え始めたようで、逃げるように去っていきました。

弟はこの一件から、やっと真面目に働く決意をしたようです。生き方を変えるほど、幽霊が怖かったのでしょうか。私には不思議に思えますが、今は借金返済をするため懸命に働いているようなので、良しとしましょう。

しかしこの人が変わったような弟を目の前にしても、私は彼を信用することはありませんし、今までのことを水に流すつもりもありません。人に迷惑を掛けることがこれからは減ると思うと、多少ホッとしますが。

あれから父は私の家の近くに越し、ひとり暮らしを満喫しています。弟には今の住所を知られていませんし、これからは私が近くでしっかり見守りますから、父には安心して生活してもらいたいです。

自分の欲のために、大切な家族を裏切ることもいとわなかった弟。しかし、父の作戦が功を奏したのか、今回の件で弟の生き方を変えるきっかけになってよかったですね。弟にはこれから、家族や自分の周りの人を大切にして生きていってほしいですね。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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