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「来月から営業ね」航空会社で働く26歳女性に下された、突然の出向辞令。Lady Diorが力をくれて…

  • 2024.4.10

名品には数々の効力がある。

身に着けることで日々のモチベーションアップにつながったり、自分に自信をくれたり――。

まさに、大人たちのお守り的存在だ。

本連載では人々から愛され、流行に左右されることない一生モノの“ファッション名品”にフォーカス。

今回登場するのは、航空会社に勤務する内田里奈さん。彼女が紹介してくれるアイテムとは?


▶前回:「営業は嫌味のない腕時計を」大手証券会社の上司の一言。社会人1年目の彼女は、初ボーナスで…

今回お話を聞いたのは、内田里奈さん


1994年生まれ、東京都出身の29歳。成城大学卒業後、大手航空会社に入社。接客、営業を経て、現在は人事部で採用担当として働く。

よく行くエリアは表参道、銀座、二子玉川。趣味は歴2年のゴルフでベストスコアは98。海外旅行は、1人の移動でも便利なニューヨークが好き。

未知の営業職への異動。つまずくこともあったけれど……


航空業界で働く人にとって、コロナ禍は大きな試練だった。内田さんもまさにその影響を受けた1人。2021年7月に突然グループ内出向を言い渡され、これまで経験したことのない営業職として働くこととなった。

「接客業務から営業職への出向で、180度異なる職種に挑戦することに。慣れない環境に戸惑っていた当時、これから前向きに頑張りたいと思って購入しました」

そう言って見つめる先には、ディオールのバッグ「Lady Dior」があった。

2021年9月、ディオール 日本橋高島屋で約55万円で購入。スカーフも約5万円で同時購入した


突然始まった営業の仕事はどうだったのか。

「私もびっくりしましたが、着任3週間前に『来月からこの会社で働いてね』と突然言われたんです。

それまでは、シフト制・立ち仕事・夜勤もあったのが、土日休み・デスクワーク・昼間の仕事中心になって。その働き方に順応するのに必死で、最初の2ヶ月は怒涛に過ぎていきました。

そして3ヶ月経つ頃、下期は繁忙期に入るぞと。まだわからないことだらけで、どう忙しくなるのか不安でしたが、自分らしく一生懸命に挑戦できればと思いました」

Lady Diorは同時期に、より忙しくなる仕事へのモチベーションを上げるために購入したという。当時26歳の彼女にとって、50万円超えの買い物はこれが初めてだった。

「色合いに一目惚れして購入しました。少しくすんだブルーで、買った当時の限定色なんです。店員さんにも『おそらく今後は出ないと思います』と言われて」

そして仕事への意欲も増し、コロナ期間中の1年9ヶ月もの間、営業職として奮闘した。最後の方は「正直帰りたくないくらい楽しくなった」というがその理由とは?

「接客に辿り着くまでの、仕事の過程を学ぶことができました。というのも、戦略や企画を立てて、他社ではなく自社便を選んでいただけるように視野を広げて考えるわけなんですが。

こういう部門がグループ内にあるからこそ、これまで私は現場でお客様に接客ができていたということを、改めて感じました。仕事ってこうやってつながるんだ、という発見もありましたね」

そうして、帰任の瞬間もまた突然やってくる。さらに言い渡されたのは、元々働いていた接客の現場ではなく――。

「またシフト制に戻ることを覚悟していたら、『次の配属先は人事部です』と。これも全く希望はしていなかったので驚きでした。

でももしかしたら、私の営業の経験が少しでも生かせるのではないかと思いました。“置かれた場所で花を咲かせよう”じゃないですけど、また違う環境でしっかりやろうと心を決めて」

モンクレール好きの彼女が選ぶワンピース


内田さんはモンクレールのワンピースやパーカのほか、ダウンだけでも4種類を所持する。

一方で、普段物欲があまりないと話す。その分、一目惚れで欲しいと思ったものは値段を気にせず購入していて、Lady Diorに続き、こちらのワンピースも衝動買いをしたものだ。

「店頭で直感で『このワンピース欲しい!』と思ったものの一度退店し、高島屋内をブラブラしていたんです。いつも何かが欲しいなと思っても、冷静になるために一度お店を出るようにしていて(笑)。でも結局頭から離れず、再度お店に戻り購入しました」

2023年1月、モンクレール 東京 玉川店(玉川高島屋S・C店)で約12万円で購入


お気に入りの点は、「色も形もシンプルなところ」と潔い。このシンプルさゆえ、オフィスにも着ていけるのも嬉しいポイントだ。

モットーは「やらない後悔よりやる後悔」


航空会社という大きな傘の下で働きながらも、出向や異動も経験し、少し複雑なキャリアを持つ内田さん。そんな彼女のモットーは「やらない後悔よりやる後悔」だ。

「やってしまった後悔はのちのち笑い話にできるけど、やらなかった後悔は10~20年経っても後悔しか残らない。そんな悔いを残さないために“迷ったら行動”を心がけています」

たとえ挑戦して失敗しても、そこから学ぶことはたくさんある。そして、どんな結果であれ自分自身の成長につなげていくのだという。

「実は、“挑戦すれば良かった”と後悔した瞬間が、仕事でちょっと増えちゃった時があって。

大学で心理学を学んでいたので、深層心理的にはどうなんだろうと思いネットで調べてみたら『後悔の75%は、やらなかったことに対する後悔。残りの25%は、やったことに対する後悔』という論文結果が出ていた。この時に、やっぱり思い切って挑戦するのは大事だなと痛感したんです」

そしてファッションアイテムもまた、彼女にとっては「自信をくれる存在」だ。

「特にLady Diorには思い入れがあり、コロナ禍は大変なこともたくさんありましたが、お買い物でモチベーションを上げたおかげで乗り越えることができた。簡単に手に入るものではないからこそ特別感があり、当時の自分を思い出させてくれる大切な存在です」

東京カレンダー




「私、母にすごく憧れていて。母のようなキャリアウーマンになれたら、まねをしてエルメスのバッグを買いたいと思っています」

屈託のない笑顔でそう話してくれた内田さん。その目標をかなえる期限は「5年以内」だ。

様々な経験を積んで着実にステップアップしている彼女なら、その夢も近いうちに現実となるだろう。

そして、シンプルだが買い物の本質を突いたコメントも残してくれた。これこそが名品が我々に与えてくれるテラピー効果だと感じ、ここに記したいと思う。

「これからも、好きなものと出合った瞬間の“ときめき”を大事にしていきたい。そして自分自身も成長できるように頑張っていきたいです」。


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写真/品田健人

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