1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 【PROLOG】韓流デザイナーのミニマリズム哲学と木の美しさが織りなすギア

【PROLOG】韓流デザイナーのミニマリズム哲学と木の美しさが織りなすギア

  • 2024.4.9
  • 249 views

ものづくりを愛するオーナーが「三度目の正直」で孵化させたブランド

2018年に釜山で創業し、現在は自然豊かな京畿道(キョンギド)の南楊州(ナミャンジュ)に工房を構えるPROLOG(プロログ)。高級木材であるアメリカンブラックウォールナットを使ったカフェアイテムやキッチンアイテムにも定評があり、そのナチュラルでリラックスした雰囲気はアウトドアギアにも反映されています。

オーナーのイ ゴンさんは、ITサービスの企画やフォトグラファー、デザイナーといった多彩な経歴の持ち主。2013年にプロログの親会社である「BECREATIVE LAB(ビークリエイティブラボ)」を創業後、Androidのアプリケーション開発や木製スピーカーの開発を事業とし、ずっと代表取締役兼デザイナーとしてものづくりにも関わってきました。

木目の美しさとシンプルな実用性が心地よいギアたち

プロログの特徴の一つは、なんといっても「木」の使い方。ドリッパーホルダーやトレーのほか、マルチグリドルのハンドルカバー、ストーブを置くスタンドなど、ほかのギアとの相性も考えたデザインが魅力です。さらに、キャンパーの感じる「ちょっとした不便」を解決してくれるのもポイント。

まずは、一度使えば手放せなくなりそうなプロログの人気アイテムを見てみましょう。

【Wooden Dripper Holder for Origami Dripper 】人気のコーヒードリッパーをグレードアップ

オリガミドリッパーの特徴的なリブ形状にぴったりはまるよう、内側に溝が施されています

プロログの中で最もメジャーなアイテムの一つが、日本の「ORIGAMI(オリガミ)」社が出しているコーヒードリッパー用のホルダー。

オリガミドリッパーの「リブ(溝)がある放射状」という特徴的な形を模したギザギザが特徴で、ドリッパーがぴったりフィット。純正品の木製ドリッパーホルダーにはリブがないため、「ドリッパーが傾いて、片側にお湯が偏ってしまうことがある…」と嘆く声もちらほら。そんなキャンパーもこれなら納得!

イ ゴンさんも「コーヒーをおいしく抽出できるドリッパーの機能をより引き出せるギア。コーヒー愛好家として、そしてインダストリアルデザイナーとしてつくってみたかった製品です」と語る逸品です。

【Wooden Stand Gen2】ストーブをはじめとした大型ギアのスタンドに

冬季キャンプに欠かせない灯油ストーブのスタンドとして開発されたこちらは、第一世代に改良を加えた第二世代。第一世代はコンパクトに収納することができなかったため、特殊な蝶番で折りたためるようにし、ストーブバッグに一緒に入れられるようにしました。さらに、デザインもより美しくグレードアップされています。

精密度と耐久性をクリアしつつ、スタンドのデザインにも合う蝶番を探すために非常に多くの試行錯誤とテストを経なければならなかったことが記憶に残っています」とイ ゴンさん。4本の木の束が、広げるだけでスタンドになる構造もユニークです。

地面に直置きすると土や泥で汚れてしまうストーブも、スタンドの上に置けば汚れず見た目もアップ

ちなみにこちら、2024年4月現在、公式サイトでも2024年10月まで入荷予定なしというレアもの。灯油ストーブのほか、小型ポータブル電源やクーラーバッグなどさまざまなキャンプギアのスタンドにも活躍するので、気になる人はぜひこの機会に手に入れては?

【Wooden U-TRAY】「ここに小物が置きたい」を即解決!

3つめはまだ比較的新しい商品ながら、早くも日本人キャンパーから注目を集め始めている「Wooden U-TRAY」。

テーブルやチェア、棚など、キャンプ用家具の利便性をさらに高めるために開発されました。無垢材を使ったトレーに4分の1ネジとスーパークランプが付いており、チェアやテーブル、コットなどに取り付けが可能。全面がフラットな基本タイプのほか、カップホルダーや調理器具入れ付きタイプもあり、使用用途に合わせて選べます。

テントポールに取り付けてランタンやコーヒーカップを置くちょっとした棚にするなど、間取りに合わせて自由に移動できます

テーブルに取り付けて、調理器具や調味料を載せる場所にしても便利!

ちなみに、スーパークランプとカップホルダータイプに使用しているシリコンは、カメラ用品に使われているものを再利用しているそう。「環境にやさしい製造活動」もPROLOGのテーマの一つですが、こうした部分にもそのための工夫とアイデアが生きています。

コンセプトは「芸術的な美しさ」と「+αの機能」

イ ゴンさんは、プロログを「芸術家気質のあるデザイン会社」だと語ります。ベースにはミニマリズムとバウハウスデザイン哲学(※)を据えながら、不必要な大量生産を目的とせず、環境にやさしい製造活動を心掛けているのだそう。

※バウハウスデザイン…1900年代前半にドイツで始まった芸術とデザインの運動

木製スピーカーで培ってきた技術がギアに与える独自性

機械と木さえも美しく調和させる技術とデザイン力は木製スピーカーの開発で培った強み。かわいいThermo-Hygrometeも人気アイテム

プロログのギアといえば、洗練とぬくもりが融合したウッディなルックスが特徴です。

これまでの事業に木製スピーカーの製造があったことから木の魅力にとりつかれ、加工方法などは独学で研究してきたというイ ゴンさん。これが伝統的な木工職人の持つ先入観や偏見を排除し、結果的に、ほかのブランドとの差別化や独創性につながりました。

そんなイ ゴンさんがプロログの製品に好んで使っているのが、「アメリカンブラックウォールナット」という、家具や楽器などに使われる高級木材。木目が細かくて耐久性があるだけではなく、油分があるので使い込むほどにツヤが出て経年変化も楽しめます

2024年は新ギアやコラボ記念ギアが続々登場予定!

現在開発中の製品としては、さまざまなコーヒードリッパーに合う機能と汎用性を兼ね備えた「U HOLDER(仮称)」と、以前よりコラボしているTARPtoTARPとの「協業5周年記念アウトドアファニチャー」があり、いずれも2024年5月の発売を目標としているそう。

また、お家芸である独創的なデザインと機能を取り入れたテーブルやチェア、収納ボックスなどの計画も進んでいます。「キャンパーにもっと便利で快適なキャンプを体験してもらえるよう、情熱的に楽しく研究開発を続けて行きます」とイ ゴンさん。愛着の持てる韓国ギアを探している人はぜひ知っておきたいブランドです。

元記事で読む
の記事をもっとみる