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現役続行明言の韓国バレー女帝語る“引き際の美学” キム・ヨンギョン「頂上にいる時に引退したい」

  • 2024.4.9

“バレー女帝”らしい発表だった。

元女子バレー韓国代表のキム・ヨンギョン(36、興国生命ピンクスパイダーズ)は4月8日、ソウル良才洞(ヤンジェドン)のThe-Kホテルで行われた2023-2024シーズンのVリーグ授賞式で現役続行を明言した。

正規リーグMVPのトロフィーを受賞するため壇上に上がったキム・ヨンギョンは、「次のシーズンも見ることはできるのか」という司会者の質問に「ここでそんな質問を受けるとは思わなかった」と驚きを示すと、しばらく躊躇った後に「たくさん悩んだ。チームとも多く話し合った。来シーズン、多くのファンのためにもう一度挑戦することにした」と答えた。

引退ではない“現役続行”を、自らの口で直接伝えた場面だった。

キム・ヨンギョン
キム・ヨンギョン
「頂上に立っている姿をもう一度お見せしたい」

キム・ヨンギョンの去就問題は、Vリーグのシーズンが終了した後も最大の関心事だった。

依然として韓国最高のバレー選手と評価されるキム・ヨンギョンは、今季も変わらぬ技量で大活躍を見せた。

正規リーグ全36試合に出場、45%のアタック成功率で775得点を記録し、韓国人選手得点ランキング1位に上がった。

そのほか、レシーブ効率5位(42.46%)、ディグ7位(セット当たり3.829回)、守備総合8位など攻守にわたる大活躍で、ポストシーズンでも衰え知らずの体力を見せつけ、年齢を色あせさせる存在感を発揮した。

そんなキム・ヨンギョンと興国生命の契約は今シーズンまでだった。興国生命の立場としては当然、再契約を望んでいただけに、キム・ヨンギョンが引退か現役続行のどちらかを選択しなければならなかった。

キム・ヨンギョン
キム・ヨンギョン

苦心の末、キム・ヨンギョンはVリーグでプレーを続けることにした。

興国生命の関係者は「選手の選択を待っていた。感謝の気持ちしかない」とし、「まだ契約書にサインしてはいない。もっと(複数年)できればいいが、とりあえず契約は1年で延長するだろう。来季はキム・ヨンギョンが多少苦労しないよう、FA市場で選手を補強しなければならない」と戦力強化の意向を伝えた。

キム・ヨンギョンは「シーズン途中からある程度は決めていた。結果が良くなくなったが、それと関係なくチーム関係者、監督、家族、知人と話をたくさんしながら、どうすることが良いかと考えた。多くのファンが応援してくれること、個人成績が昨年に比べて良かったこともあり、現役続行を決定することになった」と明らかにした。

続けて、「まだ私のバレーを見たいという方がいたことが大きかったと思う。頂上に立っている姿をもう一度お見せしたい。“頂上にいるときに引退したい”と話した。私が描くビジョンも同じように進んでいる」とし、トップクラスの技量を維持する時点で現役を退く考えを示した。

キム・ヨンギョン
キム・ヨンギョン

来季の目標ができた。興国生命は2シーズン連続で準優勝に終わっている。

「惜しくも(優勝を)逃した。チャンピオン決定戦で2年連続準優勝で終わっただけに、来季はプレッシャーになるシーズンとなりそうだ」と伝えたキム・ヨンギョンは、「勝ち抜き、また優勝する姿を見せなければならないと思う」とし強調した。

また、「プロ生活を興国生命で始めて、現在も興国生命でプレーしている。縁が深いと思う。スタートは良かったが、途中で葛藤もあった。最後にまた成績も良くない状況も続いているようだ。悔しいのは事実だが、私は興国生命とともに行かなければならない。来季は優勝をともにしたい」とし、興国生命でチャンピオンとなることを誓った。

◇キム・ヨンギョン プロフィール

1988年2月26日生まれ。韓国・京畿道出身。身長192cm。興国生命ピンクスパイダーズ所属。小学4年生からバレーを始め、2005年に新人ドラフト1位で韓国Vリーグの興国生命ピンクスパイダーズに加入。その後、日本のJTマーヴェラスをはじめトルコや中国など海外を転々とし、2020-2021シーズンに興国生命に11年ぶり復帰。その後、中国でのプレーを経て2022年6月に興国生命に再復帰した。東京五輪ではキャプテンとして女子バレー韓国代表をベスト4に導き、2021年8月12日に代表引退を発表。2019年8月からは『シッパンオンニ(食パンお姉さん)』という名前でYouTubeチャンネルを運営している。

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