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無自覚のうちに体調が悪化していることも… 30代女医が実践している「自分の不調に気づくためのルール」

  • 2024.4.6
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私たちは忙しい日々の中で、自分自身の体調変化を見落としがちです。仕事に家事にと多忙を極める中で、自分の体調に気をかけている暇がないという人も多いのではないでしょうか? 些細な不調を見過ごし、気づいたときには病的な異常につながってしまうことも少なくありません。そこで今回は、医師の私が実践している「不調に気づきやすくなるためのルール」についてお話したいと思います。

自分の体を知ることから始める

まず大切なのは、自分の体を知ることです。これは、自分の基準となる体調や心の状態を理解することを意味します。日々の体調の変化に気づくためには、自分の状態に気を配ることが重要。

特に女性は月経周期の中で女性ホルモンが変動したり、妊娠出産などのライフイベントの影響から、女性は男性の2倍程度、うつ病になりやすいと言われています(※1)。自分の体調や心の変化を把握して、どういうときに不調が起こりやすいのかを把握できるようにしましょう。

例えば進学や就職、転職などの社会的イベントや、友人関係やパートナーが変わるなどの人間関係の変化、月経周期など。自分が体調を崩しやすい、苦手とする変化などを把握しておくことで、あらかじめ対処することができますね。

定期的なセルフチェックを習慣化する

忙しい日々の中でも、自分自身の体調をチェックする時間を設けることが大切です。

例えば、朝起きたときと就寝前に体調をチェックすることをルーティンにしてみましょう。体調の変化に気づくためには、体温や心拍数、睡眠の質、体重など、基本的な指標を記録してみるのもおすすめです。こういった指標を手軽にチェックできるスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスや、アプリと連動する体重計などを活用すると良いですね。

ストレスレベルを見直す

ストレスは体調不良の原因のひとつとされています。自分のストレスレベルを定期的にチェックし、管理することが重要です。

忙しくしていると、自分がストレスを感じていることにすら気がつけなくなってしまう人もいるでしょう。ストレスサインとしては、不眠、集中力が出ない、朝起きられない、寝ても疲れがとれない、過食や拒食、イライラや気分の落ち込みなど、人により様々です。

少しでもストレスが溜まっていると感じたら、アロマや半身浴などのリラクゼーション技法を試したり、趣味の時間を設ける、運動する、しっかりと睡眠をとるなどして、ストレスを軽減させましょう。

食生活を見直す

食生活は体調に直結し、不規則な食生活や偏った食事は体調不良の原因になることも。バランスの良い食事を心がけ、特にビタミンやミネラルをしっかりと取ることが大切です。また、水分補給も重要であり、日々十分な水分を摂取することが推奨されます。

身体活動の習慣を見直す

適度な運動は、ストレスホルモンの影響を軽減する、睡眠をサポートするなどの有用な働きがあります。そのため、体調を整えるうえで非常に重要です。

日々の忙しさにかまけて運動不足にならないように、散歩や軽いストレッチなど、簡単にできる運動から習慣化してみましょう。その他にも、なるべくエレベーターではなく階段を使うなど、体を動かす意識をもってみるのも良いですね。

睡眠の質を向上させる

良質な睡眠は体調を整えるうえで欠かせません。十分な睡眠は、疲労回復とともに、メンタルの安定を保つためにも不可欠です。

睡眠の質を向上させるために、就寝前のカフェイン摂取を避ける、就寝前のスマホやPCの使用を控える、夕方以降はスマホやPCのブルーライトカットモードを使用する、夜食を控えて早めに就寝するなど、睡眠衛生を意識してみましょう。

自分の体を観察しよう

日々の生活の中で、体調不良を見過ごすことは誰にでも起こり得ます。しかし、上述したようなルールや習慣を実践することで、不調に気づきやすくなり、その悪化を防ぐことができます。自分自身の体と心に、もっと注意を払い、自己ケアの重要性を再認識しましょう。

体調の変化に気づくためには、自分の体を日々しっかりと自己観察することが大切です。そして、自分で工夫してもよくならないような不調を感じたときには、早めに専門の医療機関を受診しましょう。体調変化の小さなサインにも敏感になることが、健康で快適な日々を送る秘訣と言えます。

今回ご紹介した習慣は、どれもすぐに実践できるものばかりです。小さな一歩から始め、自分自身の健康を守るための取り組みを積極的に行いましょう。健康は日々の積み重ねの結果。自分自身を大切にし、日々快適に過ごせるように、ぜひこれらのルールや習慣を生活に取り入れてみてください。

私たちの体は、細やかなサインを通じて常に状態を伝えようとしています。それらのサインに耳を傾け、自分自身の健康を第一に考える生活を送りましょう。不調に早く気づき、適切な対処をすることで、より豊かで充実した日々を過ごすことができるはずです。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 妊娠・出産に伴ううつ病の症状と治療
©UTS/Adobe Stock ©metamorworks/Adobe Stock

筆者情報

ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ

産婦人科専門医/ママ女医ちえこ

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