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BE:FIRSTにつながる活躍をひもとく! SKY-HIが「アイドルでありラッパー」を確立したスゴさとは?

  • 2024.4.6
BE:FIRSTにつながる活躍をひもとく! SKY-HIが「アイドルでありラッパー」を確立したスゴさとは?の画像1
SKY-HIこと日高光啓(写真:サイゾーウーマン)

BE:FIRSTのプロデューサーとして注目を集めるSKY-HI。ヒップホップ系音楽誌の元編集部員、田口るいさんがSKY-HIのラッパーとしてのキャリアと異色のポジションを解説します。

目次

・アイドルがラップに挑戦しても「アイドルでありラッパー」になるのは難しい
・「AAAの日高光啓」と「ラッパーのSKY-HI」
・SKY-HIを知る3曲

アイドルがラップに挑戦しても「ラッパー」になるのは難しい

AAAのメンバー、ラッパー・SKY-HI、そして「BE:FIRST」らが所属するBMSGの主宰としても注目を集めている日高光啓。マルチな活躍ぶりをひもとくヒントとなるのが、SKY-HIとしてのスターダムだ。

日高がSKY-HI名義でデビューしたのは2013年だが、そもそも彼は中学時代からヒップホップに傾倒。AAAとして世に知られるようになる前からラッパーとしてイベントなどに出演しており、「AAAメンバーがラッパーとしても活動していた」のではなく「もともとラップスキルに長けていた日高がAAAとしても活動していた」というわけだ。

一方で、近年ではアイドルが楽曲にラップを取り入れる例が珍しくなく、またフリースタイルバトル番組『フリースタイルダンジョン』シリーズ(テレビ朝日系・AbemaTV)を機にラップブームが起こったことで、ひと昔前に比べてヒップホップ自体の認知度が高くなっている。

とはいえ、アイドルがラップに挑戦しても「ヒップホップのラッパー」として世間から認知されたり、ヒップホップ業界でポジションを確立したりするのはあまり現実的ではないだろう。中にはヒップホップ業界でウケそうな、泥くさい生き方をしてきたアイドルもいるだろうが、やはり世間的なイメージや活動コンセプト、メディア戦略などに大きな違いがあることから、「アイドル的なラッパー」にはなれても「アイドルでありラッパー」になるのは難しい。

「AAAの日高光啓」と「ラッパーのSKY-HI」

その点、日高は完全に「アイドルでありラッパー」だ。AAAとしての人気ぶりはいうまでもなく、またSKY-HIとして国内外のさまざまなヒップホップアーティストと楽曲制作をしてきたキャリアがそれを物語っている。

彼のカリスマ性がどんな業界でもウケるものだったといえばそれまでだが、こうしたポジションの確立は「AAAの日高光啓」としての自分と、「ラッパーのSKY-HI」としての自分をそれぞれ分析・プロデュース・表現する力が長けていたからこそ実現できたようにも感じられる。ただ、そこに「狙ってる感」は一切なく、自分が好きなものをひたすら突き詰めているという、純粋な音楽愛・ヒップホップ愛が感じられるのもまた魅力だろう。

そんな日高の能力が大いに発揮されているのが、BE:FIRSTのプロデュース。「公開オーディション形式」「歌もダンスもうまいボーイズグループ」という近年のトレンドをキャッチしたのは、まさに分析力・プロデュース力・表現力の賜物であり、BE:FIRSTの楽曲の随所に「SKY-HIの世界観」がにじみ出ているのも、自分が好きなものをひたすら突き詰めている彼らしい。

今後も多才ぶりと音楽愛で、アイドルファンもヒップホップファンも楽しめるコンテンツを発信してくれるに違いない。

SKY-HIを知る3曲

「アイドルでありラッパー」の日高ならではの1曲:SKY-HI × Nissy「SUPER IDOL」

SKY-HIのお家芸「早口ラップ」が炸裂している1曲:KEN THE 390 / Turn Up feat, T-PABLOW,SKY-HI

SKY-HIの心底楽しそうなフロウにヒップホップ愛が感じられるライブ映像:SKY-HI / Critical Point with KEN THE 390,TARO SOUL [We Still In The LAB(2020.06.17 @SHINJUKU BLAZE)]

田口るい(ライター)
HIPOHOP系音楽誌の編集部勤務を経て、フリーランスとしてエンタメ系やカルチャー系の記事を執筆。推しはSixTONESのジェシー。

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