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熟年離婚で「半分もらえる」はずの年金、少なくて驚愕?

  • 2024.4.6
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熟年離婚を考えているのであれば、年金事務所で貰える年金額について調べてみるとよいでしょう。年金事務所では、配偶者に知られることなく、離婚したときの年金を調べることができます。調べてみると思いのほか受け取る年金額が少なくて驚くかもしれません。

■年金分割とは

年金分割とは、婚姻期間中に応じた厚生年金を分割する仕組みです。婚姻期間中に納めた厚生年金は夫婦の共有で納付したとみなされるため、年金分割の対象となるのです。

■年金分割の対象とならないケース

年金分割と聞くと、夫がもらう年金の半分を妻が分けてもらえるというイメージですが、必ずしもそうとは限りません。以下の場合は、年金分割の対象となりませんので注意が必要です。

・婚姻期間以外の厚生年金
・国民年金
・国民年金基金
・確定給付企業年金

国民年金は夫婦であっても個々人で設定されているため分割の対象となりません。国民年金基金も同様です。確定給付企業年金も年金分割の対象となりませんので注意しましょう。

■年金分割する方法

年金分割の方法は合意分割と3号分割の2種類です。合意分割は夫と妻が話し合って年金の分割割合を決定する方法で、両者が合意するか裁判手続きによって確定します。

3号分割は、国民年金の3号被保険者(専業主婦など)が請求できる方法で、自動的に年金が2分割されます。

■請求手続きをお忘れなく

年金分割の対象は厚生年金のみであるため、自分で想像するよりも分割でもらえる金額が少ないかもしれません。また、請求期間内に手続きしなかった場合、年金分割を受けることもできません。

年金を分割できるからいつでも離婚できるというのではなく、いつ離婚しても経済的に自立できるよう、妻自身も投資や貯蓄で資産形成をすることは大切かもしれませんね。

文・馬場正裕(ファイナンシャル・プランナー)
高校教師・学習塾・予備校の講師を経て、現在は金融・保険などのマネー系Webライターとして活動中。主に、金融メディア、SDGsメディアに出稿している。

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